関西地方のある漁師から聞いた話だが、今年は海水温が低いらしい。急にカツオが取れたり、かと思えばいなくなったり、漁獲量の偏差が大きいという。気温は藤の花やツツジが早く咲き、燕の到来も早かったことで分かるように温暖で、早くも3月末から夏の気を感じられたが、風が冷たい。これは海水温の低さのなせる業だろう。光線は強く空気や地熱は上がる割に海水温が低いために、海上だけでなく強い風が多く、海上で対流が激しく起これば、台風の早すぎる到来を見たように嵐が起こるわけだ。
身体はどうだ？ 夏の気で血管が拡張傾向に至り汗を出そうとしているところに秋風のような涼風が吹くために腠理を閉じてしまい、寝違い様の頸の痛み、肩の痛み、肘の痛みを誘発する。それが嵐のように急激に起こってしまうわけだ。
50代前半の比較的ぽっちゃりした色白の女性、大学講師の上野さんが来院していた。担当は川端だ。
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