平成28年度JATAC本部主催講習会in大阪 テーピング、筋の予備緊張促進
2017.01.10
効果的なストレッチ、独自開発
NPO法人ジャパン・アスレチック・トレーナーズ協会(JATAC)の平成28年度本部主催講習会(大阪)が昨年12月11日、大阪市北区の平成医療学園専門学校で開かれた。
一般(学生)会員向けテーピング講習会は関西医療大学講師でNATA―ATCの牛島詳力氏が講義と実技を行った。牛島氏は、テーピングとは「ケガの痛みを軽減させて再び試合に臨めるようにする」ものではなく、あくまでも外傷や傷害の予防を目的としていると説明。関節可動域の制限、筋、腱など軟部組織の制御、筋の予備緊張の促進といったテーピングの効果に触れ、『(足関節)内反角速度の減少』『テーピングの皮膚刺激が腓骨筋の反応時間を短縮する』などの研究報告も紹介した。
また、テーピングの課題点として運動後の「緩み」と「コスト」を挙げ、▽35%の可動域制限をかけても1時間の運動後には5・5%に低下した、▽内反ストレスに対する抵抗力が10%増加したものの40分後には0・6%になった、といったデータを提示。競技特性にもよるが、テーピングは試合や練習の前後などに切り取って外し、一から巻き直すことが多いと述べた。例えばバスケットボールの場合、試合当日は1人の選手に4、5本のテープを使う場合もあると解説。効率の良い巻き方や、適切な素材選びなどを心がけるよう呼びかけた。
阪神のトレーナー登壇
『野球で頻発する外傷、関節部へのアプローチ』は阪神タイガースのトレーナーで鍼灸師・柔整師の小滝康樹氏が登壇。阪神タイガースでのトレーナー業務の内容や流れ、使用する道具などについて概説した後、数多くの関節部の外傷に携わった経験から開発した「ストラクションベルト」を紹介した。
ストラクションベルトはクッション付きのベルトで、牽引や固定によってストレッチングとモビライゼーション、さらに整復動作の補助ができる道具であると、実演を交えて解説。ベッドなどに対象者の身体の一部を固定すれば、代償運動を防いで目的の筋肉だけを効率的に伸ばせるとし、骨折、脱臼の整復の補助も、より安全に行えると述べた。講演後の実技では、ベルトを利用したハムストリングスなどのストレッチや、股関節などのモビライゼーションを指導した。