石川県とあはき・柔整社団が災害協定
2023.11.25
災害現場での活動内容を確認
10月31日、公益社団法人石川県鍼灸マッサージ師会と公益社団法人石川県鍼灸師会が連名で石川県と「災害時における救護活動に関する協定」を締結した。また、同日、公益社団法人石川県柔道整復師会も同協定を締結した。県庁にて行われた締結式では、鍼灸マッサージ師会会長の常盤和成氏、鍼灸師会会長の定池寿氏、柔整師会会長の二ツ谷剛彦氏が馳浩石川県知事と協定書を取り交わした。
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石川県とあはき・柔整社団が災害協定
石川県とあはき・柔整社団が災害協定
2023.11.25
災害現場での活動内容を確認
10月31日、公益社団法人石川県鍼灸マッサージ師会と公益社団法人石川県鍼灸師会が連名で石川県と「災害時における救護活動に関する協定」を締結した。また、同日、公益社団法人石川県柔道整復師会も同協定を締結した。県庁にて行われた締結式では、鍼灸マッサージ師会会長の常盤和成氏、鍼灸師会会長の定池寿氏、柔整師会会長の二ツ谷剛彦氏が馳浩石川県知事と協定書を取り交わした。
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日本人の自覚症状、「腰痛」トップ
日本人の自覚症状、「腰痛」トップ
2023.11.25
施術所適応の症状の多くが上位
令和4年における日本人の自覚症状のトップが「腰痛」であることが分かった。厚労省がこのたび公表した「令和4年国民生活基礎調査」の結果で示された。 (さらに…)
第51回日本伝統鍼灸学会学術大会 鍼灸界の新たな扉を開く契機に
第51回日本伝統鍼灸学会学術大会 鍼灸界の新たな扉を開く契機に
2023.11.25
日本伝統鍼灸学会の第51回学術大会が10月28日、29日に広島市東区の区民文化センターで開かれた。大会テーマは『風は西から』。『第31回日本刺絡学会学術大会』も併催で参加者は約400人にのぼった。
女性鍼灸師がどう存在感を示すか
会頭講演で清水尚道氏(日本刺絡学会会長)は、今大会の会頭に決まっていた南絵美子氏の急逝にふれ、「新しい風を吹かせたい」との思いに賛同し、日本刺絡学会の学術大会の併催と大会会頭代理を引き受けることを決めたと説明した。南氏が生前に作成したスライドをベースに、女性鍼灸師の活躍を願い、「私らしい」主体性をもって選択し歩む後押しをする活動に取り組んだことや、「癌サバイバー」となっても新しいチャレンジを模索し続けた姿を伝えた。また伝統鍼灸について、先生方に技術や知識を披露してもらい、経験できる機会を設けることが必要だと述べ「臨床の力になる学術大会になるよう願っている」と結んだ。
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Q&A『上田がお答えいたします』 「オンライン資格確認の導入フォーマット」は 業界の意見が何ら反映されていないのではないか?
Q&A『上田がお答えいたします』 「オンライン資格確認の導入フォーマット」は 業界の意見が何ら反映されていないのではないか?
2023.11.25
Q.
療養費検討専門委員会での配布資料によれば、柔整・あはき施術所のオンライン資格確認(オン資)について、入力フォーマットや確認画面等が既に全て決まっていることが分かりました。医科の診療情報には一切触れない簡素な資格確認に限定されたものですが、当業界ベンダーの意向が反映されているのですか?
A.
医科本体で使用されるマイナ保険証でのオン資について、政府は来年秋から紙の健康保険証を完全廃止するべく精力的に整備を進めていますが、他人の情報にひも付ける、一部負担金の表示を間違えるなどの不備が指摘され、予定通りの実施が危ぶまれているようです。
ご指摘の通り、柔整・あはきのオン資は医科のオン資システムを用いて、診療情報に介入しない簡素な資格確認のみの仕組みとなりました。それでもシステム設計は医科本体のマイナ保険証によるオン資導入を手掛けたNTTデータをはじめとする日本を代表する大手企業数社の連携開発によるものと見受られます。 (さらに…)
第18回社会鍼灸学研究会 「鍼灸のアイデンティティー」考察
第18回社会鍼灸学研究会 「鍼灸のアイデンティティー」考察
2023.11.25
第18回社会鍼灸学研究会が11月3日、4日、筑波技術大学春日キャンパス(茨城県つくば市)とオンラインのハイブリッドで開催された。大会テーマは『鍼灸のアイデンティティーを求めて』。
浮き上がる東西折衷の鍼灸師像
嶺聡一郎氏(首都医校)は、現役で臨床に従事している鍼灸師を対象に、今秋実施した「鍼灸師とはどのような存在なのか」(自己規定)を問うアンケート調査の結果を報告した。全国から320人が回答し、約85%が専門学校卒で、臨床歴は21~30年が最も多く、年齢は40、50歳代が中心だった。「自身は鍼灸師としてどのような存在か」との質問に対しては、「東洋医学的医療者」が27.8%と最多で、次いで「現代西洋医学・東洋医学・物理療法のいずれも使える医療者」が20.6%、「現代西洋医学を補完する医療者」が15.6%と続いたと説明し、自らを東洋を基盤とした者と考えている傾向が示されたと述べた。また、「世間一般からはどう認識されているか」との質問には、「東洋医学的医療者」が23.1%と最多であったと報告。 (さらに…)
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』61 素問・二十三 『宣明五気論』
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』61 素問・二十三 『宣明五気論』
2023.11.25
五行の分類は、素問第四でたくさん出てきましたが、ここでは人の体に関する五行がたくさん説明されています。
「五臓には、それぞれが作る液があります。
心は、汗(体の表面のどこからでも出る)を作り
肺は、涕(目と鼻から流れ落ちる)を作り、 (さらに…)
『ちょっと、おじゃまします』 スポーツを通して 鍼灸の良さを伝えたい 滋賀県近江八幡市<鍼灸楽>
『ちょっと、おじゃまします』 スポーツを通して 鍼灸の良さを伝えたい 滋賀県近江八幡市<鍼灸楽>
2023.11.25
琵琶湖の内湖・西の湖のほとりにある「鍼灸楽」。スポーツが幼いころから大好きで、ケアトレーナーを目標に鍼灸師を志したと話す院長の中西智子先生のもとには多くの選手や地域の人が訪れています。
小・中・高とソフトボール部に所属し卒業後は1部リーグ選手を志望していたと話す中西先生。2部での採用決定に「最高のチームに入れないならばトレーナーになる」と鍼灸師の道へ舵を切りました。鍼灸の学校関係者に勧められ進学した専門学校でしたが、当初は鍼灸に懐疑的だったそう。そんな折、授業で施術モデルとして体験した一鍼で痛みが消失し「鍼はすごい!」と思いが激変。午前中は治療院で見習いとして働き、授業後も別の治療院で働くというハードな学生生活を送りました。卒業後は病院のリハビリ科と治療院で経験を積み、30歳を契機にこの地で開業しました。 (さらに…)
【11月19日放送予定】NHK『チョイス@病気になったとき』で鍼灸を特集!
【11月19日放送予定】NHK『チョイス@病気になったとき』で鍼灸を特集!
2023.11.13
11月19日(日)夜7時から放送予定のNHK『チョイス@病気になったとき』で鍼灸をピックアップ!テーマは『コリだけじゃない!頭痛や息切れにも!? 鍼灸 驚きのチカラ』。
弊誌で連載中の明治国際医療大学の伊藤和憲氏がスタジオ解説を担当、慢性疼痛への鍼灸の紹介もする。ほかに日本鍼灸理療専門学校附属鍼灸院の菊池友和氏が頭痛への鍼灸、福島県立医科大学会津医療センターの鈴木雅雄氏がCOPDへの鍼灸の紹介などもあり。
特にガイドラインで推奨されている分野に踏み込み、頭痛や線維筋痛症、COPD、がんの緩和ケアなどクローズアップ、患者が実際に鍼灸を治療に取り入れている臨床場面の映像や、最新治療現場の密着レポなどもまじえ「どのような症状に、どう期待できるのか?」を詳しく解説する。さらに簡単にできるツボ押しのセルフケアのレクチャーもあり、盛りだくさんで「鍼灸のチカラ」を発信する番組になっている。
MCは、八嶋智人氏と大和田美帆氏。詳しくは番組ウェブページ(https://www.nhk.jp/p/kenko-choice/ts/7JKJ2P6JVQ/)を参照。
柔整・あはき 療養費専門委 マイナ保険証対応、具体化へ
柔整・あはき 療養費専門委 マイナ保険証対応、具体化へ
2023.11.10
利用規約や特例措置を設ける
10月26日、柔整・あはきの両療養費検討専門委員会が開催され、オンライン資格確認(オン資)に関して話し合われた。前回会議(9月22日開催)で、マイナンバーカードを使って患者の保険資格を確認する仕組みとして、オン資を来年4月から導入することが決まり、今回厚労省が具体的に療養費の取り扱いにどう位置付けるかなどを提案した。
厚労省は、「受領委任の取扱規程」等の内容に、「施術管理者は、自らが又は勤務する施術者が患者から施術を求められた場合は、 オンライン資格確認……(中略)……によって療養費を受領する資格があることを確認すること」といった変更を加え、令和6年4月から施行する方針を示した。また、施術者がオン資を利用するに当たり、利用規約を順守することを求めるほか、現行の保険証が廃止される同年秋以降は、オン資の「義務化」を明記することも盛り込むとした。
ただ、特例的な措置も一部設ける方針も示した。「やむを得ない場合(事由)」が生じたケースを対象とし、厚労省は現時点で、 (さらに…)
『医療は国民のために』378 オンライン資格確認が 「義務化されない施術所」とは?
『医療は国民のために』378 オンライン資格確認が 「義務化されない施術所」とは?
2023.11.10
10月26日に開催された柔整とあはきの両療養費検討専門委員会は、9月下旬の前回会議に引き続き、マイナンバーカードによる保険資格を確認する仕組み「オンライン資格確認(オン資)」の療養費への導入が議題となった。今回、令和6年4月からオン資を受領委任取扱いの中に位置づけ(運用開始)、同年秋から義務化するための通知改正案が厚労省から提案されたところだ。
この中で気になった点がある。「やむを得ない場合(事由)」との記載だ。厚労省は具体的ケースとして、 (さらに…)
第1回健康サポートEXPO 施術所関連の商品・サービスも出展
第1回健康サポートEXPO 施術所関連の商品・サービスも出展
2023.11.10
テーピングや治療支援ツールなど
10月11日から3日間、『第1回健康サポートEXPO』が幕張メッセ(千葉市美浜区)で開かれた。主催はRX Japan株式会社。
同EXPOは、医療・介護・薬局の総合展『第6回メディカルジャパン東京』内で開催され、今回初めてヘルスケア・健康関連の展示会として設置された。主催者によると、近年のヘルスケア産業の市場拡大を背景に、病院や薬局等での健康保持・増進に関するサービスが急速に展開しており、開催を要望する声が多く寄せられていたという。特設コーナーとして「施術所フェア」も設けられた。来場者数は、他の5つの併設展も含め3日間で1万6016人だった。
株式会社SGT(東京都新宿区)は、伸縮性のテープの上に「非伸縮性のタグ」を付けた新構造のテーピング『6Dテープ』を出展した。 (さらに…)
連載『不妊鍼灸は一日にして成らず』67 免疫の性差
連載『不妊鍼灸は一日にして成らず』67 免疫の性差
2023.11.10
コロナ後遺症について4回にわたって書いてきましたが、今回が最後「免疫の性差」についてです。ライオニゼーションで不活性化を免れたX染色体上の免疫関連遺伝子によって、出生からすでに男女の免疫機能には違いがあると前にお話ししました。関節リウマチなどの自己免疫疾患は、女性が男性よりはるかに発症率が高いことはお分かりでしょう。また自己免疫疾患の一つである円形脱毛症は、頭部外傷や吹き出物を中心に脱毛が拡大していると、外部からの異物(細菌やウイルスなど)に免疫機構が患部周辺で過剰なリアクションを起こしたと容易に推察できます。 (さらに…)
第18回日本鍼灸師会全国大会in近畿 暮らしとともにある鍼灸
第18回日本鍼灸師会全国大会in近畿 暮らしとともにある鍼灸
2023.11.10
地域・医療との連携で次のステージへ
公益社団法人日本鍼灸師会の第18回全国大会が10月21日、22日に大阪府泉佐野市内で『わが街、はり・きゅうのある暮らし―バック・トゥ・ザ・鍼灸』をテーマに開催された。
会長の中村聡氏は大会テーマについて、鍼灸が地域の医療・介護・福祉に貢献し、市民に親しまれる存在であり続けるためにはどうすればいいか、と疑問を投げかけた。現在、日本は少子超高齢社会に突入しており、社会の構造が大きく変わりつつあるとし、その一例として政府が推し進める「医療DX」を挙げ、鍼灸にもその第一歩としてオンライン資格確認が導入されると説明した。そうした社会の変化を見据え、高齢者はもちろん、若年者の健康維持増進も鍼灸師の役割だと語り、その実現のためにも地域・行政と全国の鍼灸師が連携することで、国民の健康生活に貢献することが重要だとした。同時にこれまで以上に鍼灸を知ってもらうべく、広報活動の重要性を訴えた。
鍼灸は地域とどうつながる
公開シンポジウムでは『鍼灸(東洋医学)が根付く街』と題して、大阪府泉大津市長の南出賢一氏と米倉まな氏(はりきゅう処ここちめいど院長)が登壇。行政と鍼灸師、それぞれの目線で行う地域活動について解説した。 (さらに…)
令和5年 秋の叙勲・褒章
令和5年 秋の叙勲・褒章
2023.11.10
あはき・柔整業界からの令和5年秋の叙勲・褒章は以下の6名。(敬称略)
◇旭日双光章
岩本芳照(元公益社団法人兵庫県柔道整復師会会長)
鹿野道郎(元公益社団法人岐阜県柔道整復師会会長)
嶋谷清(元公益社団法人石川県柔道整復師会会長)
◇黄綬褒章
鈴木修博(鈴木治療院・富山県)
◇藍綬褒章
江口雅昭(佐賀県鍼灸マッサージ師会会長)
下釜光弘(長崎県鍼灸マッサージ師会代表理事)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』222 東洋医学は科学と芸術の狭間にある?
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』222 東洋医学は科学と芸術の狭間にある?
2023.11.10
11月に入り、うたた寝すると風邪を引きそうな肌寒さを感じる季節となりました。食と芸術の秋です。この時期になると何か新しいことを始めたくなるのは私だけでしょうか。
先日、世界的に高名な画家とご一緒する機会がありました。不意にお会いできることとなり、自分は絵を描くことは嫌いではないながら、絵画や芸術についてそれほど明るくないので、戸惑ってしまいました。
ただ実際お会いするととても気さくな方で、統合医療や漢方、鍼灸についてもとても興味を持っておられびっくりしました。精神科の話からユングの話題になり、形而上的な話、暗黙知の話、禅の話、達観や諦観(私の好きな言葉!)の話、そして、なんと私の師であるアンドリュー・ワイル博士のこともご存知で、とても楽しい時間を過ごすことができました。この先生はそれに留まらず、自然科学についても詳しく、私が事業として取り組んでいる超伝導加速器の話から「コライダー」という単語が出てくるあたり、非常に驚きました。
やはり、一流の芸術家は、一流の科学者でもあるのですね。まるでレオナルド・ダ・ヴィンチのようだと思いました。
(さらに…)
連載『中国医学情報』224 高齢者の中・重度の過活動膀胱に対する鍼治療の尿流動態検査―現代薬とのランダム化比較 ほか
連載『中国医学情報』224 高齢者の中・重度の過活動膀胱に対する鍼治療の尿流動態検査―現代薬とのランダム化比較 ほか
2023.11.10
☆高齢者の中・重度の過活動膀胱に対する鍼治療の尿流動態検査―現代薬とのランダム化比較
江蘇省連雲港市中医院・姚文平らは、高齢者の中・重度の過活動膀胱(OAB。中医:淋証―腎虚証)に鍼治療を行い、現代薬群と尿流動態検査などを比較(鍼灸臨床雑誌、2023年6期)。
対象=OAB 70例(男29例・女41例)、平均約68.5歳、平均罹患期間約37カ月、排尿:日中8回以上・夜間2回以上、尿量200mL/回未満、あるいは切迫性尿失禁現象などあり、過活動膀胱症状質問票6点以上。これをランダムに鍼群・薬群各35例に分けた。
治療法=飲水量1日1300~1800mL以内で、就寝2時間前の過量飲水を避けさせる。治療期間8週間。
<現代薬>コハク酸ソリフェナシン錠5mgを毎日1回服用。
<鍼>
①取穴―腎兪・次髎・中髎・会陰・三陰交(以上すべて左右)。 (さらに…)
Q&A『上田がお答えいたします』キャッシュレス対応や自然災害の取り扱いは 医科と同様でいいの?
Q&A『上田がお答えいたします』キャッシュレス対応や自然災害の取り扱いは 医科と同様でいいの?
2023.11.10
Q.
窓口でのキャッシュレス支払いや地震・台風・洪水等の自然災害被災に関して、療養の給付の取り扱いは国から事務連絡が必ず発出されていますが、これは私たち柔整・あはきの施術所にも同じく適用されるのでしょうか?
A.
令和5年9月29日付で厚労省より事務連絡「医療機関等における一部負担金のキャッシュレス支払いについて」が発出されています。クレジットカードでの支払いはこれまでも認められていましたが、ポイント付与に関して上限規制があったため、使用できないという誤解がありました。このため、改めてクレジットカードでの支払いができることが明記されています。また、キャッシュレス決済サービスの増加により、タッチ式、QRコード、バーコード等の決済方法も追加されています。決済事業者によるポイント付与も、当面やむを得ないものとして認められています。 (さらに…)
東洋療法学校協会 第44回学術大会 鍼灸とDX、次代の鍼灸師・鍼灸業界は
東洋療法学校協会 第44回学術大会 鍼灸とDX、次代の鍼灸師・鍼灸業界は
2023.11.10
公益社団法人東洋療法学校協会の第44回学術大会が10月13日に大阪府吹田市内で開催された。『イマジネーションを広げよう! 鍼灸とICT―教育DX、その先へ』をテーマに、学生の研究発表を中心とした様々な講演が行われた。会長の清水尚道氏はコロナ禍を乗り越え、4年ぶりの対面開催を喜ぶとともに、参加者にエールを送った。会場内には講演者以外の学生参加者も非常に多く、活気にあふれていた。
地域貢献に鍼灸師ができること
特別講演では伊藤和憲氏(明治国際医療大学鍼灸学部学部長)が登壇し、『未来の鍼灸には何が必要か?―デジタル時代の新しいメディカルヘルスケアのあり方』と題して、鍼灸がこれまで積み上げてきたものと、これからの新たなあり方について語った。 (さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』231 Phantom light
連載『汗とウンコとオシッコと…』231 Phantom light
2023.11.10
急に寒くなったと思えばまた暖かくなる、まるで三寒四温のような気候である。豊臣秀吉が花見をしたことで有名な京都の醍醐寺がある。筆者は、そこで秋に狂い咲く桜と金木犀のかぐわしい香りを嗅いだ。生まれて初めての経験であった。「運気」では在泉に少陰君火が入るので暖かいとはいえ異常な光景だ。このような時は通常、体表温度を守るために太陽が腠理を閉じて体温を維持する。だが、上手くいかなかった時に肝が少陽経の熱を奪い、少陽経が冷えて眩暈、片頭痛、ギックリ腰、寝ちがい様の頸部痛が生じやすい。特に秋の収穫と気温低下により血圧を上げようと過食傾向に入る人がこれに陥りやすい。
関節リウマチで足が痛む廣田さんというやせ型の高齢女性が来院している。彼女は、腎機能低下のためにプレドニンなどのステロイド剤があまり使えず、桂枝加朮附湯と下剤で何とか調整している。手関節の変形もあり痛むそうだが、気候の変化が激しいと特に足関節周囲が強烈に痛むらしい。これを定期的に治療しながら現状維持を試みている。 (さらに…)
連載『未来の鍼灸・柔整を考える』第9回 医療と健康の役割を考える
連載『未来の鍼灸・柔整を考える』第9回 医療と健康の役割を考える
2023.11.10
国が平均寿命から健康寿命の延伸に舵を切って久しくなりました。しかし、平均寿命と健康寿命の差は縮まるどころか広がる一方です。それはなぜでしょうか?
1950年の平均寿命は60歳前後であったため、少しでも長く生きることが目標でした。長く生きるために必要な対策は病気の克服で、様々な検査技術や医療技術が開発されていきました。その結果、2000年には平均寿命が80歳近くになり、長生きすることが実現しました。また、2000年以降は病気の治療後も以前と同様の生活が行えるよう、ADLやQOLという概念が生まれ、重視されるようになりました。このように、医療は寿命の延伸に多大な貢献をし、長く生きることが当たり前な世界を作ったのです。そして、長生きできるようになると、次の目標として健康でいられる時間、いわゆる健康寿命が重視されるようになりました。
(さらに…)