連載『柔道整復と超音波画像観察装置』200 大腿直筋肉離れ治癒過程のエコー観察

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投稿日:2021.11.25

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小野博道(筋・骨格画像研究会)

 17歳男子。13日前にダッシュした際に右大腿部前面を痛める。翌日、近隣の接骨院にて「筋損傷」と評価されテーピング処置、電療法、患部を強くマッサージする施術を続けた。12日経過しても患部の疼痛、腫脹、歩行時痛に変化が無いため当院受診される。
 大腿部前面(大腿直筋中央部)に圧痛、腫脹、触診状横4cm×縦10cmくらいの硬結部、尻上がり現象(HBD20cm)、膝伸展位での股関節屈曲時痛が認められたため、大腿直筋肉離れ損傷と評価しエコー観察を行なった。
 【エコー画像①】(受傷後13日目)を【シェーマ①】で示す。

【エコー画像①(長軸)】

【シェーマ①(長軸)】

 大腿直筋と中間広筋の間に低輝度域(長軸に9.5cm)が観察された。その低輝度域は、大腿直筋深層部腱膜に停止する筋繊維との間に存在し、プローブにて低輝度域を押し潰したところ、形の変化があったため「血腫」と判断できた。血腫の周りは比較的輝度の高い組織で覆われているのが観察でき繊維化し始めていると判断できた。しかし、

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