兵庫県鍼灸師会 第49回東洋医学夏季大学 『東洋医学のチカラ』
2022.08.25
兵庫県鍼灸師会の第49回東洋医学夏季大学が開催された。テーマは『東洋医学のチカラ』。参加費無料の県民公開講座も設ける7月17日は、兵庫県民会館パルテホール(兵庫県神戸市)とオンライン参加も可能なハイブリッド開催。大師流の小児から漢方診療、鍼灸経絡治療、介護など幅広い分野の講座が開かれた。 (さらに…)
兵庫県鍼灸師会 第49回東洋医学夏季大学 『東洋医学のチカラ』
兵庫県鍼灸師会 第49回東洋医学夏季大学 『東洋医学のチカラ』
2022.08.25
兵庫県鍼灸師会の第49回東洋医学夏季大学が開催された。テーマは『東洋医学のチカラ』。参加費無料の県民公開講座も設ける7月17日は、兵庫県民会館パルテホール(兵庫県神戸市)とオンライン参加も可能なハイブリッド開催。大師流の小児から漢方診療、鍼灸経絡治療、介護など幅広い分野の講座が開かれた。 (さらに…)
レポート 長野県針灸師会 法人設立70周年記念式典・記念講演
レポート 長野県針灸師会 法人設立70周年記念式典・記念講演
2022.08.25
『鍼灸眞髄』テーマに記念講演
令和4年7月17日、長野市にあるホテルメトロポリタン長野にて、長野県針灸師会(安田政寛会長)法人設立70周年記念式典が開催された。同記念公開講座では、講師に山岡傅一郎先生(愛媛県立中央病院漢方内科前主任部長・松山記念病院)を迎え、「『鍼灸眞髄』の真髄とは何か―代田文誌先生はこの本を何故書いたのか」と題して講演を行った。現地・WEB合わせて全国から約200名の参加者が集まった。 (さらに…)
厚生労働省『令和3年度 療養費頻度調査』から鍼灸療養費 都道府県別支給状況
厚生労働省『令和3年度 療養費頻度調査』から鍼灸療養費 都道府県別支給状況
2022.08.25
調査は、令和3年10月の1カ月間に行われた施術に係る療養費支給申請書が対象。支給申請書のうち、全国健康保険協会管掌健康保険で6分の1、国民健康保険で10分の1、後期高齢者医療制度で10分の1の割合で抽出している。1件当たりの平均支給額は約11,837円(昨年度より490円減)。
以下に表を掲載する。『令和2年度 療養費頻度調査』を基に、昨年度の金額と、そこからの増減比率も掲載した。
(さらに…)
【無料レポート】大阪府鍼灸師会学術講習会 発達障害への鍼灸の可能性
【無料レポート】大阪府鍼灸師会学術講習会 発達障害への鍼灸の可能性
2022.08.17
公益社団法人大阪府鍼灸師会の令和4年度第2回学術講習会が、7月10日に開催された。大阪府鍼灸師会館(大阪市北区)及びオンライン開催で全国から142名が参加した。
発達障害の「生きづらさ」と鍼灸に対する期待
中村元昭氏(昭和大学発達障害医療研究所副所長)は、『発達障害を理解しよう』とのテーマで、発達障害の種類とその特徴を概説。特に、コミュニケーションやイマジネーションが苦手な自閉スペクトラム(ASD)と多動が目立つ注意欠如・多動症(ADHD)を詳しく取り上げた。
ASD特有の行動例として、子供がグループで遊ぶ様子を示した。通常発達の子供や目が不自由な子供のグループは、仲間と笑い合い、おもちゃを活用し遊ぶのに対し、ASDのグループはそれぞれが単独で、おもちゃの形状には関心を示したが、見立て遊びなどを楽しむ様子はなかった。中村氏は「社会的コミュニケーションの問題が見られる。言語でなく、人間交流の問題だと分かる」と説明した。
ADHDについては、患者に世界がどう見えているかを知るヒントとして、注意欠如の症状が強い患者が、画面に映し出された点をどう目で追うかを調べた検査結果を示し、移動する点に目が追いつけず、視点がゆらぎ不安定になっている様子を解説した。これらの特徴は、子供の頃は個性だと見過ごされがちだという。そして、進学や就職などで協調を要求される世代になると、つまずいたり無理をしたりと生きづらさを実感し、発達障害に気づく人も多いと説明。また、症状は多岐に渡るとし、障害の名前でなく症状に合わせた支援の必要性を説いた。
中村氏は、鍼灸に対する期待として、西洋医学では十分に対処できていないという感情コントロールの一症例、フラッシュバックの克服を挙げた。「患者の周囲の人の心身にも大きな負担がある」とも述べ、患者に関わる人に対する鍼灸の必要性も強調した。
東洋医学的な身体所見を数値化するK式鍼灸スコア
石井弦氏(はりとお灸日月堂院長)は『K式鍼灸スコアの使い方』と題した講義と実技供覧を行った。東洋医学的な身体所見を数値で確認できるK式鍼灸スコアは、精神活動への影響を重視して、腹診や経穴の触診、問診を行い、数値化した結果を元に鍼灸施術を施す「Kiikoスタイル」を参考に、臨床・研究を重ね完成。特にうつ病患者への有効性が期待されている。
実技では、圧痛所見の取り方を紹介。例えば、副腎スコアの測定箇所として、盲兪、然谷を挙げ、押圧して、被験者に痛みの度合いなど尋ねながらスコア付けする方法を披露した。また、頭部瘀穴スコアの測定箇所として挙げた百会は、圧痛に加え、周囲より熱を持っているかの熱感や、むくみのような感触がないかの触感をスコア付けする方法なども示した。
全身に位置する測定箇所のスコア測定後は、3つの基本の施術「胃の気処置」「副腎処置」「免疫処置」を行うと説明。所定の経穴に鍼を施すほか、治療穴を押圧しながら測定箇所で感じる圧痛の度合いを確認し、刺鍼箇所や角度を調整する方法を紹介した。
抜鍼後に再度スコアを測定し、施術前と比較。数値の改善しない部位は、的を絞った施術に移り、改めてスコアを確認すると解説し「投薬など治療の影響により、はじめのスコア測定では感覚が鈍く、施術後の測定で感覚が正常に近づき、スコアが上がる場合がある」と注意点を述べた。
物価高対策、一部自治体で給付金 業種関係なく、施術所も対象の地域も
物価高対策、一部自治体で給付金 業種関係なく、施術所も対象の地域も
2022.08.10
コロナ禍に加え、ウクライナ情勢に伴い物価・石油価格高騰に苦しむ企業・事業者に対し、全国の自治体で給付金などを設ける動きが出ている。燃油費が多くかかる運送業への補助が目立つが、業種に関係なく、施術所も支援対象となる地域もある。 (さらに…)
美容向け超音波「ハイフ」で事故多発 消費者庁「リスク説明不十分」
美容向け超音波「ハイフ」で事故多発 消費者庁「リスク説明不十分」
2022.08.10
痩身やたるみ改善に使われている「HIFU(ハイフ)」と呼ばれる高密度焦点式超音波照射器について、消費者庁の消費者安全調査委員会(消費者事故調)が「利用者へのリスク説明が不十分だ」と注意を促している。 (さらに…)
第30回日本刺絡学会学術大会 業権守る学会の歩みを回顧
第30回日本刺絡学会学術大会 業権守る学会の歩みを回顧
2022.08.10
複数回の摘発を経て政府回答へ
日本刺絡学会の第30回学術大会が6月26日、タワーホール船堀(東京都江戸川区)で開催された。
楠本淳副会長の会頭講演では、同会と刺絡鍼法の歴史が振り返られた。発足の契機とされたのは昭和62年8月、当時の栃木県鍼灸師会会長・福島慎氏が「三稜鍼での瀉血治療は医師法違反」と家宅捜索を受け、書類送検された事件。検察は「血を一滴でも取れば医師法違反」と罰金の支払いを求めたが、福島氏は拒否し鍼灸師の業務範囲だとして裁判で争う姿勢を示した。こうした問題に対処し、業権を擁護すべく、昭和63年に全国刺絡問題懇話会準備会が立ち上がったと述べた。同年「福島事件」が不起訴となった後も刺絡の研究・啓蒙活動を続け、平成4年に懇話会として正式に設立、平成6年に現在の学会名と改め、平成8年には『刺絡鍼法マニュアル』を発行した。 (さらに…)
北里大学東洋医学総合研究所医史学研究部 『はじめての東洋医学歴史講座』
北里大学東洋医学総合研究所医史学研究部 『はじめての東洋医学歴史講座』
2022.08.10
初回は「中国古代古典編」、今後近代までシリーズで
北里大学東洋医学総合研究所医史学研究部の第1回『はじめての東洋医学歴史講座』が6月19日、オンラインで開催された。
天野陽介氏(北里大学客員研究員) が『中国医古典概論(古代~唐)』と題して、中国の古代から唐の時代までの主だった医学書などを取り上げた。 (さらに…)
【無料レポート】富山鍼灸学会学術講習会 副鼻腔炎への鍼灸的アプローチ
【無料レポート】富山鍼灸学会学術講習会 副鼻腔炎への鍼灸的アプローチ
2022.07.27
富山鍼灸学会の学術講習会が7月3日、「副鼻腔炎の鍼灸治療」と題してオンラインで開催された。講師はハチドリ鍼灸院・院長の林由紀子氏。林氏はコロナ禍を機にセルフケアの動画を多数Web上にアップロード(副鼻腔炎を対象とした鼻づまり改善)。評判を聞きつけた患者が多く来院し、現在、患者の9割程度が副鼻腔炎の治療目的と話した。
副鼻腔の手術を控えた80歳代女性の症例
副鼻腔炎の主訴は鼻閉、喀痰、後鼻漏が多く、炎症箇所によっては、額や頬などに痛みが出る場合が少なくないと説明。副鼻腔の手術を控えた80歳代女性の症例では後鼻漏、右頬・額の痛みを主訴とし、後鼻漏による入眠障害が顕著であった。
上星、印堂、迎香、足三里、復溜、豊隆に刺鍼し、上腹部の冷えには箱灸を実施。1カ月後に痰が低粘度・透明になり、仰向け時の後鼻漏も改善、2カ月後に呼吸器科でCTを撮影したところ、鼻腔・副鼻腔間の自然口に大きな改善が見られたため、手術をせずに経過観察となった。
林氏は、その後、同患者の紹介で、彼女のかかりつけ呼吸器科医と繋がりができ、医科との連携が可能になり、病状に応じて患者のやり取りを行うようになったと話した。
好酸球性副鼻腔炎と低位舌
近年の傾向として、好酸球性副鼻腔炎の患者が増えてきたと言及。難病指定で鼻茸の多発により嗅覚障害や喘息を伴うことが多く、鼻茸を取り除くための投薬・手術、症状の一時的な改善、鼻茸の再発、再び投薬・手術、と反復を繰り返すと説明。
難治性のため、医科と協力して、ステロイド吸入を減らす、などの目指すゴール地点を患者ごとに決めて治療に臨むことが望ましいと述べた。
また、副鼻腔炎に関連して、低位舌についても取り上げた。副鼻腔炎等が原因で鼻呼吸が困難になり口呼吸になると、開口が続くため舌の位置が下がり、鼻腔が閉じて鼻が通っていても鼻呼吸がしにくくなると説明。これにより慢性的な口呼吸となり、やがて低位舌になると続けた。
本来、頭は舌によって上顎を持ち上げることで支えられているが、低位舌ではその支えが弱く、上下顎を食いしばることでこれを補おうとするため、耳への負担や頭痛等の原因になりうるとした。
低位舌改善のアプローチとして、口周囲・口腔内のマッサージや舌運動によるセルフケアについても紹介した。
患者利益のためにも複数で診ることが重要
最後に、自身の状態を十分に理解しないまま、処方された薬を飲み続けている患者が意外なくらい多くいる一方、自己判断で過激なセルフケアや勝手な服薬停止をする患者もいると訴えた。
患者利益のためにも一方的な施術・治療ではなく、病状や施術意図の解説、食養生に関する指導のほか、病状に応じて医科への紹介など、一人の患者を鍼灸・医科・漢方などの複数で診ることの重要性を説いた。
全鍼協シンポジウム 「保険で生き残る治療院経営」
全鍼協シンポジウム 「保険で生き残る治療院経営」
2022.07.25
療養費、コロナ後の経営テーマに座談会
一般社団法人全国鍼灸マッサージ協会(草刈康徳代表理事、全鍼協)が6月12日、シンポジウム『保険治療で今後生き残る経営はあるのか』を開催した。全国柔整鍼灸協同組合専務理事・上田孝之氏のほか、全鍼協の会長・齋藤剛康氏と相談役・山本高敬氏の3人が登壇し、あはき療養費の現状や展望、コロナ後を見越した治療院経営などを座談会形式で語り合った。当日は、会場のウインズ南柏(千葉県柏市)からオンライン配信も行われ、200人を超える参加者・視聴者が集まった。 (さらに…)
日本小児はり学会 第10回特別講習会 「夜尿症」テーマに
日本小児はり学会 第10回特別講習会 「夜尿症」テーマに
2022.07.25
ガイドライン踏まえた治療を
日本小児はり学会の第10回特別講習会が6月12日、オンラインで開催された。
日本夜尿症学会が5年振りに改訂した『夜尿症診療ガイドライン2021』を踏まえて、鍼灸師の本城久司氏(アイスリーメディカル株式会社統合医療教育研究センター長、京都府立医科大学大学院泌尿器外科学客員講師)が講演した。 (さらに…)
和歌山に初の柔整専門学校 ほか
和歌山に初の柔整専門学校 ほか
2022.07.25
令和5年春、国際学園が開校
令和5年4月、和歌山県有田市に「和歌山医療スポーツ専門学校」が開校する。和歌山県で柔整学科の専門学校が開校するのは初となる。学校運営は北九州を拠点として医療・健康・福祉に取り組む学校法人国際学園が行い、現在認可申請中。設置学科は柔道整復学科、スポーツトレーナー学科(ともに定員30名、昼間部)の2学科のほか、令和6年度以降に介護福祉学科、救急救命士学科の設置も予定している。校地は令和3年度で閉校した初島中学校跡地を引き継ぎ、若者の流出抑制を目指す有田市の学校誘致を受けたかたちとなる。 (さらに…)
全日第71回東京大会 シンポジウム「腰痛に対する鍼灸治療の展望」
全日第71回東京大会 シンポジウム「腰痛に対する鍼灸治療の展望」
2022.07.25
NRS変化率、患者満足度に直結
6月上旬に開催した全日本鍼灸学会の第71回東京大会では、『腰痛に対する鍼灸治療の展望』をテーマとしたシンポジウムが開かれた。シンポジストは4人で、宝塚医療大学鍼灸学科の井上基浩氏、日本鍼灸理療専門学校付属鍼灸院の菊池友和氏、筑波技術大学保健学科鍼灸学専攻の近藤宏氏が登壇、埼玉医科大学理学療法学科の赤坂清和氏はリモートで参加した。 (さらに…)
全日、2020年度と2021年度の「高木賞」
全日、2020年度と2021年度の「高木賞」
2022.07.22
全日本鍼灸学会は6月4日、会員の優秀な研究業績を讃える「高木賞」の授賞式を第71回学術大会東京大会内で行った。昨年の福岡大会がオンライン開催だったため、2020年度と2021年度を併せて表彰。
2020年度の高木賞奨励賞を受賞したのは、向ありさ氏(東京有明医療大学大学院博士後期課程修了)らで、「企業就労者の身体的・精神的疲労感に対する鍼灸治療と円皮鍼治療の比較-ランダム化比較試験-」が受賞論文として選ばれた。
また、2021年度の高木賞奨励賞は、田中恵氏(市立砺波総合病院 東洋医学科)らの「入院中の切迫早産妊婦に骨盤位の鍼灸治療を行った3症例」と、堀部豪氏ら(埼玉医科大学東洋医学科)の「急性期末梢性顔面神経麻痺に対する鍼治療の症例集積」が受賞した。
【無料レポート】第10回予防鍼灸研究会 灸や指圧、免疫系に効果
【無料レポート】第10回予防鍼灸研究会 灸や指圧、免疫系に効果
2022.07.13
第10回予防鍼灸研究会が6月26日、オンラインで開催された。テーマは『免疫力と健康』。
灸の作用、血清学的検査でも証明
特別講演『灸治療の実際と免疫系への作用』では、三村直巳氏(東京医療専門学校講師)が、原料のモグサや灸術といった基礎知識から症例報告・研究までを発表した。
三村氏は、越石鍼灸院(東京都練馬区)の院長である母の越石まつ江氏が、師に教わり、独自に改良を加えた紫雲膏灸を用い臨床に当たっている。紫雲膏灸とは、紫雲膏を介在させてすえる灸法で、形状の異なる多壮灸と糸状灸の2種類からなる。この紫雲膏灸を用いた症例として、喘息と伝染性単核球症の施術記録を報告。自覚症状に加え、血清学的検査データからも、白血球や肝機能の数値にはっきりと改善が見られたことを示した。
続いて、灸の免疫系への作用に着目。基礎研究により、関節炎を誘発させたマウスと正常なマウスに灸をすえ、発症率、関節炎の程度、血液と組織を比較。結果から、灸が関節炎の発症抑制や症状の改善に効果があると証明した。
また、最近の話題として、温度感受性のTRP(トリップ)チャネルがさまざまな組織に発現し、施灸による温熱刺激を感受すると、自律神経、ホルモン、免疫システムにさまざまな影響を与える可能性を解説した。肥満細胞の脱顆粒とTRPV2チャネルにもふれ、53度の熱刺激や機械刺激により肥満細胞は脱顆粒し、アデノシンやヒスタミンなどを放出するが、特にアデノシンは、感覚神経細胞上のレセプターに作用し鎮痛効果を示すとの報告があると説明。感覚神経の刺激は脊髄などに機能変化を起こすとされ、中枢感作の改善も期待できるため、灸治療や針治療を繰り返し受けることは変化のきっかけになる可能性があると述べた。
最後に松尾芭蕉の「奥の細道」の序章にある「三里に灸すゆるより」という節を引用し「芭蕉も足三里に灸をすえ、痛みをとりながら長旅を全うしたのだと思います」と締めくくった。
コロナ後遺症患者の共通点
金子武良氏(金子指圧治療院)の実技供覧『コロナ後遺症に対するソフト指圧のアプローチ』では、自身が3名のコロナ後遺症患者に施術を行った経験を「患者らは共通して身体全体が冷蔵庫のように冷たく、特に悪い箇所は冷凍庫のように冷たく、皮膚の表面は黒ずんでいた」と話した。2日間に分けた施術により体温を常温に、肌色も元に戻すことができたが、深部の冷えが元に戻るには数年かかる見込みとのこと。
施術を体験した患者役は「体が熱くなり、反応を感じた。体で免疫にも良い影響があるだろうと感じた」と感想を述べた。参加者からも「着衣のシルエットが明らかに変わり、体が立体的になった」などの声が上がった。
その後のディスカッションは、参加者の臨床や研究に基づく興味深い質疑応答が続いた。「熱がキーワードになると感じた」「松尾芭蕉のように、養生法のひとつとしてお灸を一般の人にもっと知ってほしい」などと講義を振り返り、会は幕を閉じた。
「やわらぎ」商標権、無効に
「やわらぎ」商標権、無効に
2022.07.10
特許庁、「独占使用は公益上適当で無い」
昨夏、「やわらぎ」の名称を使用する施術所(やわらぎ治療院等)に対し、商標権の侵害に当たるとして、「やわらぎ」の使用中止や対価を求める警告書が送り付けられた件で、一応の決着がついた。警告を受けた施術者のグループが特許庁に訴えていた異議申立てが、6月16日付で認められた。特許庁が「やわらぎの商標権は無効」と判断したことで、今回の施術所名称をめぐる商標トラブルは解決が図られたといえる。
今回、問題となった商標は「やわらぎ」(商標登録番号6374562号)で、この役務・サービスが属する区分は「第44類」という「医療、美容、介護」関連サービスであり、はり・きゅう・あん摩マッサージ指圧・柔道整復もその範囲に含まれている。
事の発端は、昨年7月下旬、施術所名称に「やわらぎ」を使う全国の施術所宛てに送り付けられた商標権利者側からの警告書だ。代理人の弁理士を通じて送付され、看板やウェブサイト等での「やわらぎ」の使用中止を求めてきたほか、商標使用代として金銭35万円も要求。しかも、わずか1週間足らずで、どのような対応をするかを回答するよう迫ってもきた。なお、複数の業界関係者によると、この商標権利者は同業者でもある柔整師で、他にも治療に関連する用語をいくつか商標登録している。
警告書が届いた当初は、商標登録というその専門性の高さから泣き寝入りしてしまう施術者も出かねない状況にあったが、事の重大さを認識した業界関係者がSNSを通じて情報を呼びかけたり、一部の施術者団体も対応に乗り出したりと当事者を含む施術者間で連携が生まれた。その後、昨年9月下旬には、東京都墨田区でやわらぎ接骨院を運営する相澤明敏氏を代表とする計21名からなる「やわらぎの会」などの二つのグループが、特許庁に対して無効審判請求を提起した。
「やわらぎの会」は主張書面の中で、「鍼灸、あん摩マッサージ、柔整だけでなく、整形外科などの隣接領域でも、『やわらぎ(和らぎ)』という語は普通に使用され、商標としての識別力はないと考えるのが合理的だ」や「接骨院、鍼灸院などの名称にこの言葉を用いる者は、少なくとも日本全国171施設に及ぶ」、「独占不適応な言葉と評価すべきことは明らかである」といった点を強調し、無効を求めた。
審理は、商標権利者側から何ら答弁がないまま6月1日に終結。特許庁は6月16日付で商標法3条1項6号(識別力を欠く商標)に該当するとして、「やわらぎ」の商標登録を無効とすべきと審決した。
記者の視点
業界自らが「再発防止」に向けて対策を
今回の特許庁が下した「無効」の判断を「おかしい」と言う人などおそらくいないだろう。ただ、「やわらぎの会」が異議申し立てで追及したのは、商標権の取り消しだけではない。商標を出願した経緯にも深く疑念を示し、商標法第4条第1項第7号(公序良俗違反)に該当している点も併せて判断を求めていた。つまり、金銭を要求した警告書を送ることを見越して商標権が取得されたのでは、と指摘したのだ。これについては、特許庁が証拠不十分として採用しなかったため、「悪事」への抑止効果が薄れたのは残念だが、今後は特許庁に頼るのではなく、業界全体で「再発防止」に向けて周知徹底等の対策を考えていくべきだ。(編集局・倉和行)
全日 第71回学術大会 「現代医療における鍼灸」テーマに
全日 第71回学術大会 「現代医療における鍼灸」テーマに
2022.07.10
日々の研究と臨床の継続を大切に
公益社団法人全日本鍼灸学会(若山育郎会長、全日)の第71回学術大会が6月3日からの3日間、東京有明医療大学と有明ガーデンコンファレンスセンター(ともに東京都江東区)で開かれた。3年ぶりの対面開催となった。
同大学保健医療学部鍼灸学科教授の坂井友実氏が、『現代医療における鍼灸の役割―頸部神経根症を中心として』と題して会頭講演を行った。頸椎症の病型と障害域を踏まえた上で、41例の鍼灸治療例を報告。鍼灸の強みとして、病変部近傍への組織選択的なアプローチができる点や、現代医学的な治療と併用できる点などを改めて強調した。 (さらに…)
日鍼会 リスクマネジメント研修会 プロ野球選手の折鍼事故受けて
日鍼会 リスクマネジメント研修会 プロ野球選手の折鍼事故受けて
2022.07.10
「対応は概ね冷静」と事故を総括
日本鍼灸師会(日鍼会)の危機管理委員会が『リスクマネジメント研修会』を5月24日、オンラインで無料開催した。3月に、プロ野球・福岡ソフトバンクホークスの投手が鍼治療を受けた際に発生した折鍼事故を受けたもの。事故を巡っては4月27日、日鍼会を含む5団体で構成される鍼灸医療安全性連絡協議会から「折鍼に対する注意喚起と予防策」の共同声明が発表されている。 (さらに…)
あはき療養費 1円未満「レセ請求額は切り捨て」 厚労省が令和4年度改定伴う追加Q&Aを
あはき療養費 1円未満「レセ請求額は切り捨て」 厚労省が令和4年度改定伴う追加Q&Aを
2022.07.10
6月からのあはき療養費令和4年度料金改定に伴い、今回から生じている「1円未満の端数処理」について、厚労省が新たに疑義解釈(Q&A)を示した。6月29日付の事務連絡として発出され、療養費支給申請書(レセプト)の「施術内容欄」内の「請求額」欄は、1円未満の端数があるときは、金額を切り捨てて計算することとなった。
5月末に厚労省より出された料金改定に関連する事務連絡では、患者から受ける一部負担金の計算方法(1円未満は四捨五入)しか示されず、レセプトでの金額の取扱いが明確にされなかったことから、施術者団体やレセコン業者が対応に苦慮する状況にあった。その後、業界側からの要請もあり、今回追加でQ&Aが示された。 (さらに…)
「やわらぎ」の商標登録、特許庁が無効に
「やわらぎ」の商標登録、特許庁が無効に
2022.06.24
施術所名称に使う「やわらぎ」の用語をめぐって商標権が問題となっていた件で、特許庁が「無効」と判断したことが分かった。
本件は、昨夏ごろに全国の「やわらぎ」という名称を使う施術所に対し、商標権を侵害されたとして、その使用中止を求める警告書が送り付けられたことを受け、当該施術所を運営する施術者らが商標登録の無効を申請していた。
今回の審決を受け、無効申請を行った関係者から「今はとにかくほっとしている」という声が聞かれた。
詳細は弊紙7月10日号以降でお伝えします。