連載『織田聡の日本型統合医療“考”』153 大掃除に思う、「柑橘類」の作用
2020.12.25
大掃除の時期になりましたね。今年はコロナで右往左往しているうちに、あっという間に過ぎ去っていきました。日本でもワクチン承認申請がなされたようですし、来年は騒動が沈静化することを祈りながら、掃除で気分を一新いたしましょう。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』153 大掃除に思う、「柑橘類」の作用
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』153 大掃除に思う、「柑橘類」の作用
2020.12.25
大掃除の時期になりましたね。今年はコロナで右往左往しているうちに、あっという間に過ぎ去っていきました。日本でもワクチン承認申請がなされたようですし、来年は騒動が沈静化することを祈りながら、掃除で気分を一新いたしましょう。 (さらに…)
連載『柔道整復と超音波画像観察装置』189 専門学校教育における超音波画像観察装置
連載『柔道整復と超音波画像観察装置』189 専門学校教育における超音波画像観察装置
2020.12.25
竹本 晋史(筋・骨格画像研究会)
今回は専門学校教育における超音波画像観察装置(以下:US)の学習状況をお伝えする。平成30年度から新カリキュラムが導入され臨床実習が1単位45時間から4単位180時間に拡充されたほか、競技者、高齢者に特化した生理学や職業倫理、社会保障制度等、開業を前提とした内容に改正された。その中で柔道整復術適応の臨床的判定として「医用画像の理解」が2単位組み込まれ、画像読影が必修となった。当校、平成医療学園専門学校は新カリキュラム導入以前の平成26年度よりUSを正規授業に取り入れ、学生に教育を行っている。 (さらに…)
Q&A『上田がお答えいたします』 「施術継続理由・状態記入書」は今後必要ないのでは / コロナ禍における同意書の「特例」はもう出ないの?
Q&A『上田がお答えいたします』 「施術継続理由・状態記入書」は今後必要ないのでは / コロナ禍における同意書の「特例」はもう出ないの?
2020.12.25
「施術継続理由・状態記入書」は今後必要ないのでは
Q.
12月1日のあはき療養費の料金改定とともに、施術報告書に「月平均〇回実施」という施術の頻度を記載する項目が追加されましたね。平成29年から義務付けられている「1年以上・月16回以上施術継続理由・状態記入書」はこの項目を新設するための、言わば「データ収集」のためのものだと理解していました。その役目は終わり、もう必要はないということにはならないのでしょうか。
A.
今回の項目追加は、あくまで療養費検討専門委員会で議論された上で了承されたことが反映されているものです。 (さらに…)
連載『食養生の物語』91 お屠蘇を、どうぞ
連載『食養生の物語』91 お屠蘇を、どうぞ
2020.12.25
お正月、おせち料理と合わせていただくのが「お屠蘇」。元旦に日本酒の封を切り、お屠蘇として飲むところも多いようですが、本来「お屠蘇」は特別なお酒です。
屠は「屠る」で邪気祓いを、蘇は「蘇り」で生気の蘇生を意味します。新年の無病息災を願い、数種の薬草を組み合わせた「屠蘇散」を日本酒に浸して作ります。屠蘇散には漢方の生薬を用い、主として、 (さらに…)
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』26 七情と歪み(ひずみ)
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』26 七情と歪み(ひずみ)
2020.12.25
邪気は、体表を隙間なく守っている衛気に歪みが起こり隙が出来たところから体内に侵入します。古典には七情でどのように歪みが起こるのか具体的に書かれていて、憂うと気は沈み、恐れると下がり、思うと結し、驚くと乱れ、喜ぶと緩み、怒すると上り、悲すると消えるそうです。いずれもゼロにはできないので、どれもほどほどで過ごせればと思います。
【連載執筆者】
かしはらたまみ
あん摩マッサージ指圧師・鍼灸師
自身の子どもに東洋医学の概念を伝えるため「絵本」という表現を選択。色粘土を使った独自の手法で絵を描いている。これまでに『陰陽五行 まわるき』『おなかがいたくなるまえに』を自費出版し、ブログで『やわらか黄帝内経素問』も連載。絵本の購入はネット通販サイト・BASE「やわらか東洋医学」(https://touyouigaku.thebase.in/)から。
今日の一冊 コロナ不安に向き合う 精神科医からのアドバイス
今日の一冊 コロナ不安に向き合う 精神科医からのアドバイス
2020.12.25
コロナ不安に向き合う 精神科医からのアドバイス
藤本 修 著
平凡社新書 924円
コロナ感染者の動画と志村けんさんの急逝を機に恐怖が膨らみ、出勤できなくなった20代女性。潔癖な性格が災いし、コロナ禍の中で強迫性障害を発症した30代男性。店長を務める飲食店が休業し、鬱状態となり過度の飲酒を止められなくなってしまった40代男性――。実際の事例を基に、全世界の人々がコロナ不安に向き合う中で現れる心の病と、その背景にある心の動きを解説。「政府や放送メディアをすぐに信じない」、「『わからないことはわからない』と割り切る」など、コロナ不安に向き合う10箇条も紹介する。
『医療は国民のために』308 柔整療養費の電子請求は「オンライン申請」を指しているの?
『医療は国民のために』308 柔整療養費の電子請求は「オンライン申請」を指しているの?
2020.12.10
柔整療養費検討専門委員会で議論されている「電子請求化」について、その実施に向けてモデル事業の作業が既に開始されているのは、ご存じだろう。平成29年にはみずほ情報総研株式会社により調査研究が実施されたところで、第二弾となる準備作業も行われていると聞く。しかし、私は大いに疑問を持ち、不信感を募らせている。 (さらに…)
連載『不妊鍼灸は一日にして成らず』32 『産科と婦人科』11月号
連載『不妊鍼灸は一日にして成らず』32 『産科と婦人科』11月号
2020.12.10
一般社団法人JISRAM(日本生殖鍼灸標準化機関)の副会長、東京の徐大兼先生から「医学雑誌『産科と婦人科』11月号に『鍼による着床改善』のテーマで執筆しないか」と声をかけられたのは昨年末。昨秋、国内最大の生殖関連学会である日本生殖医学会で、徐先生はシンポジストを、私は座長を務めたのですが、その際、東京大学産婦人科教授の大須賀穣先生から徐先生に執筆の打診があったのです。さて、着床と鍼灸を論じるためには免疫の知識が不可欠であり、その点を考慮して徐先生は私に依頼してきたのでした。引き受けるかどうか、本当に迷いました。日本中の産婦人科医が読む専門誌に執筆するには、最高のレベルを要求されます。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』152 「難を転ずる」南天と生薬入りの飴について
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』152 「難を転ずる」南天と生薬入りの飴について
2020.12.10
「アメちゃんいる?」――。いわゆる「大阪のおばちゃん」は、常にバッグに飴をしのばせていて周りに配るといいますが、実は私のカバンにもいくつか入っています。コロナ禍で飴の消費は伸びているかと思いきや、落ち込んでいるようですね。通勤・通学時など飴を口にする場面が減ったことに加え、マスクの着用やインバウンドによる需要減少も背景にあると、業界大手某社が分析していました。 (さらに…)
連載『中国医学情報』189 谷田伸治
連載『中国医学情報』189 谷田伸治
2020.12.10
☆認知症患者の記憶力向上に鍼通電併用治療―薬物単独群とランダム化比較
黒龍江中医薬大学・夏昆鵬らは、認知症患者で常軌内科治療単独と鍼治療併用の効果を比較(上海鍼灸雑誌、20年8期)。 (さらに…)
Q&A『上田がお答えいたします』 大腿部や下腿部の挫傷に対し、審査委員会が「膝の捻挫」の確認を求めてくる / 往療料の「距離」の確認は保険者業務
Q&A『上田がお答えいたします』 大腿部や下腿部の挫傷に対し、審査委員会が「膝の捻挫」の確認を求めてくる / 往療料の「距離」の確認は保険者業務
2020.12.10
大腿部や下腿部の挫傷に対し、審査委員会が「膝の捻挫」の確認を求めてくる
Q.
大腿部と下腿部挫傷で柔整療養費を申請した際、柔整審査委員会から「膝の捻挫ではないのか。または、挫傷であるならば部位の上下を記入せよ」との理由で不備返戻されました。
A.
厚労省保険局医療課長通知で示された「柔道整復師の施術に係る算定基準の実施上の留意事項」の第5その他の施術料の4その他の事項(1)の「オ」の「また書き」には、「関節捻挫と同時に生じた当該関節近接部位の打撲又は挫傷に対する施術料は、別にその所定料金を算定することなく、捻挫に対する所定料金のみにより算定すること」との記載があります。「大腿部(上部を除く)や下腿部(下部を除く)の挫傷が、膝関節捻挫と同時に生じたものである場合、膝関節捻挫に対する所定料金のみにより算定することになる」との取り扱いに鑑みての、保険者の指摘なのでしょう。
膝の捻挫があり、同時に大腿部(上部を除く)や下腿部(下部を除く)の挫傷がある場合、大腿部挫傷と下腿部挫傷では算定できません。しかしながら、あなたが施術を行った今回の大腿部挫傷と下腿部挫傷は、同日に負傷したものですね。2部位であることから負傷原因を記入する必要が無いため、審査委員は申請書だけからでは「膝の捻挫ではない」という判断がつかないので確認する必要があるということでしょう。「膝の捻挫ではない」との回答をすれば、何の問題もなく支給されるはずです。
往療料の「距離」の確認は保険者業務
Q.
あはき療養費支給申請書が「摘要欄に起点から訪問先までの距離を記載するか、または往療内訳表に距離を記載してください」と不備返戻されました。
A.
現行の往療料加算は2,300円で、片道4km超は2,550円とする2段階の算出となっています。通知では施術管理者が正確な距離を明らかにすることにはなっておらず、これは保険者の業務です。面倒くさいからといって施術者にお願いするのは不適切な対応ですね。いずれにしても、往療距離の記載が無いのを理由に療養費支給申請書を返戻することはできません。受領委任の取扱規程第4章の24(7)及び平成30年12月27日付の厚労省保険局医療課事務連絡「はり、きゅう及びあん摩・マッサージの施術に係る療養費の取扱いに関する疑義解釈資料の送付について」第4章【療養費の請求関係】(問68)とその答えによっても明らかです。往療の距離が片道4kmを超えるかどうかは、申請書や往療内訳表に記入された情報から地図上で縮尺率を基に計算したり、インターネットの地図アプリを活用したりして、あくまで保険者が確認しなければなりません。行うべき業務処理を行わず施術管理者に負担させることは認められないのです。よって、距離を明記する必要はありません。
【連載執筆者】
上田孝之(うえだ・たかゆき)
全国柔整鍼灸協同組合専務理事、日本保健鍼灸マッサージ柔整協同組合連合会理事長
柔整・あはき業界に転身する前は、厚生労働省で保険局医療課療養専門官や東海北陸厚生局上席社会保険監査指導官等を歴任。柔整師免許保有者であり、施術者団体幹部として行政や保険者と交渉に当たっている。
連載『汗とウンコとオシッコと…』196 脱力
連載『汗とウンコとオシッコと…』196 脱力
2020.12.10
このまま行けば紅蓮の色を醸し出すはずの紅葉が、「寒の戻り」ならぬ「暖の戻り」で汚くなった。急に寒くなり春のような「三寒四温」の気候が続き、結果、身体は春と勘違いして微妙に弦脈が出て来る。そうなると金剋木の状態の血流に至り、仙腸関節痛や膝、心痛、咳嗽などが出てきてややこしい季節であった。人によるが温かさで脈管が緩み、遊走性の疑似炎症の神経伝達不良の痛みが出て、患門辺りが痛む人も多く見られた。そこでようやく鉛色の雲が出てきて冬が到来し、体幹部に血が集まって血圧が上がり、通常の冬らしい広範囲に背面の病症が現れる状態に至ったわけだ。
「久しぶりやな、岩垣の婆さん」
と、相変わらず横柄な横転先生。70歳前でやせ形で、アクティブに動きバレエを続けている女性が来院した。 (さらに…)
連載『医療再考』22 デジタル化の本質は『分断』―鍼灸の再ブランディング
連載『医療再考』22 デジタル化の本質は『分断』―鍼灸の再ブランディング
2020.12.10
新型コロナウイルスの影響で加速するデジタル化の本質は『分断』、今まで一体化だったものを分断し、利便性を上げることにあります。食事を例にとると、これまで食べる場所とそのお店のメニューは一体で、そこに行かなければ食べられませんでした。それが食事を運ぶプラットフォームを持つUber Eatsに代表されるように、場所とメニューが分断され、家でも食べられるようになりました。そうするとお店の立地より、それを運んでくれるかどうかが重要となります。教育も同じです。今までは大学や専門学校という場所と教育内容や講師が紐付いていたため、その場所に行かなければ学べませんでしたが、今ではオンラインで授業を配信でき、どこにいても受けたい授業が受けられるようになり、場所と講義内容は分断されました。キャンパスの交通の便よりも、分かりやすく興味深い講義を行うことの方が重要になりつつあるのです。 (さらに…)
今日の一冊 誤作動する脳
今日の一冊 誤作動する脳
2020.12.10
誤作動する脳
樋口直美 著
医学書院 2,200円
30代の頃、自動車での帰宅時に助手席に存在するはずの無い「女性」が座っていた――。それが著者の「幻視」の始まりだった。以降、行く先々で「巨大なクモ」を見たり、自宅の誰もいないはずの隣室からガサガサと物音がしたりと、幻視だけでなく幻聴、さらには味覚や嗅覚の異常などに悩まされることに。40代で「鬱病」として治療を受け始めたがそれは誤診で、「レビー小体型認知症」と診断されたのが50代になってからだった。全ては目や耳の異常ではなく「脳の誤作動」。「どう付き合っているか」を赤裸々に綴る。
『医療は国民のために』307 コロナ禍の影響分析は業界の将来動向に必須
『医療は国民のために』307 コロナ禍の影響分析は業界の将来動向に必須
2020.11.25
少し前の話だが、新型コロナウイルスの第2波流行の前の7月前半に、親交がある柔整師・鍼灸師の数人と情報交換した。彼ら彼女らは所属する組織が異なる、いわゆる他団体の幹部らだが、以前より懇親を深めてきた間柄。皆さん施術の腕が良いようで、地元で結構繁盛しているということを聞かされていたが、今般のコロナ禍でかなり深刻な影響が生じているというのだ。私の勤務地である大阪も感染が深刻であるので決して他人事ではないのは理解できた。 (さらに…)
連載『先人に学ぶ柔道整復』二十四 二宮彦可(中編)
連載『先人に学ぶ柔道整復』二十四 二宮彦可(中編)
2020.11.25
「二宮彦可といえば、正骨範」ということで、今回は現存する江戸期の接骨術の有名な古典である『正骨範』の著述までの経緯などを深掘りしたいと思います。
『正骨範』に影響を与えた人物といえば、同じ吉雄流外科の門下生であった、長崎の吉原元棟(生年不明―1800年)です。元は武士で、『杏蔭斉正骨要訣』の著者。吉原の正骨術については師匠・吉雄耕牛が非常に賞賛し、「門下に委贄し、其術を学ぶを得」として、他の多くの弟子たちも吉原に師事します。彦可もその中の一人でした。
吉原から正骨術を学ぶ中、彦可は母法を十三、子法を十八会得します。それから浜田藩に帰国しようとした際、吉原は彦可に「私はこの手法を創設したけれども、まだ書物にして後世に残していない。もう年をとって老いているので、ぜひ私の志を継いでほしい」と伝えたといいます。彦可はその後、 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』151 施術所で利用する機器に関する情報は自らアップデートを
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』151 施術所で利用する機器に関する情報は自らアップデートを
2020.11.25
私が代表を務めている健康情報連携機構では、ヘルスケアに関係する正しい情報を見極めるリテラシーの底上げを目的に教育事業を展開しています。医療や補完医療で利用される色々な機器が市場に出回っている中で、当機構でも独自に「ラクリス」という機器を開発していますので、この機器の情報を正確に伝える講習会も実施しています。 (さらに…)
連載『柔道整復と超音波画像観察装置』188 大腿四頭筋内側広筋筋挫傷の一症例
連載『柔道整復と超音波画像観察装置』188 大腿四頭筋内側広筋筋挫傷の一症例
2020.11.25
松本 尚純(筋・骨格画像研究会)
44歳男性。二日酔いの状態で早朝にジムへ行き、フリーウエイトにてスクワットを行った際に左大腿部内側がつったような痛みを感じ、その翌日に来院する。歩行痛、膝崩れ感、左膝関節自動屈曲120°で左大腿内側に激痛、ROM制限あり。大腿四頭筋内側広筋(以下VM)部の疼痛、圧痛、腫脹、皮下出血斑が認められた。膝関節の諸徒手検査は全て陰性のため、患部を超音波画像観察装置(以下US)で観察した。 (さらに…)
Q&A『上田がお答えいたします』 将来、「電療」は使えなくなる?
Q&A『上田がお答えいたします』 将来、「電療」は使えなくなる?
2020.11.25
Q.
インターネットで「物理療法、特に電療は本来、理学療法士の領域です。接骨院などではいずれ使えなくなるんじゃないでしょうか」という書き込みを見つけました。
A.
理学療法士法が昭和40年(1965年)に施行される以前から柔整師は物理療法機器を使った施術を行っており、当時から物理療法としての電療を実践していました。昭和50年以降、電療が施術方策の主体となってしまっていた柔整業界に対して、昔気質で親方肌の古参柔整師が「永い伝統の中で培われてきた手技療法を忘れ、今の柔整師には『電療屋』の方向に進む者が大勢いる」と嘆いておられたほどです。 (さらに…)
連載『食養生の物語』90 新米をよろしく
連載『食養生の物語』90 新米をよろしく
2020.11.25
「新米」の広告を見掛けると、今年の収穫も無事に終わったんだなという感じがします。早ければ9月頃から見掛ける新米ですが、JAS法(日本農林規格等に関する法律)に基づく「玄米及び精米品質表示基準」によって義務付けられた表示として、収穫した年の12月31日までに精米・袋詰めされたお米に限り新米と表示していいことになっています。 (さらに…)