連載『中国医学情報』197 新型コロナ肺炎の回復期の症状改善に温灸補助治療(中国鍼灸)ほか

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投稿日:2021.08.10

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今回の内容
・新型コロナ肺炎の回復期の症状改善に温灸補助治療(中国鍼灸、2020年10期)
・急性咽頭腫痛90例に対する少商穴刺絡治療―鍼尖のサイズによるランダム化比較(上海鍼灸雑誌、2019年6期)
・末期悪性骨腫瘍患者の化学療法後の嘔吐にショウガ灸併用治療―現代医薬単独治療とランダム化比較(中国鍼灸、2020年11期)

☆新型コロナ肺炎の回復期の症状改善に温灸補助治療

 安徽省第二人民病院中医科・王明潔らは、15例のCOVID-19肺炎に中西結合療法を行い、その7例に温灸補助治療した経験を報告(中国鍼灸、2020年10期)。
 対象=2020年1~2月の7例:男4例・女3例、31~52歳・平均39±9歳、罹患期間5~23日・平均14.9±6.2日。いずれも国家衛生管理委員会診療方案(2020年1月第四版)の普通型。主要症状は咳嗽・乏力(倦怠感)・発熱で、胸部CT画像はすりガラス影、2回のCOVID-19核酸検査は陽性。
 治療法=<基礎治療>現代医薬治療と中薬の清肺排毒湯治療。
<温灸治療>①主穴―神闕・足三里・合谷・太衝。②配穴―乏力:関元・気海、咳嗽・胸悶:列欠・肺兪。③操作―18×200mmの棒灸で皮膚から2~3cm離し局所に発赤を起こす。合谷・太衝は15分、足三里は10分、神闕は箱灸(棒灸を箱に入れる方法)15分。毎日2回(午前・午後)治療、10日を1クール。
 結果=治癒(臨床症状・体徴消失/ほぼ消失)3例・好転(同上改善あり)4例。
 付記:「臨床症状」は発熱・咳嗽・乏力・咽痛・下痢・咳痰など、「体徴」は体温・呼吸・心拍・SpO2・血圧などを含むもの。

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