連載『中国医学情報』207 高齢者の下肢骨折手術後の疼痛・腫脹に対する刺絡の効果―ランダム化比較ほか

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投稿日:2022.06.10

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今回の内容
・高齢者の下肢骨折手術後の疼痛・腫脹に対する刺絡の効果―ランダム化比較(上海鍼灸雑誌、2022年2期)
・変形性膝関節症の灸頭鍼治療―置鍼時間のランダム化比較(上海鍼灸雑誌、2022年2期)

☆高齢者の下肢骨折手術後の疼痛・腫脹に対する刺絡の効果―ランダム化比較

 浙江省紹興市紹興第二病院・宣杭琪(主管看護師)は、下肢骨折で手術をした高齢者の術後の疼痛・腫脹に対し、現代医薬単独と刺絡併用の2種の治療法をランダム化比較(上海鍼灸雑誌、2022年2期)。
 対象=106例(男81例・女25例)、骨折部位:大腿骨32例・膝蓋骨13例・脛骨腓骨45例・足関節16例。これをランダムに単独群・刺絡群各53例に分けた。単独群は平均70±3歳・平均罹患期間5.75±1.13日、刺絡群は平均71±3歳・平均罹患期間5.31±1.21日。
 治療法=両群とも現代医薬治療を行う。
<現代医薬>手術3日前から消炎鎮痛剤Celecoxib 200mgを12時間おきに服用。術後はPCAポンプ(患者自己調節鎮痛法)を使用し、48時間後に取り除く。
<刺絡>片側の耳尖部を揉んで充血状態にし、鍼を素早く刺入して緑豆大3~4滴の血を絞り出し、乾燥綿で按圧し止血。毎日1回、術後48時間まで。
 術後応急処置=術後2・4・12・24・48時間にVAS(視覚的アナログスケール)で疼痛の程度を評価、7点以上で鎮痛剤ペチジン塩酸塩を筋注。

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