連載『中国医学情報』238 肺癌放射線治療後の白血球減少への麦粒灸併用治療効果―中薬群とランダム化比較 ほか

  • TOP
  • 連載『中国医学情報』238 肺癌放射線治療後の白血球減少への麦粒灸併用治療効果―中薬群とランダム化比較 ほか

投稿日:2025.01.05

あはき連載

肺癌放射線治療後の白血球減少への麦粒灸併用治療効果―中薬群とランダム化比較

 北京の解放軍総病院第八医学センター・楊靖らは、肺癌放射線治療後の白血球減少患者で中薬(漢方薬)群と麦粒灸追加群を比較(上海鍼灸雑誌、2024年3期)。 

 対象=同センターの92例。患者は毎週5回・毎回2Gy(グレイ)合計60~70Gyの放射線治療を受け、白血球減少を出現。これをランダムに中薬群・灸群各46例に分けた。

 中薬群は、男34例・女12例、平均43±10歳、肺癌ステージⅢ37例・Ⅳ9例。灸群は、男31例・女15例、平均43±9歳、肺癌ステージⅢ35例・Ⅳ11例。

 治療法=両群とも現代医学の常軌対症療法(栄養補助・胸水除去など)を基礎的に行う。

<中薬>「地楡升白片」(成都地奥集団天府薬業製の錠剤。主要成分は地楡[ちゆ]と人参茎葉サポニンなど。地楡はバラ科ワレモコウSanguisorba officinalisの根茎を乾燥した生薬)毎回0.4g・毎日3回を放射線治療終了時まで。

<灸>中薬治療に追加。
①取穴―背部:大椎・肺兪・膏肓・脾兪・腎兪、腹部・下肢:気海・関元・足三里
②操作―ツボ上に少量の「艾草膏」(艾草を主とした成分を含む膏薬)を塗り、麦粒大の円錐形のモグサを直立させ、線香で点火し患者が熱感を感じたら指で圧して消し継続して施灸するが、患者に耐熱性があれば全て燃やしてから継続施灸する。毎穴9壮。毎日1回・毎週5回を放射線治療終了時まで。

こちらは有料記事です。デジタル版に登録すると続きをお読みいただけます。

あはき連載

この記事をシェアする

広告 ×

業界の仕組みの変化に対応し、今後も正しく保険請求を行っていくために必要なスキルを身に付け、施術所の未来をイメージする機会にしてください。

R7.2.11 近畿支部会OPEN