連載『食養生の物語』129 『ざくざくと、はりはりと』

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投稿日:2024.02.25

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 春の野草は生命力に溢れ、アクが強いのが特徴です。なかでもヨモギは、冬に根がしっかり張り、春に芽吹く葉は分厚く、身体を温める性質が強い野草です。独特の香りと濃い緑色が特徴で、「緑の血液」と呼ばれる葉緑素(クロロフィル)が豊富。ヨモギの葉緑素は良質で、血液の循環を良くする浄血・造血の働きがあります。

 「よもぎをざくざくに切り、塩を少し用い、揉み洗いして入れる」と、江戸時代の『料理物語』に記されている「ざくざく汁」。ヨモギのアクを塩揉みで和らげてから、ザクザク切って味噌汁に入れていたとうかがえます。他に、いろんな野菜や山菜も入れていたようです。

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