編集後記
2020.04.10
▽ついに緊急事態宣言が出されました。強制力のあるものでないとはいえ、新型コロナウイルスとの戦いも正念場といって差し支えないでしょう。一部では「日本で症状が抑えられているのはBCG接種率が高いから」と噂が立ち、 (さらに…)
編集後記
編集後記
2020.04.10
▽ついに緊急事態宣言が出されました。強制力のあるものでないとはいえ、新型コロナウイルスとの戦いも正念場といって差し支えないでしょう。一部では「日本で症状が抑えられているのはBCG接種率が高いから」と噂が立ち、 (さらに…)
JLOM ICD-11収載で会見 医療現場での伝統医学活用を
JLOM ICD-11収載で会見 医療現場での伝統医学活用を
2020.03.25
電子システム化を学会で検討
日本東洋医学サミット会議(JLOM)はICD-11への伝統医学分類(漢方・鍼灸)収載を受けた記者会見・記念講演会を2月20日、東京都内で開催。現在の状況や今後の展望について報告した。
【ICD-11(国際疾病分類第11版)】
国際疾病分類(ICD)は、WHOが作成する国際的に統一した基準で定められた死因及び疾病の分類。日本では公的統計や診療報酬明細書などの死因・疾病分類に、ICD準拠の統計基準を利用している。昨年6月に約30年ぶりの改訂が行われ、「伝統医学の病態」などの章が追加された。
会見に臨んだのは、JLOM議長の伊藤隆氏(一般社団法人日本東洋医学会会長)、同副議長の若山育郎氏(公益社団法人全日本鍼灸学会副会長)。 (さらに…)
『医療は国民のために』291 団体所属の柔整師に直接返戻するのは姑息な手段だ
『医療は国民のために』291 団体所属の柔整師に直接返戻するのは姑息な手段だ
2020.03.25
施術者団体を介さず、柔整師に直接返戻をする保険者・審査会がいまだに散見されるが、これについて反論したい。当方はもちろん、施術者団体は会員である柔整師の保険請求の後方支援として、療養費支給申請書の再申請等を手がけており、返戻された際には制度・政策的な観点や医科学的な要素を踏まえて堂々と反論書を提出している。
また被保険者(患者)から、団体会長が受領委任に係る受取代理人に選任された上で復委任の選任も許諾を許されており、あくまで受領委任の当事者であることから第三者ではない。そもそも商取引上の常識からも、まず提出者に返戻するのが通常の事務処理であるのはいうまでもないだろう。
ところが、「上田が反論文書を作り、何度も何度も再申請してくるので、直接施術管理者宛てに返戻だ!」として、当方団体を無視するケースが生じており、極めて遺憾である。おまけに「直接返戻」によって、団体として入金状況の確認が把握できず、所属会員との間で無用なトラブルが発生する始末だ。 (さらに…)
あはき療養費 施術管理者の要件、来年から追加
あはき療養費 施術管理者の要件、来年から追加
2020.03.25
「実務経験1年」と「研修の受講」
あはき師が療養費(健康保険)の受領委任を取り扱う「施術管理者」になる場合に、新たな要件が追加されることが決まった。国家資格を持っていれば認められてきたものが、令和3年1月以降は「実務経験」と「研修の受講」が義務付けられる。 (さらに…)
連載『先人に学ぶ柔道整復』二十 吉雄耕牛(前編)
連載『先人に学ぶ柔道整復』二十 吉雄耕牛(前編)
2020.03.25
通詞であり蘭方医……門下生には接骨家も
今回から、江戸時代の接骨家・二宮彦可の師である吉雄耕牛(よしおこうぎゅう、1724-1800年)を取り上げてみたいと思います。
耕牛は、江戸時代中期にオランダ語通詞として幕府の公式通訳を務めるかたわら、蘭方医でもありました。耕牛は号で名は永章、俗称は幸左衛門、のちに名を幸作と改めています。オランダ語通詞一家として知られる吉雄家ですが、そのルーツはオランダ商館が平戸にあった頃までさかのぼります。 (さらに…)
療養費 令和2年度料金改定 議論が始まる
療養費 令和2年度料金改定 議論が始まる
2020.03.25
慣例通りなら改定率は0.265%?
日整「医科と同等に」「再検料算定を毎回」
令和2年度は、柔整・あはき療養費の料金改定の年度。2年に1度の診療報酬改定と同じ年度に実施され、その議論が2月下旬よりスタートした。
療養費の改定は、診療報酬より概ね2カ月遅れで施行され、改定率は慣例的に診療報酬の「医科」の2分の1とされてきた(下図参照)。 (さらに…)
第37回日本東方医学会 『大腸が寿命を決める』テーマに
第37回日本東方医学会 『大腸が寿命を決める』テーマに
2020.03.25
便秘への鍼灸や近年の知見など
第37回日本東方医学会が2月9日、『万病撃退! 大腸が寿命を決める』をテーマに都内で開催された。
マリーゴールドクリニック院長の山口トキコ氏が『大腸肛門病専門医の視点で健康を再考する』をテーマに会頭講演を行った。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』135 「医療機器」と「それ以外」を考える
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』135 「医療機器」と「それ以外」を考える
2020.03.25
コロナショックで大変なことになってきていますが、皆さん大丈夫でしょうか? 各地で色々なイベントが中止や延期となり、自粛モードはいつまで続くのか見通しも立ちません。この連載でも数回にわたり取り上げてきましたし、メディアは連日コロナ尽くしで、そろそろ飽きてきているかと思いますが、今まで通り、正確な情報を得るよう批判的吟味を続けながら「正しく恐れて」ください。
さて先日、某ラジオ番組の収録に行ってきました。 (さらに…)
連載『柔道整復と超音波画像観察装置』180 前距腓靱帯の一考察
連載『柔道整復と超音波画像観察装置』180 前距腓靱帯の一考察
2020.03.25
松本 尚純(筋・骨格画像研究会)
前距腓靱帯(以下、ATFL)は腓骨と距骨とを結ぶ靱帯で、その働きは距骨の前方移動を抑え、足関節を底屈する際は緊張して内がえしを抑制することである。ATFL損傷はスポーツや日常における内がえしや内反強制で起こる、非常に発生頻度の高い損傷だが、近年の超音波画像観察装置の進歩により、非常に描出しやすくなってきている。 (さらに…)
再同意期間を猶予、コロナ感染防止で あはき療養費で臨時措置、4月末まで
再同意期間を猶予、コロナ感染防止で あはき療養費で臨時措置、4月末まで
2020.03.25
あはき療養費の同意書の取り扱いに関して、新型コロナウイルス感染症の事態を踏まえた臨時措置が出された。厚労省が3月17日付の事務連絡で示した。 (さらに…)
柔整の施術管理者研修 コロナ影響の3月中止分、代替開催に
柔整の施術管理者研修 コロナ影響の3月中止分、代替開催に
2020.03.25
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、中止になった柔整療養費の施術管理者研修3月開催分(大阪、北海道、東京)について、代替開催される見通しだ。 (さらに…)
第1回健康施術産業展 施術所向け商品・サービス出展
第1回健康施術産業展 施術所向け商品・サービス出展
2020.03.25
70社がブース構え、15,818人来場
『第1回健康施術産業展』が2月12日~14日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催された。ブティックス株式会社(東京都港区)主催。 (さらに…)
Q&A『上田がお答えいたします』 次期料金改定のポイントは何?
Q&A『上田がお答えいたします』 次期料金改定のポイントは何?
2020.03.25
Q.
6月にはいよいよ療養費の料金改定が行われますが、今回の改定のポイントとなる内容をズバリ教えてください。
A.
柔整とあはき、それぞれ二つずつ着目すべき点が挙げられます。柔整はまず「1部位・2部位でも負傷原因を書かせること」。4部位目以降は3部位までに含まれるとして、料金算定に当たって定額化となっていますが、従来、2部位や1部位だけなら負傷原因を書かなくてもよかったところを、全て詳細な負傷原因を記入する「負傷原因記載の義務化」を課すというものです。そして、 (さらに…)
連載『食養生の物語』82 花粉症対策の奥義
連載『食養生の物語』82 花粉症対策の奥義
2020.03.25
新型コロナウイルスの影響によるマスク不足で花粉症対策に困るとの声を聞きますが、花粉症対策はマスクだけではありません。私の治療院では、2月初旬から花粉症患者さんの来院が続きます。春になる前に治療を受けておくことでシーズンになっても症状が軽く済むのです。症状が出てくれば、軽いうちだと足湯などでしっかりと下半身を温めて、それでも症状が強くなるようだと再来院という流れになっています。 (さらに…)
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』17 「あなたが寝てる間に」
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』17 「あなたが寝てる間に」
2020.03.25
新型コロナウイルス感染症が世界中で広がり、収束の見通しが立たない状態が続いています。 (さらに…)
『ちょっと、おじゃまします』 ~トレーナー経験も強み~ 大阪府和泉市〈いと整骨院〉
『ちょっと、おじゃまします』 ~トレーナー経験も強み~ 大阪府和泉市〈いと整骨院〉
2020.03.25
オスグッドや踵骨骨端炎、腰痛や転倒によるケガなど、いと整骨院には子どもからお年寄りまで幅広い患者さんが訪れるといいます。ただ、院長の伊藤和也先生のもう一つの顔は「スポーツトレーナー」。院内にトレーニングスペースを設け、スポーツに打ち込む少年少女たちへ筋トレやストレッチなどの指導も行っています。 (さらに…)
今日の一冊 患者になった名医たちの選択
今日の一冊 患者になった名医たちの選択
2020.03.25
患者になった名医たちの選択
塚﨑朝子 著
朝日新書 660円
「走る整形外科医」が片麻痺に。癌と向き合う医師が自らの乳癌を発見。針刺しの医療事故によるB型肝炎への感染――医療者といえど、あるいは医療者だからこそ、自らの病の可能性を切り離すことはできない。だが、日本では生涯で2人に1人が癌に罹るにもかかわらず、「医者が癌になるなんて困ったものだという風潮」もあるという。そんな世界の第一線で活躍しながら、予期できぬ自身の難病と向き合うこととなった医師たちが、自らの闘病経験を赤裸々に語る。病が豊かにした18人の医師の人生物語。
編集後記
編集後記
2020.03.25
▽我が家で「無観客試合」が開かれています。小学校休校で退屈している長男と次男が子供部屋で相撲やサッカーなどを連日繰り広げていて、多少大目に見て「中止要請」は控えています。にしても、新型コロナの影響の陰りが全く見えません。一連の流れの中で、実は「整体師」だった感染者が「マッサージ師」として発表された事例があります。何人かの施術者が働きかけ、愛知県の発表と新聞記事を訂正させ、業界イメージ低下という思わぬ被害を救ってくれています。施術所では患者さんから「行っても大丈夫?」との連絡も入り始めているとか。「院内での対応」などの指針も業界内で発信されていますので、情報収集を欠かさずに。我が家ではまだ当分、息子らのスポーツ結果が速報で聞かれそうです。(和)
新型コロナ あはき・柔整業界も自粛ムード
新型コロナ あはき・柔整業界も自粛ムード
2020.03.10
催しやイベント中止・延期、相次ぐ
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、あはき・柔整業界に「自粛ムード」が広がっている。政府が「今後2週間の大規模イベントの中止や延期」を要請した先月26日頃を境に、業界内の学会やセミナー、講習会や研修などの中止・延期が相次いでいる。併せて、治療の現場でも影響が出ている。
あはき関連では (さらに…)
『医療は国民のために』290 広告規制の行方について、「皆さん、本当にこれでいいんですか?」
『医療は国民のために』290 広告規制の行方について、「皆さん、本当にこれでいいんですか?」
2020.03.10
平成30年春から始まった『あはき師及び柔整師等の広告に関する検討会』も既に8回もの会議を重ね、そろそろガイドライン(指針)が決定されようとしている。この機に再度、念押ししたい。業界関係者の皆さん、本当にこれでいいんですか? 中でも、あらゆる場面で「治療」という言葉が使用禁止にされ、施術所名に「整骨院」の名称が使用できなくなるといった理不尽な内容が最近示されたガイドライン案に盛り込まれているという点を、どのように受け止めているのだろうか。
柔整・あはき業界では、このように何かが「決まる、決まった」という際、自らの無能さをごまかすため、「悪いのは厚労省だ」と国のせいにすることがよくある。が、今回の医政局医事課の対応は、そうとばかりはいえない。できれば業界側からの要望を一つでも通そうとの配慮もうかがえる。例えば、あはきの施術所名に「業態名+治療院」を認めるとした原案を厚労省は提示した。ただ、医師会、保険者、自治体、そして患者団体からなる構成員の合意を得なければ、この配慮も意味をなさないのはいうまでもない。
厳しい現状において、残すところは「座長との高度な政治的判断」によるペンディングの箇所であり、この点をいかに業界寄りに仕切れるかどうかだ。「業態名+治療院」はここまでの議論で完全否定されているが、それでも「マッサージ治療院」、「はり治療院」といった名称は、政治的判断によるものであるから今後どうなるか分からない。国はあくまで公平・公正な見地から議論をテーブルに乗せており、敵ではないのは明らかで、決まるのは検討会の席上で顔を合わせている構成員の議論次第だ。
とはいえ、ガイドライン案では単に「治療院」とした施術所名などは認められないとし、「整骨院」もダメというのが基本路線となってしまっている。加えて「鍼灸整骨院」も広告不可。ガイドライン適用後の保健所による指導業務の煩雑さなどの実効性を鑑みて、「遡及適用しない」とは言うが、果たしてこの内容を本当に許していいのか? そもそも「治療」の文言を認めたくないとする理由も、医科・医師との混同により「医業」と紛らわしく、誤解を生じるからだという。残念ながら、本来あはき・柔整は医業の一部にもかかわらず、「医業類似行為」におとしめられているのが現状だ。また、「整骨」という表現も、これだけ認知されているのだから大臣告示に加えるだけで事足りるはずなのに……。不毛ともいえる議論を8回も続けてきた上で、なぜ結局認めないとの結論になるのか、疑問でならない。
それでも、今後ガイドラインは医政局長通知で示され、それ以降は広告に関する指導マニュアルとして浸透していくこととなろう。しつこいと嫌われるのを覚悟でもう一度言おう。「皆さん、治療院・整骨院・鍼灸整骨院が使えなくなっても、本当にいいんですか」。
【連載執筆者】
上田孝之(うえだ・たかゆき)
全国柔整鍼灸協同組合専務理事、日本保健鍼灸マッサージ柔整協同組合連合会理事長
柔整・あはき業界に転身する前は、厚生労働省で保険局医療課療養専門官や東海北陸厚生局上席社会保険監査指導官等を歴任。柔整師免許保有者であり、施術者団体幹部として行政や保険者と交渉に当たっている。