来年度の施術管理者研修、日程決まる 2月より受講申込み開始
2020.01.24
―「先着順での受講」は変更―
接骨院・整骨院で柔整療養費の受領委任を取り扱う上で、2年前より義務化された「施術管理者研修」の令和2年度の開催日程が決まった。4月中旬の東京開催を皮切りに、全国で全22回開催される。2月3日より受講の申込み受付がスタートするが、これまでの「先着順」は変更される予定としており、詳細はまだ発表されていない。
研修を主催する公益財団法人柔道整復研修試験財団(福島統代表理事)が昨年末、開催日程をホームページ上で公表した。全22回のうち、東京・大阪など都市部を中心に開催されるのは今年度と変わりないが、1会場当たりの募集定員は増え、「定員300名」とする会場が6つもある。全体の募集定員は5,550名で、今年度の5,375名から175名増員された。
維新・藤田議員、先着順に指摘
受講者決定は「優先度」で?
来年度の研修からは、「申込み方法」に大きな変更が加えられる。今年度まで「受講者を申込み先着順で決定」していたが、その点を変更する予定としている(1月22日現在、変更内容は発表されていない)。
背景には、研修受講の申込み時刻になるや否や予約が殺到し、すぐさま定員オーバーになるという問題が、一昨年度(平成30年度)の制度導入以降続いている実態がある。これに伴って、開業を近々予定していた柔整師が研修を受講できず、開業を見送るケースも生じている。本紙では平成30年12月以降、複数回にわたって問題を指摘してきたが、昨年11月には日本維新の会の藤田文武衆院議員が厚生労働委員会で同様の指摘を国会質問した。藤田議員は、「これ(研修)は総量規制ではない。希望する者が速やかに受講し、資質を上げることが本来の研修の趣旨のはずだ。申込み方法等を工夫してもらいたい」と発言。同じ厚労省所管の「児童発達支援管理者」の例(経過措置として、まず管理者になることができ、その証明を出せば優先的に研修を受講できる)も挙げて、対策を促した。
なお、厚労省より、1月15日付の事務連絡が柔道整復研修試験財団宛てに発出されており、「優先度の高さなどを考慮して受講者を決定する仕組みに変更することを検討願いたい」と書面で伝えている。