連載『汗とウンコとオシッコと…』214 FIRE

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投稿日:2022.06.10

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 太陽光線が強い割には全体的な日照量が少なく、風が冷たい。また雨が少なく夏野菜の育ちが悪く小さく実り、価格は比較的高い。南の空は雲が多く、海水温が高いようで、気化して雲の発生を増やし更に光線量を減らしてしまう。串本から伊勢にかけてまぐろが取れ、和歌山から泉南にかけては海水温が冷たく漁獲が減っていると聞く。黒潮が蛇行して雲の発生パターンが通常の初夏のパターンとは異なるのが今年の夏の動きだ。
 田植えが遅かったのも、涼しさの結果だ。また面白いことに田んぼのカエルが角音(E)の波長で鳴き、時おり水の音が羽音(A)を出し、夏の心の波長の徴音(G)が埋もれている。このような時は暑さはいきなり訪れる傾向が強い。
 風が冷たいので強い紫外線に当てられても熱さを感じず、知らぬ間に脱水に至れば熱中症に至る。今は、それをマスクが助長させることも増えている。日本人は古来から自然災害に対しての精神力は強いが、病に対する恐怖心は天然痘で大仏を建てた時代から大きく変わっていないようだ。道教に影響を受けた日本特有の穢れ思想が、まだまだ根底に強く残っているのだろう。

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