『ちょっと、おじゃまします』 ~不眠専門で一国一城の主に~ 大阪府高槻市<高槻宗八鍼灸整骨院>
2019.12.10
「健康の基本は睡眠、栄養、運動。どれが欠けても健康になれるわけがありません」。そう語る、高槻宗八鍼灸整骨院の佐藤太先生。院名の「宗八」の由来はご先祖様の名前。先祖代々、自営業の家系で、幼い頃から「何か自分で事業を興して社長になれ」と祖父に言い聞かされて育ったのだとか。
「事業」を治療家の道に決めたのは高校生の頃。サッカー部の試合中に足を踏まれ骨折、通った整骨院での親身な対応がきっかけでした。柔整師免許取得後、骨折・脱臼の患者が多いという整骨院で、独立を視野に「丁稚奉公」。鍼灸師の免許を取得すると決めたのはこの時期で、10年間片耳が聴こえないという症状を院長が鍼施術で治療し、患者さんが流した感動の涙を見てから。同時期に自身も突発性難聴を治してもらい、患者さんに求められる技術だと確信したといいます。鍼灸の勉強は肌に合い、専門学校を主席で卒業。免許を取得し、いよいよ開業……かと思いきや、なんと渡米。「日本の治療しか知らない、一度海外を見よう」と、語学留学の形を取って2年間、トレーナーとしての活動を続けました。帰国後、グループ院で雇われ院長として経営のノウハウを学びながら開業資金をため、ついに独立します。
目標だった開業を果たした後、治療家として何をしたいかを考え、辿り着いたのが「不眠専門」。当時の患者さんにアンケートしたところ実に7割が睡眠に問題を抱えていた衝撃が決め手になりました。手技と鍼灸で体質を改善し、副交感神経を優位にする治療が中心。睡眠薬に頼るべきではないと減薬を呼びかけており、実際、投薬期間の長い人ほど睡眠状態の改善に時間がかかるとのこと。今後は企業やスポーツチームと提携して、睡眠を見直す機会を作っていきたいという佐藤先生。「栄養、運動の専門家に対し、睡眠の専門家の数は乏しい。とはいえ、雑誌などで睡眠が注目されることも増えてきました」と話し、この機に環境作りを進めたいと意気込みます。
佐藤 太先生
平成19年、明治鍼灸大学柔道整復学科卒業。同年、柔整師免許取得。平成24年、明治鍼灸専門学校卒業。同年、鍼灸師免許取得。35歳