連載『先人に学ぶ柔道整復』三十 江戸時代の電気治療器(後編)
2022.02.10
佐久間象山の「電気治療器」
前回紹介した平賀源内のエレキテル発明(実際には復元)から少し時代が下ると、電気医療器具が内服薬と同じ効能を持つという考え方が出てきます。石坂空洞閲・山田貞順によって、1857(安政4)年に刊行された『内服同功』です。この頃というのは、アメリカのペリーの黒船が浦賀沖に来航した時期と重なり、下田や函館が開港した際にアメリカから電信機器や汽車(模型)などが贈呈され、日本の電気技術の研究は軍事技術として急速に発展を遂げていました。 (さらに…)