9月のイベント (本紙HPより一部紹介)
2021.08.25
【2日】明日から使える薬膳セミナー~第2弾 秋・冬編~(オンライン)/(一社)全国鍼灸マッサージ協会
【5日】ガチンコSNS集客塾セミナー(オンライン)/(一社)全国鍼灸マッサージ協会
【19日】第13回認定機能訓練指導員オンライン講座/NPO介護予防研究会
詳細や最新の内容、掲載申込(いずれも無料)はこちらから!
9月のイベント (本紙HPより一部紹介)
9月のイベント (本紙HPより一部紹介)
2021.08.25
【2日】明日から使える薬膳セミナー~第2弾 秋・冬編~(オンライン)/(一社)全国鍼灸マッサージ協会
【5日】ガチンコSNS集客塾セミナー(オンライン)/(一社)全国鍼灸マッサージ協会
【19日】第13回認定機能訓練指導員オンライン講座/NPO介護予防研究会
詳細や最新の内容、掲載申込(いずれも無料)はこちらから!
厚生労働省『令和2年度 療養費頻度調査』から 鍼灸療養費 都道府県別支給状況
厚生労働省『令和2年度 療養費頻度調査』から 鍼灸療養費 都道府県別支給状況
2021.08.25
調査は、令和2年10月の1カ月間に行われた施術に係る療養費支給申請書が対象。支給申請書のうち、全国健康保険協会管掌健康保険で6分の1、国民健康保険で10分の1、後期高齢者医療制度で10分の1の割合で抽出している。1件当たりの平均支給額は約12,327円。
以下に表を掲載する。『令和元年度 療養費頻度調査』を基に、昨年度の金額と、そこからの増減比率も掲載した。 (さらに…)
Q&A『上田がお答えいたします』 鍼灸療養費申請に同意書を付けたのになぜ不支給なの?
Q&A『上田がお答えいたします』 鍼灸療養費申請に同意書を付けたのになぜ不支給なの?
2021.08.25
Q.
鍼灸療養費で神経痛の施術に同意する旨の医師の同意書を添付して健保組合に申請したところ、「神経痛は医療機関で診断されていない」と不支給になっています。納得できません。
A.
「医師による適当な治療手段のないもの」について、以前は厚生省保険局医療課長通知(昭和46年4月1日保険発第28号)により先行医療の義務、すなわち鍼灸療養費の受療前には必ず医科の診療実態を求め、保険医療機関における療養の給付を受けても所期の効果の得られなかったもの又はいままで受けた治療の経過からみて治療効果があらわれていないと判断された場合に療養費を支給するとされていました。 (さらに…)
連載『食養生の物語』99 飽きない食欲の秋
連載『食養生の物語』99 飽きない食欲の秋
2021.08.25
「秋には辛いものが良いの?」と尋ねられることがあります。東洋医学を学び始めると直面しがちな問題ですね。五行論でいう「五味」で、秋には「辛」となっていることから、辛いものを食べると良いと解釈されることがあるようです。ですが、こうした時にいわゆる辛いものとしてイメージされがちなスパイスや香辛料の類は、発汗を促して毛穴を開かせます。真夏には向いているものですが、気温が下がって空気が乾燥してくる秋からの季節になっても毛穴を開かせていることで風邪にダメージを受けて、風邪を引きやすくなってしまうのです。
秋は五味では「辛」、五色では「白」ですので、白くて辛いものと考えてみましょう、大根・生姜・白ネギなどが該当します。発汗まではさせない程度に、気・血を巡りやすくさせる発散作用はあるものと理解します。
中でも「白くて辛い」の代表格といえば、大根おろし。 (さらに…)
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』34 肝
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』34 肝
2021.08.25
肝は素問第八に「肝は将軍の官、謀慮これより出づ」とあります。 (さらに…)
今日の一冊 疫病の精神史――ユダヤ・キリスト教の穢れと救い
今日の一冊 疫病の精神史――ユダヤ・キリスト教の穢れと救い
2021.08.25
疫病の精神史――ユダヤ・キリスト教の穢れと救い
竹下節子 著
ちくま新書 902円
コロナ禍の2020年3月。ローマ・カトリックの首長フランシスコ教皇は宗教を超えたあらゆる「善意の人々」に向け、病者のため、苦しむ人々のために共に祈ろうと呼びかけた。また、これに先立ち、「赦しの秘跡」に関する教令を発出。多くの司祭が葬儀などの儀礼中に感染する危機的状況を受け、通常の手続きなしに信者に免償の恵みを付与するものだった――新型コロナ、ペスト、赤痢、コレラ、スペイン風邪。古来人類が直面してきた疫病と宗教の関わり、疫病と戦ったとされた聖人たち、医学と宗教の関係を追う。
編集後記
編集後記
2021.08.25
▽新型コロナの第5波による感染爆発で、本当は現地取材をしたいのに、オンラインや電話の遠隔取材を余儀なくさせられています。何が残念かといえば、地方取材などでそこの名物を地ビールで食す……はさておき、先生方からの「こぼれ話」が聞けません。同じ鍼灸メディアの編集者と話をしていても「こぼれ話から案外話題を拾える」とうなずき合っています。しばし我慢ですね。さて同じ残念といえば、高校球児。雨続きの順延でなかなか甲子園に立てず、地方から出てきた後にコロナ感染で出場辞退した高校まで。そもそも1校1,000人規模が集まる大会開催の可否など賛否両論、難しい問題ですが、懸命に練習してきた選手がかわいそうで仕方ありません。彼らの「こぼれ話」はつらくて聞いていられるかな。(和)
労災特別加入の対象拡大で、厚労省が意見募る
労災特別加入の対象拡大で、厚労省が意見募る
2021.08.19
4月に柔整師が対象職種に新たに加えられた「労災保険の特別加入制度」について、厚労省がさらなる対象拡大を検討するため、ホームページ上で意見を求めている。
受付期間は9月17日まで。追加すべき職業や業務のほか、仕事中に労災に該当するけがや病気になった事例などを募る。
労災保険は本来、雇われて働く人が対象だが、傷害のリスクが高い仕事(個人タクシーや建設業)に従事する個人事業主を対象に「特別加入制度」を設けている。柔整師の追加については、昨夏、日本柔道整復師会が意見要望を行い、厚労省の労災保険部会の議論を経て追加された。
「特別加入制度の対象範囲の拡大の提案・意見」の募集要項
施術所名に「やわらぎ」使用、中止要求 業界騒然、「悪質だ」と批判
施術所名に「やわらぎ」使用、中止要求 業界騒然、「悪質だ」と批判
2021.08.10
7月下旬ごろ、施術所名称に「やわらぎ」を使う施術所宛てに、商標権を侵害されたとして、「やわらぎ」の文言の使用中止を求める警告書が送り付けられていたことが分かった。少なくとも全国20の施術所に送付されているようで、受け取った施術所を動揺させるにとどまらず、柔整・あはき業界全体を騒然とさせている。
送り主は同業の柔整師!?
警告書は、「やわらぎ」の商標権利者の代理人である弁理士を通じて送られており、商標使用代として35万円も要求。また各施術所に対し、どのような対応を取るかを、7月末までに回答するよう迫っている。
複数の業界関係者によると、商標権利者は同業者である柔整師であり、他にも (さらに…)
宮城の柔整・あはき社団が県に要望 初の連名でコロナ支援を
宮城の柔整・あはき社団が県に要望 初の連名でコロナ支援を
2021.08.10
宮城県柔道整復師会と宮城県鍼灸マッサージ師会、宮城県鍼灸師会が7月15日、新型コロナウイルス対策経費の支援に関する要望を連名で行った。同一県内で、ともに療養費を取り扱う柔整・あはきの社団が団結し、行政へ働きかけたのは宮城県においては初、全国的にみても珍しい。
当日は、各団体の会長らが県庁を訪れ、宮城県議会議員・菊地恵一氏などの同席の下、佐野好昭副知事に要望書を手渡した。要望は、▽施術所で必要な感染症対策経費の支援、▽施術者への応援金支給、▽対策を講じた施術所を県民に向けて積極的に公表、の3項目。特に「経費支援」について、デルタ株の流行に伴い、外出自粛の影響で患者数減が想定される上、感染症対策のための衛生材料購入の負担増が余儀なくされていると、支援の急務を訴えた。 (さらに…)
『医療は国民のために』324 医師が療養費同意書交付料を算定しない理由とこれに伴って生じる問題
『医療は国民のために』324 医師が療養費同意書交付料を算定しない理由とこれに伴って生じる問題
2021.08.10
あはき療養費において保険医が施術に同意書を交付した場合、その医師は診療報酬明細書により療養費同意書交付料100点(1,000円)を算定するのだが、以前よりなぜか算定しないケースが散見される。
この療養費同意書交付料は、同意書交付を促進する意味合いが込められているとともに、患者への診察等の手間を考えて、医師が「ただ働き」にならないように設けられたものだ。また、医師が患者やあはき施術者をおもんぱかって、「医科との併給・併用」(不支給処分)と判断されないように算定を避けているという場合も考えられるが、それはとんだ勘違いで、医師が診療報酬明細書に傷病名をきちんと記入し、診察・検査・療養費同意書交付料に係る療養の給付を算定したとしても、具体的な治療行為を行っていない限りは、厚労省通知によって医科との併給・併用とは判断されないことになっている。
それではなぜ医師は算定しないかというと、「医師仲間から嫌われてしまう」からだ。 (さらに…)
静岡・熱海土石流災害 疲弊の消防隊員へあはき施術
静岡・熱海土石流災害 疲弊の消防隊員へあはき施術
2021.08.10
地元社団・専門学校ら合同で支援
7月中旬から下旬かけて、静岡の鍼灸マッサージ師が中心となり、熱海市伊豆山地区で発生した大規模土石流で救助活動などに当たる消防隊員への施術支援が行われた。活動を行ったのは、地元の静岡県鍼灸マッサージ師会と静岡県鍼灸師会、東海医療学園の合同チーム。
当初、あはき中央団体で構成する災害支援チーム「DSAM」からの打診を受け、避難者への施術を実施する予定だったが、コロナ禍によるクラスター発生の懸念などから活動が見送られていた中、熱海市消防本部から、泥だらけの現場で日夜救助や土砂撤去を続ける隊員が疲弊しているので疲労回復を図ってほしいとの申し出があり、実施された。
コロナ対策徹底、今後は被災者に
(さらに…)
連載『不妊鍼灸は一日にして成らず』40 Serendipity
連載『不妊鍼灸は一日にして成らず』40 Serendipity
2021.08.10
Serendipity(セレンディピティ)とは、素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見することで、『セレンディップの3人の王子』という寓話にちなんだ造語です。フレミングが行っていた菌の培養シャーレの中で不潔な環境で発生してしまった青カビから、ペニシリンを発見したのはセレンディピティですが、目の前の事象を洞察力豊かに推測したから。ノーベル賞受賞の契機にもこのような例が多数あります。私が鍼灸レーザー療法中の患者の採卵成績が約3カ月で好転することに気付き、1,400個の受精卵の進捗について有意差を得たのも小さなセレンディピティと言えるかもしれません。それを更に体内受精の領域にまで拡張検証し、8月22日のレーザーリプロダクション学会で発表します。 (さらに…)
連載『先人に学ぶ柔道整復』二十七 星野良悦(中編)
連載『先人に学ぶ柔道整復』二十七 星野良悦(中編)
2021.08.10
(前/中/後)
工匠・原田孝次による身幹儀完成と弟子たちの助力
江戸時代中期に作られた世界初の原寸大骨格模型・身幹儀(星野木骨)――今回はその作製エピソードとどう世に広く知れ渡ったかを見ていきます。
祖父・良知が営む星野診療所が、広島城下を南北に貫く本川の西岸にある堺町(西国街道から北へ1本目の道に面する)にあり、良悦は幼少の頃からその医術の手ほどきを受けていました。祖父の亡き後は、父・知近が診療する脇でその療法を習い覚え、明和8(1771)年の17歳の頃には父の代診をするまでになっていました。その年の4月、街道沿いの旅籠「千鳥屋」のおみよという名の赤子が顎関節脱臼で診療所に駆け込んできました。父・知近は対処するも「治せぬ」ということで、水夫町に無住心大射無限流の道場を開いていた田中道長という骨接ぎ名人に整復を依頼します。良悦がおみよを連れて行き、道長は見事に顎を整復。その際、良悦は整復の手並みを拝見したいと申し出たが、秘伝の活法ということで断られてしまう。おみよが治り安堵した一方で、この時、医師としての敗北も悟ったようです。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』168 人工知能で「組み合わせ」を考える時代
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』168 人工知能で「組み合わせ」を考える時代
2021.08.10
東京オリンピックの開幕によって日本勢のメダルラッシュに沸いた中、新型コロナウイルスの感染者数も過去最多を記録――何とも言い表せない状況になってきています。コロナ感染症の臨床現場の友人医師からはどうもしようがない無力感を覚える声が聞こえてきます。その一方、日本より感染者数が多く、医療体制も充足していない諸外国の状況を鑑みると、国内のコロナ対応について色々な意見はあると思いますが、日本の医療体制は「すごいものだ」と思います。何とか「波」が収束することを願います。 (さらに…)
連載『中国医学情報』197 新型コロナ肺炎の回復期の症状改善に温灸補助治療(中国鍼灸)ほか
連載『中国医学情報』197 新型コロナ肺炎の回復期の症状改善に温灸補助治療(中国鍼灸)ほか
2021.08.10
今回の内容
・新型コロナ肺炎の回復期の症状改善に温灸補助治療(中国鍼灸、2020年10期)
・急性咽頭腫痛90例に対する少商穴刺絡治療―鍼尖のサイズによるランダム化比較(上海鍼灸雑誌、2019年6期)
・末期悪性骨腫瘍患者の化学療法後の嘔吐にショウガ灸併用治療―現代医薬単独治療とランダム化比較(中国鍼灸、2020年11期)
☆新型コロナ肺炎の回復期の症状改善に温灸補助治療
安徽省第二人民病院中医科・王明潔らは、15例のCOVID-19肺炎に中西結合療法を行い、その7例に温灸補助治療した経験を報告(中国鍼灸、2020年10期)。
対象=2020年1~2月の7例:男4例・女3例、31~52歳・平均39±9歳、罹患期間5~23日・平均14.9±6.2日。いずれも国家衛生管理委員会診療方案(2020年1月第四版)の普通型。主要症状は咳嗽・乏力(倦怠感)・発熱で、胸部CT画像はすりガラス影、2回のCOVID-19核酸検査は陽性。
治療法=<基礎治療>現代医薬治療と中薬の清肺排毒湯治療。
<温灸治療>①主穴―神闕・足三里・合谷・太衝。②配穴―乏力:関元・気海、咳嗽・胸悶:列欠・肺兪。③操作―18×200mmの棒灸で皮膚から2~3cm離し局所に発赤を起こす。合谷・太衝は15分、足三里は10分、神闕は箱灸(棒灸を箱に入れる方法)15分。毎日2回(午前・午後)治療、10日を1クール。
結果=治癒(臨床症状・体徴消失/ほぼ消失)3例・好転(同上改善あり)4例。
付記:「臨床症状」は発熱・咳嗽・乏力・咽痛・下痢・咳痰など、「体徴」は体温・呼吸・心拍・SpO2・血圧などを含むもの。 (さらに…)
メディカ出版から新刊 「マンガとエビデンスでわかるプラセボ効果」
メディカ出版から新刊 「マンガとエビデンスでわかるプラセボ効果」
2021.08.10
漫画「マンガとエビデンスでわかるプラセボ効果」がメディカ出版から発行された。原案・解説は森ノ宮医療大学鍼灸情報センター長の山下仁氏。マンガは犬養ヒロ氏、医学監修に児玉和彦氏(医療法人明雅会こだま小児科理事長)。A5判155頁、2,530円。
「薬効成分がなくても効いてしまう?」「プラセボだとわかっていても……」「症状が改善しても検査値は変わらない!?」など、全18話。鍼灸院併設の寺で働く主人公『風来瀬坊(ぷらせぼう)』と悪だくみばかりの同僚『野瀬坊(のせぼう)』を中心としたドタバタの日常を通じて、プラセボ・ノセボ効果を解説する。プラセボ効果を悪用したインチキ療法を監視するためにも、医療者のみならず社会全体にプラセボへの理解が必要だと原案・山下氏の談。
『医道の日本』の連載『鍼灸臨床インシデント』で人気を博したタッグが送る、読み物としても楽しい一冊。 (さらに…)
全日本鍼灸学会の第70回大会福岡大会より コロナ禍のあはき支援でシンポ
全日本鍼灸学会の第70回大会福岡大会より コロナ禍のあはき支援でシンポ
2021.08.10
多職種連携、クラスター対応も
6月4日~6日に開催された全日本鍼灸学会の第70回大会福岡大会で、コロナ禍での鍼灸マッサージ支援に関するシンポジウムが行われ、DMAT事務局福島復興支援室の小塚浩氏と小早川義貴氏、全日本鍼灸マッサージ師会スポーツ・災害対策委員会委員長の仲嶋隆史氏が登壇した。
小塚氏は、各地で災害支援活動に携わるDMATの活動を紹介。大規模災害と局地災害は死者の数で比較されがちだが、家族や住まいを失った被災者の心の負担は同じだと述べ、多くの場合、自らも被災者である避難所運営職員への配慮が必要だと指摘。 (さらに…)
Q&A『上田がお答えいたします』 健康保険法第87条の条文を持ち出して支給対象ではないと主張する保険者
Q&A『上田がお答えいたします』 健康保険法第87条の条文を持ち出して支給対象ではないと主張する保険者
2021.08.10
Q.
健保組合等からの患者照会文書や返戻処理に「健康保険法では病院や診療所で治療を受けることが定められており、病院などで治療を受けることができずに、やむを得ず整骨院等で施術を受けた場合以外は、健康保険は使えません(療養費の支給対象とならずに全額自己負担となります)」という記載が見受けられます。それでは療養費の取り扱いが成り立たないように思うのですが……。
A.
その通りで、柔整・あはきの療養費は、先に病院等の保険医療機関で治療を受けることが支給要件とはなっておらず、先行医療の義務付けは一切ありません。ご質問にあるような健保組合の指摘はそもそも、健康保険法第87条の条文自体を説明するものです。法87条にある療養費の原理原則論は ①旅先等で健康保険証を提示できなく、やむを得ず自費診療を受けた時、②被保険者証を提示して保険適用を求めたにもかかわらず、非保険医であったことからやむを得ず自費診療を受けた時(②は現在はほとんど見受けられません)に、取り急ぎ患者が自費で支払ったことを証明する領収書を添付することにより、後日療養費の中から一部負担金相当額を控除した残額の支払いを被保険者が求め、この申請行為を保険者が認めた場合に療養費を支給することができるとしています。この条文の「字面」にこだわっているのでしょう。
しかしながら、 (さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』204 理由がある
連載『汗とウンコとオシッコと…』204 理由がある
2021.08.10
コロナ禍での人の移動の停滞が経済・身体・精神のいずれにもボディブローのようにじんわりと効いている。しかも月末のオリンピック開幕から土用付近までのうだるような暑さと過剰な冷房により体表の温度が奪われ、細動脈側が弛緩してぎっくり腰様の腰痛や肩関節周囲の痛み、いわゆる肩関節周囲炎、痺症のようなものが急激に増えた。暑すぎて外に出れないし、体温以上の気温は脱水予防で身体は発汗を止めるので体温が上がる。熱中症対策で冷房をかけるが、物理的に冷やして発汗を止めるので、尿が出て行ってくれればまだいいのだが、出ていかないとまた身体の中で熱がこもり冷房の中に居たとしても熱中症に至る。体表が冷えてしまえば痺証症状に至るのだ。
「先生、昨日の鍼、よく効きましたよ~。ぎっくり腰みたいな痛みがかなり緩和して……でも、まだ奥がなんだかおかしいんですわ」
川岸某という、30半ばのがっしり型の大食漢の男性が来院していた。職業は宅配ドライバーで、腰の反復性疲労が元々あり、重たいものを持った時にグキっとなったという。治療担当は川端だ。 (さらに…)