連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』40 素問・二 『四気調神大論』
2022.02.25
この篇には、それぞれ違う性質である四つの季節に合わせ、心の持ちようや就寝・起床時間を変えて暮らすのがよいとあり、有名な一文『聖人は已病を治せず未病を治す』が出てきます。 (さらに…)
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』40 素問・二 『四気調神大論』
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』40 素問・二 『四気調神大論』
2022.02.25
この篇には、それぞれ違う性質である四つの季節に合わせ、心の持ちようや就寝・起床時間を変えて暮らすのがよいとあり、有名な一文『聖人は已病を治せず未病を治す』が出てきます。 (さらに…)
今日の一冊 保健所のコロナ戦記 TOKYO2020-2021
今日の一冊 保健所のコロナ戦記 TOKYO2020-2021
2022.02.25
保健所のコロナ戦記 TOKYO2020-2021
関 なおみ 著
光文社新書 1,210円
2020年、東京は戦場となった。本書は、保健所と都庁の感染症対策部門で医師として新型コロナ対応の指揮を執り続けた著者による手記。「個人的には、映画館に行くたびに、毎回毎回COCOAの政府広告が流れるのが、不愉快で仕方ない」「医師免許を活かしてできるもっと楽で稼ぎの良い仕事は世の中にたくさんあるのに、いったいいつまで誰の何のために、やせ我慢をしているのか、だんだん分からなくなってきている」「眠れない夜はいつまで続くのだろう」――。当時のメモをもとに、赤裸々に語る。
編集後記
編集後記
2022.02.25
▽五輪報道が盛り上がる裏で、第6波による医療逼迫も深刻です。未だ重症化率が低いイメージもあるかもしれませんが、死者数は既に過去最多の水準で、大阪の重症患者数は第5波に届きつつあります。10代男性のいたましい死亡例も……。地域によっては入院が難しい状態ですので、感染対策はもちろん、健康管理や事故にも気を付けて乗り切っていきましょう。我が身はといえば……そろそろ3回目接種券が届かないかとポストを見てソワソワする毎日。東京都の大規模接種会場では(“医業類似行為事業者”という枠ですが……)獣医師と並び、柔整師、鍼灸師、マッサージ師も優先枠で接種ができるそう。業界の働きかけの成果で、大変素晴らしいことだと思います。他の地域にも広まって欲しいですね。(平)
柔整教員資格取得のための講習会、受講者募集 学校協会主催
柔整教員資格取得のための講習会、受講者募集 学校協会主催
2022.02.22
公益社団法人全国柔道整復学校協会が、令和4年度専科教員認定講習会の募集を3月から開始する。柔整教員としての資格を取得するためには、例年開催されている同講習会の受講が必要となる。
対象となるのは5カ年以上の実務経験を持つ柔整師で、受講試験後、6月から10月まで、土日、祝日に東京または大阪の会場で開催される。
募集要項は以下の通り。
受験資格:免許証の登録日以降の実務経験が、令和4年5月末日の時点で5カ年以上経過する方
出願期間:3月1日(火)~3月31日(木)
受講試験:5月8日(日)
受講期間:6月~10月の(土)・(日)・(祝)
受講会場(予定):東京会場・大阪会場を予定
その他、受講料などの詳細は公益社団法人全国柔道整復学校協会ホームページ内「教員になるには」にて、3月より公開予定。
整体業者ウェブサイトで違反表示、埼玉県が改善命令
整体業者ウェブサイトで違反表示、埼玉県が改善命令
2022.02.21
埼玉県が2月17日、認知症専門をうたうリハビリテーション施設「LAPRE」に対し、優良誤認に違反する行為が認められたとして、「整体院等を経営する事業者に景品表示法に基づく措置命令」を行ったことが分かった。
違反があったのは、同社ウェブサイトの「これが、薬を使わず認知症を改善させた脳のリハビリの方法です」などの表示。医師の診断に基づくものでなく、MMSE等のスクリーニング点数の向上や利用者の主観的意見などを根拠にしており、あたかも改善効果があるように表示していた。ほかにも、「日本で唯一改善実績のあるリハビリ施設です」、「当院は様々なメディアで取り上げられております」など、景表法違反として複数指摘した。
同リハビリ施設は、理学療法士が代表を務め、整体等のサービスが実施されていたという。
埼玉県報道発表「整体院等を経営する事業者に対して行政処分を行いました」
あはきと柔整、2月に療養費専門委員会をそれぞれ開催
あはきと柔整、2月に療養費専門委員会をそれぞれ開催
2022.02.18
療養費の今後の運用方法等を議論する厚労省の「検討専門委員会」について、あはき療養費が2月22日に、柔整療養費が2月24日にそれぞれ開催される。厚労省がホームページ(あはき・柔整)で発表した。
柔整療養費は1月下旬に開かれた前回会議で、2月から6月の間、月に1回の定期的に開催し、重大議題の「療養費を施術管理者に確実に支払うための仕組みについて」を中心に議論することになっている。あはき療養費については、6月の予定されている令和4年度料金改定に関連した議論になるとみられ、往療料の距離加算や訪問施術制度の導入の有無など往療関連の論点が注目される。
新潟医療福祉大学に「鍼灸健康学科」開設 北海道・東北・甲信越で初
新潟医療福祉大学に「鍼灸健康学科」開設 北海道・東北・甲信越で初
2022.02.16
新潟医療福祉大学(新潟市北区)が、来年2023年4月、新たに「鍼灸健康学科」の開設を予定していると発表した。
大学における鍼灸師養成課程の設立は、北海道・東北・甲信越で初めて。学科長には粕谷大智氏(東京大学医学部付属病院リハビリテーション部鍼灸部門主任)が就任予定。
同校では、鍼灸師の活躍が拡大する中、鍼灸師養成大学が同地方に存在せず、実際に人口10万人あたりのはり師数も少ないとして、新潟県を拠点に鍼灸師を育成することで医療の発展の一助となることを目指すとしている。
柔整療養費 第19回専門委① 議論、遅々として進まず
柔整療養費 第19回専門委① 議論、遅々として進まず
2022.02.10
① / ②
明細書の義務化も不適切患者の償還払いも施行時期決まらず
1月31日、19回目の柔整療養費検討専門委員会がオンラインで開催された。昨年8月の前回会議から議論の俎上に載せられた「明細書の義務化」「不適切な患者の償還払い移行」について話し合われたが、柔整側と保険者側の意見に隔たりがあり、議論は平行線に終わった。当初、年明けの導入を目指していたが、施行時期も今後の審議次第となった。
現在、明細書の交付については、患者の求めがあれば、全ての施術所が交付(有償可)しなければならない規定となっている。今回の厚労省が示した「義務化」は、 (さらに…)
第19回柔整専門委② 「施術管理者に確実に支払う」仕組み、厚労省が将来像を示し議論開始
第19回柔整専門委② 「施術管理者に確実に支払う」仕組み、厚労省が将来像を示し議論開始
2022.02.10
① / ②
「復委任」や「審査支払機関の関与」、「オンライン請求」など難問山積み
1月31日の第19回柔整療養費検討専門委員会では、「療養費を施術管理者に確実に支払うための仕組みの構築」についても議論された。この議題も前回(昨年8月)から会議にかけられ、不正防止や療養費運用の効率化・合理化を目的に、公的な関与を強化した請求・審査・支払い業務が実施されることを目指すというものだ。 (さらに…)
『医療は国民のために』336 柔整受領委任の歴史を今一度振り返りたい(その1)
『医療は国民のために』336 柔整受領委任の歴史を今一度振り返りたい(その1)
2022.02.10
「療養費を施術管理者に確実に支払うための仕組み」という柔整療養費の受領委任の運用を根本的に見直す議論が、厚労省の審議会で始まっているのは周知の通りだろう。これを良い機会に受領委任払いの歴史的な経緯を改めて確認したいと思う。
労働者のための健康保険は戦前の昭和2年に健康保険法施行に伴い始まった。当初、治療の費用は支払側と診療側の話し合いによる人頭請負式であった。 (さらに…)
レポート 大府市との地域包括協定による「東洋医学健康講座」
レポート 大府市との地域包括協定による「東洋医学健康講座」
2022.02.10
愛知県鍼灸マッサージ師会 知多支部長 中井雄二
体験型ワークショップで楽しみながら鍼灸マッサージを啓蒙
昨年7月から12月にかけて、当会・愛知県鍼灸マッサージ師会の知多支部会員らが講師を務めた全9回シリーズの「東洋医学健康講座」を大府市横根公民館等で行いました。地域包括連携協定を結ぶ大府市からの講師依頼を受け、近年流行りの体験型ワークショップ形式で開催しました。60~90代の比較的元気な地域高齢者が、コロナ禍にもかかわらず各回5~25名集まってくれました。
シリーズものなので、テーマ・体験内容も工夫を。最初のうちは「自宅で東洋医学を取り入れよう」や「お灸体験とサルコペニア・フレイル予防」と題して、ショウガ湯や台座灸などを実際に試してもらいました。東洋医学に親しんでもらった頃に、鍼灸マッサージの概要などを説明していき、ツボ取り体験や押圧体験、施灸体験、さらには参加住民の気になる症状に合わせた施術まで最終的に行いました。
受講後、参加者から「鍼灸マッサージがぎっくり腰や寝違いなどの筋肉的な痛みだけでなく、体全体にも作用し、継続することで免疫力アップ、体質改善につながることを初めて知りました」との声が聞かれました。また公民館館長からも「普段の講座は講師の方が一方的に話すというケースが多いが、今回は参加者が積極的に体験・質問するというもので、何より楽しそうでした。周辺の公民館にもすぐに噂が広まり、必ずお声がかかりますよ」という嬉しい言葉も。一方で、「お灸はお仕置きでされるもの」との悲観的な意見が未だに多く、驚かされました。鍼灸マッサージ師に「診断権」があると誤解をしている市民も少なくない点も含め、より一層の啓発活動に力を入れるべきと感じました。
また、今回は大府市との地域包括連携協定に基づく高齢者を対象とした取り組みでしたが、不登校や引きこもりの原因として問題になっている起立性調整障害への灸指導・マッサージ施術などの提案を市に持ちかけているところですので、今後は地域の全世代にアプローチしていければと考えています。
ケアマネジャー試験、第24回合格者数 あはき師209人、柔整師182人
ケアマネジャー試験、第24回合格者数 あはき師209人、柔整師182人
2022.02.10
厚労省がこのほど、第24回介護支援専門員実務研修受講試験の合格者数を公表した。
受験者5万4,290人のうち、12,662人(前年比4,462人増)が合格した。合格率は23.3%だった。「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師」の合格者数は209人(同38人増)で構成比1.7%、「柔道整復師」は182人(同61人増)で構成比1.4%となっていた。下記は、これまでの全24回の職業別合格者数の合計と構成比。 (さらに…)
連載『先人に学ぶ柔道整復』三十 江戸時代の電気治療器(後編)
連載『先人に学ぶ柔道整復』三十 江戸時代の電気治療器(後編)
2022.02.10
佐久間象山の「電気治療器」
前回紹介した平賀源内のエレキテル発明(実際には復元)から少し時代が下ると、電気医療器具が内服薬と同じ効能を持つという考え方が出てきます。石坂空洞閲・山田貞順によって、1857(安政4)年に刊行された『内服同功』です。この頃というのは、アメリカのペリーの黒船が浦賀沖に来航した時期と重なり、下田や函館が開港した際にアメリカから電信機器や汽車(模型)などが贈呈され、日本の電気技術の研究は軍事技術として急速に発展を遂げていました。 (さらに…)
連載『不妊鍼灸は一日にして成らず』46 新人への質問
連載『不妊鍼灸は一日にして成らず』46 新人への質問
2022.02.10
今年は京都市中心部ですら14cmの積雪。5年ぶりだそうです。この季節、女性患者さんの足に鍼をする時、いつも目に入るのは乾燥肌です。終了後に床にモップをかけると、脱落した皮膚の粉(落屑)がモップ置き場に溜まります。当院では、新入職員によく「どうして冬は乾燥肌になるのか」という質問をします。持っている知識を基に、考察力を問うわけです。
まず、一定量の空気が含むことができる水蒸気の量(飽和水蒸気量)は温度によって大きく異なります。0℃なら1㎥に約5g、25℃なら約23gの水蒸気を含むことが出来ます。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』180 ポストコロナの医療経済戦略
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』180 ポストコロナの医療経済戦略
2022.02.10
オミクロン株が猛威を奮っています。2年前は省庁へと出向いても、緊急事態宣言が発出されると予定が延期されたりと面談が難しかったのですが、最近では基本的な感染防御対策が取れていれば、あまり制限なく打ち合わせができるようになりました。コロナ禍で多くの命が失われ、経済も大打撃を受けました。みなさんの施術所も厳しかったのではないでしょうか。COVID-19の診療をしていない医療機関も同じです。一般外来患者は一時的に2割減、コロナ禍前の2019年4月と2021年4月を比較しても7%ほど減ったままの状態です。ただ、今後の日本経済の立て直しを考えると、ピンチをチャンスに変えられる個人や法人、業界が伸びるでしょう。 (さらに…)
連載『中国医学情報』203 産後うつ病に鍼+知熱灸治療ほか
連載『中国医学情報』203 産後うつ病に鍼+知熱灸治療ほか
2022.02.10
今回の内容
・産後うつ病に鍼+知熱灸治療―抗うつ薬とのランダム化比較(中国鍼灸、2021年12期)
・うつ病患者の鍼治療―臨床効果と脳波への影響(鍼灸臨床雑誌、2021年6期)
☆産後うつ病に鍼+知熱灸治療―抗うつ薬とのランダム化比較
広西中医薬大学・林媛媛らは、産後うつ病(PPD)患者で、抗うつ薬群より鍼灸群の効果が良かったと報告(中国鍼灸、2021年12期)。
対象=PPDと診断された60例、平均30±5歳(21~40歳)、平均罹患期間約2.5週間(2~4週間)、ハミルトンうつ病評価尺度(HAMD)で軽度・中等度のうつ病、最近2週間以内に抗うつ薬治療なし。これをランダムに、薬物群・鍼灸群各30例に分けた。
治療法=両群とも毎週1回30分間の心理療法を併用、連続8週間。
<薬物療法>セルトラリン塩酸塩錠(sertraline hydrochloride)50mg、毎日1回、連続8週間。
<鍼治療>①取穴―気海・足三里・血海・合谷・三陰交・太渓・百会・印堂・膻中・天枢・外関・太衝。②操作―0.25×25mmの鍼で、百会には後方に水平刺10~15mm。印堂・膻中には下方に水平刺5~10mm。その他穴は直刺10~15mm。得気後に、合谷・三陰交には捻転補法(毎分100回)、その他穴には平補平瀉捻転法(毎分150回)、いずれも行鍼1回(毎回毎穴5秒間)、置鍼30分間。2日1回、毎週3回、連続8週間。
<知熱灸治療>①取穴―心兪・脾兪・肝兪・腎兪。②操作―モグサを直径2mm高さ3mmの円錐形にし、パラフィン油を塗ったツボに置き点火。患者が局部に灼痛感を自覚したらモグサを取り去る。毎穴3壮、2日1回、毎週3回、連続8週間。
観察指標=治療前・後と終了3カ月後。①HAMD、②エジンバラ産後うつ病自己評価票(EPDS)、③QOL尺度(WHOQOL-BREF)。 (さらに…)
BABジャパンから新刊『日本鍼灸の極意 管鍼法<日英対訳版>』
BABジャパンから新刊『日本鍼灸の極意 管鍼法<日英対訳版>』
2022.02.10
BABジャパンから、新刊「日本鍼灸の極意 管鍼法」が発行された。著者は世界で活躍する鍼灸師の北川毅氏。大浦慈観氏(東洋鍼灸専門学校校長)監修。A5版248頁、3,080円(税込)。
17世紀に管鍼法を創案し、德川綱吉の侍医も務めた盲目の鍼医・杉山和一。管頭を叩く、鍼管で針を摩擦する、振動させる……和一が創案した「十四管術」の独自性は世界でも認知されつつある。本書では日本鍼灸を Shinkyu あるいは Hari および Kyu と表記し、Acupuncture として認知されている中国鍼灸的な技術と異なる、繊細な日本独自の手技を細かく紹介。和一に縁の地のガイドも掲載する。
「日英対訳版」の本書は、裏面から読むと、「Kanshin Method The Essenence of Japanese Acupuncture」の英題で、米国鍼灸専門医のマクギバン美登利氏の共著による英訳文を収載。日本と世界の鍼灸の違いは何か、その質問に明確な答えを示す一冊。
(さらに…)
第25回日本統合医療学会 「統合医療の未来」テーマに
第25回日本統合医療学会 「統合医療の未来」テーマに
2022.02.10
「治す以前」に目を向ける時代へ
日本統合医療学会の第25回大会が昨年12月18日、19日の2日間ライブ配信で開催され、1月11日までオンデマンド配信も行われた。
大会長講演では、明治国際医療大学の矢野忠氏が大会テーマ『統合医療の未来―エコロジー・自然治癒力・ソーシャルキャピタル』について講演。 (さらに…)
Q&A『上田がお答えいたします』 鍼灸療養費の支給対象となる適用疾病の拡大はなぜ進まないのか?
Q&A『上田がお答えいたします』 鍼灸療養費の支給対象となる適用疾病の拡大はなぜ進まないのか?
2022.02.10
Q.
鍼灸療養費の支給対象は疼痛除去を目的とした運動器障害、運動器疾患で、しかも医師の同意書が必要です。でも、WHOが謳う「鍼灸の効能がある43疾患」には内科疾患も含まれていますよね。拡大の可能性はありますか。
A.
鍼灸療養費は広まらないように工夫した運用が過去からされていると思われ、現状はそれらから考えられた結果なのです。療養費の支給対象は「医師による適当な治療手段のないもの」、具体的にはまず神経痛とリウマチの2疾患とし、これら同様な疼痛を主訴とする疾患で、かつ慢性病であることの要件を満たす「類症疾患」として腰痛症、頸腕症候群、五十肩の三つを特定し、計五つを支給対象疾患としました。その後、1996(平成8)年に交通事故等のムチウチ症が話題になり、当時の業界団体が国会議員要請に働きかけた政治的取り組みの成果として頚椎捻挫後遺症が追加され、現在6疾病とされています。
確かに、2001年2月のWHO(世界保健機関)の報告には急性期症状にも有効とされ、鼻炎や結膜炎、歯痛、気管支喘息や十二指腸潰瘍にも効能があるとなっています。しかし、そんなことにはお構い無しに、あくまで神経痛とリウマチは医者でもなかなか治せないので、そこに医師の同意をかませることにより、療養の給付が行われると療養費は支給されないという「医科との併給・併用を認めない療養費」の取り扱いに着目したのです。つまり、医師が鍼灸施術に同意をするということは、実質上の敗北宣言であって、原則、同意などしないだろうという狙いです。ということは、ただ医科学的及び臨床的に取り組んでも保険適用の拡大はありません。 (さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』210 条達せず……
連載『汗とウンコとオシッコと…』210 条達せず……
2022.02.10
まだまだ太陽寒水の六気の影響が強く残り、平野部でも車が立往生するくらいの雪が降った……。しかし、日差しはすでに春の気を醸し出している。早朝、霜が降りた所に太陽光線が当たると激しく気化しているのが観察できる。立春を迎える前にすでに木運太過の気が到来しているのだ。その表れとして、患者の訴える症状は例年なら仙腸関節痛や、膝の痛み、少腹痛などの上がらない病が多い時期だが、今年は頸部、腱板損傷の病名がつく肩の痛みが多い。また、上がり過ぎるから四肢末梢が虚血になり、しもやけやRA因子が無いのにもかかわらず苦肉の策として関節リウマチの病名を頂く状態が増えている。
でも中には、これに該当しない場合もある。今回はそんなお話……。
月曜日、母親に連れてこられた患者は16歳。水泳部の男子高校生だ。 (さらに…)