連載『中国医学情報』192 書痙(職業性ジストニア)の鍼治療(中国鍼灸)ほか

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投稿日:2021.03.10

連載

今回の内容
・書痙(職業性ジストニア)の鍼治療(中国鍼灸、20年7期)
・変形性膝関節症の熱敏灸治療の効果―常軌温灸法とのランダム化比較(鍼灸臨床雑誌、20年6期)

☆書痙(職業性ジストニア)の鍼治療

 黒龍江中医薬大学研究生院・馬金成らは、書痙(原文「任務誘導型書写痙攣」)患者18例の鍼治療を報告(中国鍼灸、20年7期)。
 対象=18例(男10例・女8例)、平均(28±5)歳、平均罹患期間(18±4)カ月。中枢系損傷、代謝性・脳血管疾患及び「姿態敏感型書写痙攣」患者は排除した。
 治療法=①取穴―百会・寧神(奇穴。神庭と印堂を結んだ中点)・舞踏震戦区(頭鍼の運動区の前1.5cmの平行線)・風池・三陰交・太渓・太衝、患側の曲池・少海・手三里・外関・合谷・中渚。
[付記] 頭鍼の運動区―頭部前後正中線中点より後方0.5cmの点と眉枕線耳介前髪際前縁と交叉する上下連なる線。
②操作―0.25×40mm(寧神のみ0.25×25mm)の毫鍼使用。寧神は神庭方向に水平刺20mm、百会は後方に水平刺30mm、舞踏震戦区は頭皮に沿い目尻方向に30mm刺入、以上に重複刺激法=小幅提挿・快速捻転(捻転速度は徐々に速く)3~5分。風池は反対側の風池方向に20mm刺入、捻転瀉法(だるく腫れぼったい感覚をさせる)。三陰交・太渓・太衝は直刺5~10mm、太衝のみ捻転瀉法で他は捻転補法。少海は極泉方向に水平刺10mm、捻転瀉法。他の患側の穴は直刺15mm、得気後に通電20分(連続波・10Hz)。通電終了後、百会・寧神・舞踏震戦区に再度快速捻転手法3~5分、置鍼10分。毎日1回、1クール7日、連続2クール治療、4カ月後に評価。
 臨床評価基準=治癒:字の識別率100%・書痙消失、著効:字の識別率75%以上・書痙大幅に寛解、有効:字の識別率50%以上・書痙ある程度寛解。
 結果=治癒9例・著効6例・有効3例。

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