『医療は国民のために』383 最も効率的な柔整オンライン請求の運用は 「療養の給付と同様のフロー」に決まっている!

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投稿日:2024.01.25

柔道整復療養費・保険連載

 昨年、活発に議論が展開された「柔整療養費のオンライン請求導入」について、記憶が薄れがちな先生方も少なくないだろうと思い、今回改めて取り上げておきたい。

 そもそも、柔整療養費にオンライン請求を導入する前提として、「現行の公的医療保険制度の枠組みの中で実施する」となっている。そのため、審査支払機関に社会保険診療報酬支払基金と国民健康保険団体連合会を指定し、「既存の現物給付のシステムやフロー」をそのまま使うのが最も効率的な運用方法であるのは言うまでもないが、これが現行では厳しい状況にある。

 理由としては、「療養の給付」と「療養費」では債権の位置づけが法令上異なり、保険請求に係る帰属主体が保険医療機関や保険医にある療養の給付に対し、療養費はあくまで被保険者に帰属するからだ。つまり、オンライン請求において最大のメリットとして考えられる「過誤調整としての相殺処理」が、現状できちんとシステム上組まれているにもかかわらず、ほとんど使えないということになる。少し細かい話だが、仮にこのまま(あくまで健康保険法87条の枠内)で保険局長通知による過誤調整となれば、帰属主体に変更がない場合に限局されるだろう。すなわち、同一施術管理者から提出される「申請者が同一の療養費支給申請書」に限られるということだ。

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