『医療は国民のために』294 厚労省が柔整の請求代行団体を「ファクタリング」と認めないのはヘン
2020.05.10
一般に「ファクタリング」とは、他人が有する売掛債権を買い取って、その債権の回収を行うサービスを指す。医科などの診療報酬明細書では、保険請求する債権が保険医療機関の「お金」であるから、入金前に現金化する債権譲渡、いわゆるファクタリングは日常的にも行われ、また、これを専門に取り扱う金融商品も出回っている。 (さらに…)
『医療は国民のために』294 厚労省が柔整の請求代行団体を「ファクタリング」と認めないのはヘン
『医療は国民のために』294 厚労省が柔整の請求代行団体を「ファクタリング」と認めないのはヘン
2020.05.10
一般に「ファクタリング」とは、他人が有する売掛債権を買い取って、その債権の回収を行うサービスを指す。医科などの診療報酬明細書では、保険請求する債権が保険医療機関の「お金」であるから、入金前に現金化する債権譲渡、いわゆるファクタリングは日常的にも行われ、また、これを専門に取り扱う金融商品も出回っている。 (さらに…)
柔整、改定率0.27% 療養費専門委で厚労省提案
柔整、改定率0.27% 療養費専門委で厚労省提案
2020.05.10
骨折・脱臼や初検時相談アップ
柔整療養費の令和2年度料金改定について、4月22日に都内で開かれた第17回柔整療養費検討専門委員会で、厚労省が改定案を提示し大筋で合意された。
改定率は、従来の「診療報酬改定における医科の2分の1」との考え方が踏襲され、「プラス0.27%」と決まった。今回、料金が引き上げられるのは、「初検時相談支援料」に加えて、 (さらに…)
連載『不妊鍼灸は一日にして成らず』25 風が吹けば
連載『不妊鍼灸は一日にして成らず』25 風が吹けば
2020.05.10
「風が吹けば桶屋が儲かる」ということわざがあります。一つの事象が全く予測できないところに影響を及ぼすという意味です。似たものに「バタフライ効果」というものがあり、蝶の羽ばたきが竜巻を起こす可能性もあるという意味です。コロナウイルスも最初は中国のごくわずかな患者から始まりました。どこかの国の指導者は、最初にタカを括っていたらその国は最悪の事態となりました。早々にロックダウンしたところは終息傾向が早まりました。 (さらに…)
新型コロナ 整骨院スタッフでも感染発生
新型コロナ 整骨院スタッフでも感染発生
2020.05.10
長野市長も来院で濃厚接触
長崎県佐世保市内でグループ展開している整骨院において、スタッフが新型コロナウイルスに感染していることが4月17日に判明した。18日には、 (さらに…)
柔整の施術管理者研修中止で特例
柔整の施術管理者研修中止で特例
2020.05.10
代替開催検討も見通し立たず
厚労省は4月21日、柔整療養費の施術管理者研修受講予定者への特例について事務連絡を発出した。新型コロナウイルス感染症の影響により、5月以降の施術管理者研修の実施・申込みが中止されていることを受けた特例措置。
申込みの受付後に開催が中止された5月・6月の施術管理者研修については、 (さらに…)
通所介護等、休業900超 コロナ緊急事態宣言で厚労省発表
通所介護等、休業900超 コロナ緊急事態宣言で厚労省発表
2020.05.10
厚労省がこのほど、介護事業所の休業状況調査結果を発表した。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』138 ダブルループ学習
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』138 ダブルループ学習
2020.05.10
緊急事態宣言が延長されました。鍼灸院も接骨院も自粛対象から外れていますが、患者数が減っていると思います。医療崩壊を防げと言われますが、発熱を診ないような一般の医療機関も患者数が減っていると聞いています。そもそも医療機関は非営利を求められているので、それほど資金が潤沢なわけではないところも少なくなく、今後は自粛のための医療危機が生じるかもしれません。受診を自粛してもなんとかなるような患者さんで、薬局で薬を自費で買ってセルフメディケーションで事足りるのだと分かると、ある意味、医療機関でのその診療は過剰であったとも言えるわけで、ポストコロナの医療も変わってくるかもしれません。さて、患者さんは医療機関へ戻るでしょうか。 (さらに…)
連載『中国医学情報』182 谷田伸治
連載『中国医学情報』182 谷田伸治
2020.05.10
☆癌性疼痛(多発性骨転移癌)の鍼灸治療例
南京中医薬大学・魏心昶(しんえい)らは、腎臓癌術後の骨転移による癌性疼痛の鍼灸治療例を報告(中国鍼灸、19年4期)。
患者=男、72歳、退職した職工。2017年7月10日初診。
主訴=左右肋骨部と右側頭部の疼痛が反復し1年余り、この1カ月で悪化。
現病歴=2002年右腎臓癌が発見され、切除術後一般状況は良好。1年前歯の色が濃くなり、全身各所の疼痛を自覚、南京市第一病院の検査で多発性骨代謝異常が見つかり、多発性骨転移癌の可能性が考えられたが、放射線や抗癌剤治療を拒否。鎮痛剤(Tramadol)長期服用も効果なし。17年6月9日南京市中医病院のMRI検査:右第7・9肋骨、左第8肋骨、右肩甲骨に破壊、左第6肋骨前段に骨破壊に伴う皮下軟部組織腫瘤。
現症=左右肋骨部・右側頭部・背部の疼痛顕著(VAS:8~9)、四肢運動制限なし、活力不足、食欲少、排便正常、夜間疼痛顕著、睡眠に影響。舌尖紅、苔黄膩、脈弦数。
診断=西医:腎臓癌術後多発性骨転移、中医:骨瘤。
治療法=毎日1回、1クール5回(クール間2日休む)。
①仰臥位―0.25×40mmの鍼で、中脘・下脘・気海・関元・大横・足三里・三陰交・懸鍾・太衝・風池・右率谷に刺鍼。局部疼痛部位(左右肋骨部、右肩甲下角)に、直径10cmで上下左右4方向から15°で斜刺(深度30mm)。左右の足三里・懸鍾を各一対で通電(連続波・30Hz・約2mA)30分間。同時に湧泉に棒灸30分間。
②座位―大杼・肝兪・脾兪・腎兪の膀胱経に上向きで45°で斜刺10mm、捻転得気後、置鍼10分間。抜鍼後、膀胱経第1線の肺兪・心兪・膈兪・肝兪・脾兪・腎兪・大腸兪を上から下に直径5cmの竹製の吸い玉(閃缶)をかけ、皮膚を紅潮させる。
経過=1クール後、疼痛顕著に軽減(VAS:4~5)、食欲・睡眠も好転、鎮痛剤(Tramadol)減量(100~200mg→50mg)。2クール後、疼痛はたまにだけ(VAS:2~3)、食欲・睡眠は正常、鎮痛剤停止可能となり、歯の色浅くなる。3クール後、病状安定、疼痛目立たなくなるが、毎週3回の継続治療。17年11月10日、疼痛目立たず(VAS:2~3)、運動制限なし、食欲・排便は正常、夜間疼痛再発なし、MRI検査:骨転移部に変化なし。
☆癌性疼痛の常用穴
広西中医薬大学・唐翠娟(すいえん)らは、癌性疼痛の常用穴を分析(中国鍼灸、20年3期)。
方法=国内三つ、海外一つ のデータベースを用い、2008年1月1日~18年12月30日までの臨床文献を検索。
文献=中文67篇・英文1篇。内訳:多種癌41篇、肝臓癌9篇、胃癌6篇、肺癌5篇、乳癌4篇、卵巣癌・大腸癌・食道癌各1篇。
結果=穴位処方73首、穴位総数117穴(4回以上使用は40穴)。
①10回以上使用の穴名と回数―足三里65・内関55・太衝50・合谷48・三陰交48・阿是穴39・陽陵泉38・豊隆32・膈兪29・血海29・大椎23・肝兪22・中脘21・期門20・腎兪14・胃兪13・脾兪13・肺兪12・行間11・関元11・支溝10。
②経絡別の使用回数と穴数―膀胱経141回21穴・胃経121回13穴・肝経96回7穴・脾経91回7穴・大腸経61回6穴・心包経60回4穴・胆経54回11穴・任脈53回7穴・奇穴/阿是穴48回5穴・督脈34回7穴・三焦経23回8穴・肺経20回7穴・小腸経14回9穴・心経8回3穴・腎経5回2穴。
☆脳卒中後の手関節縮には梅花鍼併用
河北省中医院・王穎穎(えいえい)らは、脳卒中後の手関節拘縮には梅花鍼併用が効果的と報告(中国鍼灸、20年1期)。
対象=同院鍼灸科とリハビリ科入院患者72例(男35例・女37例)、平均年齢約61.5歳、平均罹患期間約58日。これをランダムに常軌群(リハビリ)・鍼併用群各36例に分けた。
治療法=1クール3週、計3クール。
①リハビリ―1)Bobath法:毎回20分間・毎日1回・毎週5回。2)日常生活活動能力訓練。
②鍼併用群―梅花鍼で手三陰経を手関節横紋下1寸→上3寸まで叩刺(80~130回/分、軽微な出血が限度)、2日1回・毎週3回。
観察指標=①自動的手関節背屈時の可動域(AROM)、②Fugl-Meyer 評価法(FMA)、③バーセル指数(BI)。
結果=①AROM:常軌群16.14±5.86、鍼併用群25.47±9.35。②FMA:常軌群25.00±4.78、鍼併用群41.78±7.36。③BI:常軌群30.22±7.74、鍼併用群41.22±9.30。
【連載執筆者】
谷田伸治(たにた・のぶはる)
医療ジャーナリスト、中医学ウォッチャー
鍼灸師
早稲田鍼灸専門学校(現人間総合科学大学鍼灸医療専門学校)を卒業後、株式会社緑書房に入社し、『東洋医学』編集部で勤務。その後、フリージャーナリストとなり、『マニピュレーション』(手技療法国際情報誌、エンタプライズ社)や『JAMA(米国医師会雑誌)日本版』(毎日新聞社)などの編集に関わる。
商品紹介 プラスコンフォート『アーチサポートサンダル バックベルト』
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2020.05.10
足のトラブルを防ぎ歩行をサポート
株式会社プラスコンフォートの「アーチサポートサンダル」に新たに『アーチサポートサンダル バックベルト』がラインアップ。 (さらに…)
Q&A『上田がお答えいたします』 丸山議員の質問主意書で分かったこと
Q&A『上田がお答えいたします』 丸山議員の質問主意書で分かったこと
2020.05.10
Q.
丸山穂高衆院議員が提出した『柔道整復師に対する保険者による調査に関する質問主意書』に対する政府の答弁書を読んだのですが、難しくてよく分かりません。
A.
令和2年3月13日提出の質問主意書ですね。保険者や柔整審査会からの「施術録(カルテ)のコピーを療養費支給申請書に添付してください」との返戻に対する、「なぜ施術録のコピーを付けなければならないのか」との疑義からこのような質問主意書の提出に発展したものと推察できます。 (さらに…)
鍼灸療養費 施術行為別・疾患別頻度 厚生労働省『平成30年度 療養費頻度調査』から
鍼灸療養費 施術行為別・疾患別頻度 厚生労働省『平成30年度 療養費頻度調査』から
2020.05.10
調査は、全国健康保険協会管掌健康保険、国民健康保険及び後期高齢者医療制度における平成30年10月の1カ月間に行われた施術に係る療養費支給申請書が対象。支給申請書のうち、全国健康保険協会管掌健康保険で6分の1、国民健康保険で10分の1、後期高齢者医療制度で10分の1の割合で抽出している。また、平成30年6月施行の料金改定より、往療料の距離加算が2段階となった。 (さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』189 垣根無し
連載『汗とウンコとオシッコと…』189 垣根無し
2020.05.10
藤の花が4月末に咲いた。日差しは夏だというのに、風は涼風だ。初夏が到来した割に空気が冷たく、太陽光線の紫外線で焼かれている割には発汗がうまくいかない。そのために、3月から4月にかけてよく現れる少陽胆経の病が多く見られる。片頭痛、めまい、寝違い様の頸部痛、仙腸関節痛、膝内側痛だ。 (さらに…)
連載『医療再考』15 何のためにエビデンスを構築するのか―鍼灸の信頼価値とは
連載『医療再考』15 何のためにエビデンスを構築するのか―鍼灸の信頼価値とは
2020.05.10
現代の医療はエビデンスを求め、重視する傾向にあります。ある疾患に対してどのような選択肢が存在し、その中でどの選択肢が最も効果的かという情報は、最善の医療を提供するためにはとても重要です。重篤な疾患では予後にも影響するために尚更です。そして、このエビデンスが立体的に構築されていくと、「Aの場合はB」「Cの場合はD」というようにアルゴリズムを形成し、ガイドライン化を進めることができます。だからこそ、医療においてエビデンスは信用であり、鍼灸の世界でもエビデンスの構築が進められているのです。 (さらに…)
今日の一冊 からだとこころの健康学
今日の一冊 からだとこころの健康学
2020.05.10
からだとこころの健康学
稲葉俊郎 著
NHK出版 737円
「私たちが思い描く『健康』は、間違っている?」。西洋医学だけではなく伝統医療、補完代替医療、民間医療も広く修めた医師である著者が、西洋医学の心身を科学の力を借りて他力で管理していく考えと、東洋医学の身体感覚を整えて自力を活かして健康になっていく二つの視点から考察。「あたま」「からだ」「こころ」の三つのつながりから、健康に生きる心構えを伝授する。普段は意識しない「自分の仕組み」を改めて知れば、健康の概念が一変する。医学知識ゼロで読める、目からウロコのレッスン。
編集後記
編集後記
2020.05.10
▽コロナ禍で何かものものしい空気になっていませんか。特に買い物のレジ。「透明のカーテン」はもう慣れましたが、 (さらに…)
新型コロナ 緊急事態宣言の休業要請 あはき・柔整「医療施設」で対象外
新型コロナ 緊急事態宣言の休業要請 あはき・柔整「医療施設」で対象外
2020.04.24
「社会生活維持に必要な施設」に該当
開院か、休院か、判断割れる
新型コロナウイルスの緊急事態宣言を受けた全国で、4月11日より順次休業の要請が出される中、「あはき・柔整の施術所」は休業施設の対象外となった。
東京都や大阪府など各地で、休業を要請する、もしくはしない施設に関する詳細が別途公表され、あはき・柔整の施術所は、病院、診療所、歯科、薬局とともに「医療施設」に含まれ、「社会生活を維持するうえで必要な施設」に位置付けられた。また、
(さらに…)
あはき再同意の臨時措置、延長
あはき再同意の臨時措置、延長
2020.04.24
厚労省 コロナ影響で5月末まで
厚労省が3月に出した、新型コロナウイルスの感染に伴う「あはき療養費の再同意期間の猶予等の臨時措置」が1カ月延長された。 (さらに…)
『医療は国民のために』293 新型コロナウイルスへの対応で思うこと
『医療は国民のために』293 新型コロナウイルスへの対応で思うこと
2020.04.24
新型コロナウイルスの感染拡大が続いている。各施術者団体には、所属している会員の施術者から「院を開けるか、休業すべきか」との問い合わせが殺到していることだろう。仮に「院を開けるべきだ」と言えば、ウイルス罹患による損害補填の問題が持ち上がり、また「休業すべき」と言えば、その間の休業補償の問題が生じるなど、いずれも「金銭的補填」が浮上し、よって各団体とも明言が難しい。つまるところ、開設している施術者自身の判断ということになる。
そもそも今回の緊急事態宣言において、「医療」はその対象となっていない。 (さらに…)
介護予防研究会、窮状訴え要望「フレイル予防で施術者活用」 新型コロナ
介護予防研究会、窮状訴え要望「フレイル予防で施術者活用」 新型コロナ
2020.04.24
厚労省と4月下旬に協議を
NPO法人介護予防研究会(佐藤司理事長)が、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、自宅に閉じこもっている高齢者・障害者のフレイル予防などの対策として、施術者の活用を行政側に要望していることが分かった。4月下旬にも厚労省の副大臣室で老健局ら関係部局担当者も交えた協議の場が設けられるという。
機能訓練指導員を養成するほか、治療院に通所型サービスを併設するといった介護予防事業開業の運営支援などを行う同研究会では、今回の新型コロナの感染による外出自粛で、介護事業所等の通所を控える高齢者・障害者のフレイル(生活機能の低下)を問題視。また、それら利用者の大幅な通所減による事業所運営の危機と同時に、 (さらに…)
接骨院チェーンMJG、破産手続き開始
接骨院チェーンMJG、破産手続き開始
2020.04.24
破綻理由は新型コロナ?
以前より、労使トラブルや景表法違反も
首都圏を中心に約180の接骨院などを展開している株式会社MJG(木﨑優太代表取締役社長)が4月10日に東京地裁へ自己破産を申請、16日から破産手続きを開始した。負債総額約44億円。新型コロナウイルス感染症の拡大による外出自粛で来客数が大幅に減り、売上高の減少に伴い給与の支払いの遅配が発生し今後の運転資金の確保のめども立たないため破産の申し立てに至ったという。
ただ、同社では (さらに…)