「柔道整復の記念碑」 除幕式を挙行
2024.02.25
団体問わず全ての柔整師で後世に継承
2月12日、京都市武道センター(京都市左京区)に設置した「柔道整復の記念碑」のお披露目及び除幕式が行われた。除幕式には、発起人の長尾淳彦氏(日本柔道整復師会会長)のほか、日整幹部、前京都市長の門川大作氏、全国柔道整復師統合協議会の岸野雅方氏と田中威勢夫氏の両共同代表、柔整の学会・教育団体の各代表者らが出席した。 (さらに…)
「柔道整復の記念碑」 除幕式を挙行
「柔道整復の記念碑」 除幕式を挙行
2024.02.25
団体問わず全ての柔整師で後世に継承
2月12日、京都市武道センター(京都市左京区)に設置した「柔道整復の記念碑」のお披露目及び除幕式が行われた。除幕式には、発起人の長尾淳彦氏(日本柔道整復師会会長)のほか、日整幹部、前京都市長の門川大作氏、全国柔道整復師統合協議会の岸野雅方氏と田中威勢夫氏の両共同代表、柔整の学会・教育団体の各代表者らが出席した。 (さらに…)
『医療は国民のために』385 柔整療養費の令和6年料金改定の議論に思うこと
『医療は国民のために』385 柔整療養費の令和6年料金改定の議論に思うこと
2024.02.25
1月下旬に開かれた第27回柔整療養費検討専門委員会において、6月実施に向けた令和6年料金改定の議論が開始された。慣例通りの改定率となれば、0.26%のプラス改定となることが見込まれており、柔整業界としても、厚労省が議題に挙げている「明細書発行に関して「毎回加算」を要望しているほか、▽電療料の引き上げ、▽再検料の毎回算定(現状では2回目のみの加算の見直し)の2点も主張している。
とはいえ、財源に与える影響率が大きいことから、簡単に認められるということにはならないだろう。近年の料金改定では、影響がほとんどない骨折・不全骨折及び脱臼(これら3つを合わせて療養費全体に占める割合がわずか0.17%)の料金引き上げでお茶を濁されてきた。同様の改定であれば、年々厳しさを増している柔整師の懐事情には何らもプラスにならないことは明らかである。 (さらに…)
あはき療養費 R6改定議論 「マッサージ包括化」実施見送りも
あはき療養費 R6改定議論 「マッサージ包括化」実施見送りも
2024.02.25
業界側は「今回導入すべき」と反発
1月25日、第30回あはき療養費検討専門委員会がオンラインで開催され、6月改定に向けて3度目となる「令和6年料金改定」の議論が交わされた。厚労省は当初、議題に挙げていた5つのテーマ全てを今回の改定時に実施する予定としていたが、ここに来て、「マッサージ施術の料金包括化」を先送りすることを含んだスケジュール案を示し、議論を促した。
検討議題となっている5つのテーマは、▽往療料の距離加算の廃止、▽離島や中山間地等に係る「特別地域加算」の創設、▽訪問施術料(訪問施術制度)の創設、▽マッサージ施術の料金包括化、▽同一日・同一建物の取り扱い。
厚労省が新たに提示したスケジュール案は、これまで保険者側が主張してきた意見を反映させたもので、「マッサージ施術の料金包括化」以外の4つのテーマをまずはとりまとめて、その後、3月末をめどに「マッサージ施術の料金包括化」を今回の改定に盛り込むかどうかを決めるという内容だ。 (さらに…)
連載『先人に学ぶ柔道整復』三十九 楊心流柔術(後編)殺法、活法、急所(当身)について
連載『先人に学ぶ柔道整復』三十九 楊心流柔術(後編)殺法、活法、急所(当身)について
2024.02.25
柔整師にゆかりのある「楊心流柔術」について、今回は殺法と活法(殺活術)、そして急所(当身)についてみていきます。ご存じのように、楊心流柔術の技の特徴には、相手を攻撃するための「殺法」と、相手を蘇生する「活法」があります。殺法の技法には、仕掛け技の合間に必ずといってもよいほど、急所に対して「当て」や「蹴り」の手数を加えます。一方、急所は活法でも使用されており、この技術がのちに接骨術に引き継がれています。
こうした殺活術は、楊心流柔術の伝書で「文章」と「胴譯図という人体図」によって残されています。「胴譯図」は「胴釈図」「胴釈ノ巻」「胴釈門」などとも呼ばれ、「胴譯(釈)」とは「人体解剖」という意味です。楊心流柔術の伝書の一つである「楊心流殺活二法」の序文には、
「楊心仙兵衛義時ナル者アリ……嘗テ長崎ニ遊テ魏ノ武管伝来ノ胴釈ノ巻ヲ受ケ(故ニ胴釈之巻ヲ以テ印可免トス)、此ノ微旨ヲ悟リハ徳ノ巻ヲ著シ、楊心流ト称ス」
と記されています。この記述を説明すると、楊心(大江)仙兵衛義時(楊心流2代目)という者が、魏の国の武管という者から伝来した胴釈ノ巻を受け、その理解をもって(印可の免状を受け)楊心流とした、とあります。つまり、胴釈ノ巻(人体解剖)の会得は楊心流の伝承にとって大変重要なことであるのが分かります。
(さらに…)
第16回予防鍼灸研究会定例会 フレイルが進行する原因の中核にアパシー
第16回予防鍼灸研究会定例会 フレイルが進行する原因の中核にアパシー
2024.02.25
気力低下がフレイルを加速する
1月28日に第16回予防鍼灸研究会定例会がオンラインで開催された。テーマは『東西医療から読み解くフレイル』。
湯浅龍彦氏(鎌ヶ谷総合病院脳神経内科)はフレイルとは2001年にFriedらが提唱した内容をもとに日本老年学会が2014年、身体的要素のほか、精神・心理要素、社会的要素なども加味し提唱した指標であると話した。未病の状態で、加齢による衰えがあれど養生により回復可能であると説明した。
フレイルが進行する機序をフレイルサイクルとし、アパシーによる気力低下が食欲を低下させ、誘発されたサルコペニアによる筋肉量減少が運動能力を低下させる、など環状関係にあると示した。さらに低体重やけが、認知機能障害などが加わると、サイクルが回転し、悪循環に陥ると、社会的孤立をも招くと警鐘を鳴らした。 (さらに…)
「からだケアEXPO東京’24 第5回健康施術産業展」開催
「からだケアEXPO東京’24 第5回健康施術産業展」開催
2024.02.25
施術の商品・サービスが一堂に
施術所を支援する機器・サービスなどを集めた商談型展示会『からだケアEXPO東京'24第5回健康施術産業展』が3月12日(火)から3日間、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される。主催はブティックス株式会社(東京都港区)。来場事前登録で5千円の入場料が無料に。
同展は、接骨院、鍼灸院などの施術所の経営に必要な治療器・健康機器、備品・用品、経営支援サービス、健康関連用品などが一堂に会し、その場での商談も可能。5回目となる今回は、『からだケアアカデミー東京』が開催され、後藤多都椰氏(リンドウー治療院総院長)や大榎良則氏(日本柔整外傷協会理事長)といった著名な治療家の施術メソッドが体感できるほか、専門セミナーとして、塚原康夫氏(全国柔整鍼灸協同組合専務理事)や長尾淳彦氏(日本柔道整復師会会長)などが登壇し、計7題のセッションが行われる。詳細は同展ホームページ(https://karadacare.net/)を。
柔整療養費の施術管理者研修 来年度開催分が2月下旬から申込開始
柔整療養費の施術管理者研修 来年度開催分が2月下旬から申込開始
2024.02.25
柔整師向け「施術管理者研修」の来年度以降の開催分について受講受付が開始される。5・6月開催分は2月下旬、7~9月開催分は5月頃からの予定。オンライン形式の開催で、募集人数は各300人。オンライン受講ができない者向けの枠も一部用意されている。
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』229 業界の特異性を知り、視野を広く
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』229 業界の特異性を知り、視野を広く
2024.02.25
私は、はり・きゅうやマッサージの療養費の同意書を書いていますが、医師の中にはそれを一切断っているところもあります。リウマチや膠原病専門のクリニックで上手に東洋医学と連携して診療しているところもあれば、忌み嫌うところもある。この言わば両極端の状況は、私がこの連載を始めた10年前からあまり変わっていません。先日も知人の医師が、患者さんを介した同意書の依頼が姑息であると怒りの声を上げていました。10年かけて、変わっていないということは、戦略的に大きく間違ってはいないけれども正しくもない、ということでしょうか。
東洋医学は浮き沈みしながらも、医学部のコアカリキュラムに包含され、医学部卒業生なら東洋医学を概説できるようになりました。メディアにも良くも悪くも大きく取り上げられる機会は増えつつあります。昔から内容的には東洋医学の効用を推奨する番組が多いのに状況が変わらないのは、方法を考えなければならないのかもしれません。 (さらに…)
G.B.から新刊 国王陛下の鍼灸師
G.B.から新刊 国王陛下の鍼灸師
2024.02.25
株式会社G.B.より新刊『国王陛下の鍼灸師』が発刊された。著者は日本中医美容研究会会長の北川毅氏、四六判、192頁、1,980円(税込)。
著者の北川氏は世界を舞台に鍼灸施術を行う。そんな中、2012年にヨルダン国王からの施術指名を受け、現地へ飛び治療にあたったという。以降も度々ヨルダンへ渡り、あるいは国王が来日した際に治療を行っている。
本書は日本人鍼灸師とヨルダン国王の治療を通じたルポ兼、旅行記だ。国王の気さくでチャーミングな人柄に北川氏が何度も言葉を詰まらせる様子はどこか微笑ましい。治療の合間には世界遺産のペトラ遺跡や世界一塩分濃度の高い塩湖・死海などを訪ね、そのエピソードが多くの写真を添えて紹介されている。一方で、2015年に渡航した際には、「イスラム国日本人人質事件」が発生。当時の緊迫した様子が国王本人から漏れ聞こえる。
中東一の親日国ヨルダンと日本を股に掛けたアブドッラー2世ヨルダン国王推薦の一冊。 (さらに…)
連載『柔道整復と超音波画像観察装置』227 膝関節内側側副靱帯損傷
連載『柔道整復と超音波画像観察装置』227 膝関節内側側副靱帯損傷
2024.02.25
竹本 晋史(筋・骨格画像研究会)
14歳男性、年末にキックベースボールの守備中、ランナーがベースにスライディングをしてきた時に相手の足底部が左膝関節の外側に強く当たり、膝関節が外反強制されて発症。受傷直後は激痛でうずくまり立てなかった。帰宅時には自転車を漕いで帰ることが出来たが痛みは強かった。帰宅後はアイシングを行いバンテージで簡易な固定をしていた。
正月が明けて当院を受診。歩行は出来るが痛みは伴うとのこと。視診で左右比較すると患側である左側の膝蓋骨の輪郭が若干、ぼやけており、腫脹が認められる【写真①】。
外反ストレステストを行うと患側に動揺が認められる。そこで超音波観察装置(以下:US)で観察した【画像①】。
(さらに…)
Q&A『上田がお答えいたします』 「2024年問題」が柔整・あはき業界に及ぼす影響について
Q&A『上田がお答えいたします』 「2024年問題」が柔整・あはき業界に及ぼす影響について
2024.02.25
Q.
「2024年問題」という言葉を耳にすることがあります。建設・運輸業界だけでなく、医療業界も含む「時間外労働の上限規制」に関する様々な問題を指すようですが、柔整・あはき業界にも影響があるのでしょうか?
A.
2024年は元日の能登半島地震・津波、そして翌日の羽田空港での機体接触事故から始まったので、すでに激動の様相を呈しています。さて、以前からよく聞く2024年問題が柔整・あはきの業界にどのような影響を及ぼすのかとのご質問ですが、施術所で何を準備しなければならないのか参考になればと思います。
2024年問題は物流業界が主ですが、建設業界、医療業界でもよく取り沙汰されています。これまで過剰な時間外労働に見合う賃金が支払われていないことが問題視されてきましたが、企業側は「働き方改革」によって、2024年4月までに時間外労働賃金(いわゆる残業代)を増やすなどの取り組みをしなければならなくなりました。 (さらに…)
第5回神奈川学童野球指導者セミナー
第5回神奈川学童野球指導者セミナー
2024.02.25
1月21日、第5回神奈川学童野球指導者セミナーが横浜市内の市西公会堂にて開催された。学童野球指導者をはじめ柔整師や医師が多数来場し、年齢に応じたトレーニング指導や傷害・障害の予防についてなどの報告がなされた。
投球フォーム不良は不調箇所の代償行為
西中直也氏(昭和大学大学院保健医療学研究科・教授)は投球フォーム不良の特徴について、「上体の開きが早い」「肘が下がる」の2つを挙げた。これらの特徴は選手自身が明確に身体の不調を感じている場合とそうでない場合があるとした。ただ、選手が不調を感じていなければ本人から相談することは少なく、周囲が気付かないと悪化してしまうと説明した。 (さらに…)
連載『食養生の物語』129 『ざくざくと、はりはりと』
連載『食養生の物語』129 『ざくざくと、はりはりと』
2024.02.25
春の野草は生命力に溢れ、アクが強いのが特徴です。なかでもヨモギは、冬に根がしっかり張り、春に芽吹く葉は分厚く、身体を温める性質が強い野草です。独特の香りと濃い緑色が特徴で、「緑の血液」と呼ばれる葉緑素(クロロフィル)が豊富。ヨモギの葉緑素は良質で、血液の循環を良くする浄血・造血の働きがあります。
「よもぎをざくざくに切り、塩を少し用い、揉み洗いして入れる」と、江戸時代の『料理物語』に記されている「ざくざく汁」。ヨモギのアクを塩揉みで和らげてから、ザクザク切って味噌汁に入れていたとうかがえます。他に、いろんな野菜や山菜も入れていたようです。 (さらに…)
連載『やわらか東洋医学』64 素問・二十六 『八正神明論』
連載『やわらか東洋医学』64 素問・二十六 『八正神明論』
2024.02.25
この篇では、月の満ち欠けによって治療法を変える話が出てきました。
岐伯
「新月の時は、体では肌肉がしぼんで経絡が虚し、衛気が去って体だけになっています。この時に治療をすれば、真気と邪気が重なって貼りついたまま深く沈んで取れなくなりますので、新月の時には、どんな治療もしてはいけません。 (さらに…)
今日の一冊 江戸の好奇心 花ひらく「科学」
今日の一冊 江戸の好奇心 花ひらく「科学」
2024.02.25
江戸の好奇心 花ひらく「科学」
池内 了 著
集英社新書 1,210円
体系的な学問である西洋科学に対して、江戸の科学は好奇心に根差した「幅広く、難しくもなく、近寄りやすい」生活的な文化だと著者はいう。
本書は、特殊例や脇道に拘泥した末に極まっていった江戸科学について、「和算」「博物誌」「園芸」「育種」「技術」の5つに分け専門家や専門書の紹介を交えて解説する。町人たちが軒先で語り合った奇問・難問、奇種・珍種は江戸全体を巻き込んだ文化として根付いていく。
洒落や粋では収まらない、とことんまで突き詰められた江戸科学をご照覧あれ。
編集後記
編集後記
2024.02.25
▽昆虫食ブームが去ってしまったようです。少し前に食用コオロギが話題となりましたが、パイオニアの企業が倒産してしまいました。食肉不足対策として研究を進めていたようですが、虫をたんぱく源とするのは人類にはまだ早いようです。「虫食べるくらいなら豆食べる」……そりゃそうだ。
先日、そんな世間に一石を投じる漫画『アタマの中のアレを食べたい(アサギユメ:著)』に出会いました。作者自身が一般的に食べ馴染みのない「アレ」な食材を使った料理を食べるグルメ(?)漫画です。ポップな画風のフルカラーで、料理はもちろん食材となるアレも精彩に描かれており、思わずゴクリ。提供してくれるお店も紹介されており「1回くらいは食べてみたい。いや、無理でしょ」と頭の中が回転を始めます。(今)
柔整専門委 令和6年改定の議論スタート
柔整専門委 令和6年改定の議論スタート
2024.02.09
明細書義務化の範囲等を見直し
1月25日、第27回柔整療養費検討専門委員会がオンラインで開催され、「令和6年料金改定」に関する話し合いが行われた。6月改定に向け、今回議論をスタートさせ、厚労省が議題として「明細書交付義務化対象の拡大等」、「患者ごとに償還払いに変更できる事例の追加」の2つを提示した。
保険者側「発行割合が低すぎ」
柔整側「負担に見合う対価を」
「明細書交付義務化対象の拡大等」については、前回の令和4年改定で導入された「明細書発行体制加算」において、加算対象(=義務化対象)となる施術所の要件2つ(①明細書発行機能のあるレセコンを使用、②常勤職員3人以上)を拡大・変更するかを争点とした。なお、明細書発行体制加算は、「要件に該当する施術所」が事前に地方厚生局に届け出た上で、患者に明細書を無償で発行した場合に、月に1回のみ、13円を算定できるというもの。
当日厚労省は、議論を促す前に、令和4年12月から令和5年2月までに調査した「柔道整復施術所の明細書交付状況に関する実態調査」のアンケート結果を報告。結果の要点として、▽約70%の施術所が常勤2人以下、▽明細書を無償交付している割合は約11%、▽施術のたびに交付している割合は約48%、▽レセコンによる交付が約83%(手書き交付が約6%)、などを挙げ、地方厚生局で把握している届出状況とも近しい数値データであったと説明した。 (さらに…)
『医療は国民のために』384 刺絡は「合法」であり、問題ないことを周知したい
『医療は国民のために』384 刺絡は「合法」であり、問題ないことを周知したい
2024.02.09
今回は、鍼灸師が行う「刺絡」について解説したい。養成施設等の教育現場では、教員の認識不足によって「法的にダメなもの」として教わり、「自分たちは刺絡をやってはいけないと授業で習った」という鍼灸師もいまだに存在する現状だ。
過去を振り返れば、平成9年4月30日に開かれた、小泉純一郎氏が厚生大臣時代の衆院厚生委員会で、それを問われて、「あの鍼を刺して血が出ない方がおかしい」と質問者が一蹴された。同年7月に厚生省大臣官房から『教科指導要領準則』が発行され、当時、作成担当を務めた厚生教官(国立リハセンター理療教育部)の芦野純夫先生が、「はり実技」(ウ)特殊鍼法に「刺絡鍼法」と名付けて書き込み、授業で教えられるようになったところである。 (さらに…)
第27回日本統合医療学会学術大会 健康長寿めざし統合医療の実践を
第27回日本統合医療学会学術大会 健康長寿めざし統合医療の実践を
2024.02.09
第27回日本統合医療学会学術大会が昨年12月16日、17日に静岡県コンベンションアーツセンターグランシップ(静岡市駿河区)にて開催された。テーマは『健康長寿と統合医療―こころ・からだ・たべもの・くすり』。4年ぶりの対面開催で500名を超える参加者が足を運んだ。
会頭講演で山田靜雄氏(静岡県立大学薬学部特任教授)は健康長寿と統合医療をテーマに講演した。
キューバが高度な福祉や予防医療への注力で注目を浴びている例や、アメリカでは補完代替医療の浸透に関する調査が国会で報告され、米国国立代替医療センターの設立(1998年)に至っている例を紹介し、海外ではかねてより国家ぐるみで予防や補完代替医療に携わってきたと示した。
統合医療について「近代西洋医学を中心として、伝統医学や相補医療を統合して全人的医療を患者中心に行うものである」と医学博士の故渥美和彦氏の言葉を引用し、医療従事者や地域住民が社会プロジェクトとして取り組む必要性を伝えた。WHOは健康を「身体、精神、および社会的によい状態、病気ではないとか、虚弱でないということではない」と定義しているとも示し、テーマにある「こころ・からだ・たべもの・くすり」は相互関係にあり健康に影響を及ぼすと説明した。中でも薬の多剤併用は各要素に深刻な影響を与えると問題視した。
また、社会や人とのつながりが死亡リスクに与える影響、運動により分泌されるホルモンの効果、自然や食物が五感を通じてもたらす効果なども統計などをふまえ解説し、統合医療の実践を呼びかけた。 (さらに…)
施術所向けオン資 「ユーザー登録」の手続き開始
施術所向けオン資 「ユーザー登録」の手続き開始
2024.02.09
4月運用開始に向け、専用アプリもリリース
4月から運用が始まる「柔整・あはき療養費のオンライン資格確認」で、1月31日から施術所等向け総合ポータルサイト(https://iryohokenjyoho.service-now.com/omf?id=omf_index)において「新規ユーザー登録」の手続きができるようになった。併せて、患者情報の読み取り時に使う専用アプリもリリースされた。
昨年末、現行の保険証を12月2日に廃止すると閣議決定され、確実に「マイナ保険証」を基本とする仕組みに移ることから、施術所でもこれを期限とし、患者がマイナ保険証を使える体制を整えることが不可欠となった。カードリーダーや端末(スマホ等)を用いて患者の資格情報を読み取るにも、専用アプリを利用するにも、購入機器の助成金を申請するにも、まずはポータルサイトから「ユーザー登録」の手続きが必要となる。厚労省も早めの準備を促している。 (さらに…)