連載『汗とウンコとオシッコと…』227 混沌
2023.07.10
長きに渡る梅雨で気圧が低い状態が続いている。時おり晴れ間があれば、さすがに夏だ。気温も湿度もみるみる上昇し、蒸し暑い不快な状態が身体を蝕む。だが、明け方はまだ窓を開けるとヒヤッと寒い。夜露が降り、日中との気温と湿度の差が激しくなるのだ。 (さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』227 混沌
連載『汗とウンコとオシッコと…』227 混沌
2023.07.10
長きに渡る梅雨で気圧が低い状態が続いている。時おり晴れ間があれば、さすがに夏だ。気温も湿度もみるみる上昇し、蒸し暑い不快な状態が身体を蝕む。だが、明け方はまだ窓を開けるとヒヤッと寒い。夜露が降り、日中との気温と湿度の差が激しくなるのだ。 (さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』226 過ぎる
連載『汗とウンコとオシッコと…』226 過ぎる
2023.06.09
例年、近畿地方の梅雨入りは6月半ばであるが、今年の梅雨入りはやや早かった。だが、運気論的に火運不及の年周りであるがゆえに地熱が上がらず空気が冷たい。逆に海水の温度が高いために南方で雲が発生しやすく、それゆえの気圧の上昇が雲を北上させて日照量の減少と温度の低下を引き起こしているようだ。 (さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』225 風木暴れる
連載『汗とウンコとオシッコと…』225 風木暴れる
2023.05.10
関西では4月半ばに藤の花が咲き、山つつじが開花した。夏日もあり、およそ5月の連休のような現象を目にしたわけだ。ちょうどその時燕も飛来し、はや初夏かと思われたのだが、やはり火運不及の年だ。地熱が上がり切らず寒の戻りがやってきた。 (さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』224 火が乗ず
連載『汗とウンコとオシッコと…』224 火が乗ず
2023.04.10
桃色の桜、白色の雪柳、黄色の菜の花のコラボが終われば、もう夏に突入する。旧暦の夏は5月からだ。我々現代人が夏と認識をしている7月、8月の暑さは土用に属すものだ。この春から夏にかけては木象に火象が乗じる反応が非常に多い。
例えば、イライラして動悸する、頭痛があり不眠が起こるなどで、身体の上部に現れる症状と「身熱」に代表される熱の反応が出て、複雑な症状を訴える。それに対し身体の下部は相対的に虚して、足腰の痛みや少腹痛など、上下に分かれて反応が現れる上熱下冷の症状が多くなるわけだ。このような時期は、どれだけうまく補して脈を調えても、局所熱源の強い所を上手く瀉さないと症状がすぐに戻ってしまう傾向にある。 (さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』223 春の抑制
連載『汗とウンコとオシッコと…』223 春の抑制
2023.03.10
「春一番」が吹く前、梅が咲き散ろうとしている時期に妙に暖かな南風が入る。移動性高気圧が到来する前兆だ。そして、その後ろには気圧の谷間があり、雨を降らせるのだ。このように温暖な気候の後、気圧が下がると、春に旺気する肝が気温上昇に伴い一時的に代謝を上げる。だが、気圧が下がった時に血管が弛緩したままの人は、外気の変化で気化して体表が冷え、痛みを呈しやすい。頭痛や局所的な脱水からの浮腫、疼痛など、軽度な風湿の病を生じやすいわけだ。 (さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』222 高きは低きに流れる
連載『汗とウンコとオシッコと…』222 高きは低きに流れる
2023.02.10
やはり大寒を過ぎたら寒波がやってきた。新暦の正月明けは南から暖かい空気が入り、黄砂の飛来かと思わせるような春靄が続いていた。水剋火となる冬に、この暖かさが到来するのを『素問』では「復」の気という。相侮関係のことだ。相剋の場合は「勝」の気という。
冬に暖かい空気が南から到来するのは、北方に相当冷たい空気があったことになる。高きは低きに流れる訳だ。でも、暖かい空気が流れ込んだとしても地球の公転周期による普遍的な冬に勝るはずなく、強烈な寒波が列島に覆い被さった。
暖かい空気で弛緩している身体に「寒邪」があたるとどうなってしまうのか? 陰の枢の少陰がフル活動して体温や血圧を上げて身体を守ろうとする機能が乱れたらどうなるのかが今回のお話……。 (さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』221 冬で上がる
連載『汗とウンコとオシッコと…』221 冬で上がる
2023.01.10
昨年12月の冬至過ぎから急激に寒くなってきた。2023年は癸卯で火運不及。陽明司天で少陰が在泉となる。どうやら今年は運気的に年の初めは寒く、一時温かくはなるが例年に比べて夏は涼しい。そして暖冬傾向に至るようだ。 (さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』220 風 暴れる
連載『汗とウンコとオシッコと…』220 風 暴れる
2022.12.09
冬の到来が早いと思いきや途中で温暖な気温が入り帳尻を合わせている。日中は暖かく、朝夜の冷え込みが厳しい。大風が吹き、雷が鳴れば大概は季節の変わり目なのに、大きな気温の変化が訪れたという感覚は少ない。雲を見ると冬と秋が混在するようである。このような時は目に見えない気化作用が激しくなり、身体では「風」が暴れる……。つまり神経伝達の異常が激しくなるのだ。 (さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』219 続く下痢
連載『汗とウンコとオシッコと…』219 続く下痢
2022.11.10
今年は冬の到来が早いようだ。日中の気温はそこそこ上がるものの朝、夜は11月なのに、12月初頭の衣服でないと過ごしにくい。
10月は桜で有名な京都の醍醐寺で桜が狂い咲きし、金木犀も9月の終盤と10月中旬に2回も香を醸し出した。まるで秋が無かったかのように冬がやってくるようだ。
秋雨前線よりも、しつこく居座る台風や、局所的な雨ばかりだった。急激に気圧を下げたと思えば、上空の空気は乾燥しているので全体的には乾燥傾向が強く見受けられる。こうなると人は意識外で水分が飛ばされることによって、ウイルス感染を引き起こしやすい傾向がある。冬に多く見られることが早々と起きはじめているという具合だ。 (さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』218 漏
連載『汗とウンコとオシッコと…』218 漏
2022.10.10
9月末に金木犀の甘い香が感じられた。クヌギの葉が早くも落葉し、地域によってはカメムシが大量発生している。これは土地からの水分が蒸発する気化作用に関係があるようだ。
山の高低や河川の有無、最近は高速道路の場所が影響する。高速道路から上昇気流が上がり、雲が出来て離れた山にぶち当ると雨が降る。虫や植物の動きが例年と異なる時は、厳冬が到来する。今年は気化が激しい……。 (さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』217 夏の余波
連載『汗とウンコとオシッコと…』217 夏の余波
2022.09.09
立秋を迎えた途端、空が高くなった。8月末、朝の7時頃には自然界の風や虫のさえずり、水の流れる音は秋の商音(D)を奏で、夜になると涼風が吹き収斂の気を感じさせる。
このような時は、夏に放熱が不足していると秋口に咳嗽の病を引き起こすのだ。乾いた咳、喉の痛みなど今ではコロナの異種株の症状ではあるが、『素問』が書かれた時代では、瘧(おこり)と謂われるマラリア感染者が秋口に発病しやすいとされていた。そして現代、夏の冷飲過多や、熱中症予防で過度な冷房に中ることで、マラリア感染でなくとも肺に関わる病を醸し出すこともあるのだ。 (さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』216 熱波と早き涼風
連載『汗とウンコとオシッコと…』216 熱波と早き涼風
2022.08.10
大暑を迎え7月下旬から日中は殺人的な暑さが続いている。北海道より緯度が高いイギリスをはじめヨーロッパでは、熱波が襲い人々の生活を蝕み、日本も、体温より気温の高い日が関東と関西をシーソーのように繰り返し移動する酷暑なのだが、実は朝方は秋風が吹いている。涼しい時間帯の川べりでは、山から飛来する赤とんぼを見かけたり、秋の虫のさえずりが聞こえたりする。
このように寒暖差が激しいと、非常に身体に堪えるわけだ。夏と秋が混在するようで、どちらに合わせるか身体が悩み、調子が狂う。身体が秋だと判断して、それにうまく合わせられないと肩関節に痛みが現われやすい。朝方に涼しさに中てられると、ギックリ腰様の痛みが多くなる。暑さに中てられると、熱がこもるか脱水に至り循環器に負担がかかるが、コロナ禍での感染対策のおかげか、循環器疾患が毎年より少ないように感じられる。 (さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』215 奪水
連載『汗とウンコとオシッコと…』215 奪水
2022.07.10
夏至を過ぎればそこは梅雨明けだった……。マジかよって感じだ。五運六気を確認すると、天の六気は主気も客気も少陽相火で、五運三の気は太宮だから、大暑までは非常に蒸し暑く、それ以降は天の六気の客気が陽明燥金に入るから、涼しさは早く訪れるようだが、実際はどうだろうか。海を隔てたお隣の国は、パンデミック以降のロックダウンなどによる経済活動の停滞で、モノの燃焼が減少したためか、『素問』の運気論の記載がよく当てはまる。ただし、日本は海を隔てているので、中原のようにチベット高原からの秋の収斂の気がなく、そのまま使うわけにはいかないけど……。内陸部では40度という気温の所もあり、31度で「暑い~」と文句を垂れていた昭和が懐かしい。さて、こんなクレイジーな暑さで人はどうなる、というお話。 (さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』214 FIRE
連載『汗とウンコとオシッコと…』214 FIRE
2022.06.10
太陽光線が強い割には全体的な日照量が少なく、風が冷たい。また雨が少なく夏野菜の育ちが悪く小さく実り、価格は比較的高い。南の空は雲が多く、海水温が高いようで、気化して雲の発生を増やし更に光線量を減らしてしまう。串本から伊勢にかけてまぐろが取れ、和歌山から泉南にかけては海水温が冷たく漁獲が減っていると聞く。黒潮が蛇行して雲の発生パターンが通常の初夏のパターンとは異なるのが今年の夏の動きだ。
田植えが遅かったのも、涼しさの結果だ。また面白いことに田んぼのカエルが角音(E)の波長で鳴き、時おり水の音が羽音(A)を出し、夏の心の波長の徴音(G)が埋もれている。このような時は暑さはいきなり訪れる傾向が強い。
風が冷たいので強い紫外線に当てられても熱さを感じず、知らぬ間に脱水に至れば熱中症に至る。今は、それをマスクが助長させることも増えている。日本人は古来から自然災害に対しての精神力は強いが、病に対する恐怖心は天然痘で大仏を建てた時代から大きく変わっていないようだ。道教に影響を受けた日本特有の穢れ思想が、まだまだ根底に強く残っているのだろう。 (さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』213 上気強制
連載『汗とウンコとオシッコと…』213 上気強制
2022.05.10
4月下旬なのに涼しい。秋のように粛殺されそうな風を受ける。通常は新緑の芽が目立ち、山々が青々として、古い葉と若い葉の境目がはっきりする頃合いなのだが、くすんだ感じに見受けられる。春の代表的な食べ物のタケノコも伸びてはいるものの、冬の雨の少なさで甘みが少なくえぐいモノが多いそうだ。つまり不味い。五月に見られる藤の花も鮮やかなライトパープルではなく何かくすんでいる。これも雨の少なさの影響だろう。こんなときは人の身体はどうなる?
水が少ない時は、火旺するか木気が上がる。しかし、涼しさの影響で肺気優位となり、木の条達が損なわれ、上がり切らない。そして中途半端な木象を現し、頭痛や眩暈ではなく、右肩の痛み、特に心の火象が無いのにもかかわらず、小腸経への疼痛の投射が多くなるわけだ。
「先生、聞いてくださいな!」
(さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』212 これも木象か……
連載『汗とウンコとオシッコと…』212 これも木象か……
2022.04.10
梅が一気に咲いて早々に散り、3月末は雨後の陽気の誘いに桜が咲きだした。この手の植物の生育は農家泣かせで、消費者にとっては嬉しいことになる。アブラナ科の野菜などは一気にトウが立ち不味くなるため収穫を急ぐが、小さいうちからでも取り入れてしまうため野菜の価格が下がるのだ。ただし、収穫がひと段落して一カ月もすると、野菜の流通量が極端に下がり価格が上がるという反対の作用が現れる。なかなか中庸は難しい。
一気にトウ立ちするのはやはり木象。今日はまた違った側面からの木の病を見ていくことにしよう。
「先生、この子なんです。2カ月病院に通ってリハビリしてるんですけど、全然よくならなくって……」 (さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』211 季節に合わない
連載『汗とウンコとオシッコと…』211 季節に合わない
2022.03.10
大寒周囲から雪の連発だった。2月11日の建国記念日が過ぎたあたりから三寒四温が続き、寒さが和らいでくるというのに長い冬だった。3月に入ると、紅梅や白梅、水仙まで花を咲かせだした。もう春だ。気化が激しいのか、雨が少ないのか、空気が乾いているのか、それぞれの要素も重なって川の水が少ない。堤防が乾き水の流れとの境界がはっきり見える。水鳥の飛来が多く、水中の虫が出てきていることでも春の到来が伺える。
通常なら、眩暈、頭痛、耳鳴、大杼周囲の痛み、痺れ、少腹痛を元に仙腸関節痛、膝内側痛など木の虚実の病症が増えるのだが、新型コロナワクチンの副反応か、弛緩性の、季節に合わない病が見受けられるのが現状だ。
馬淵さんという、22歳、比較的がっしりしている色の白い女子大生が来院していた。彼女は2年前に腰椎ヘルニアを患い、横転先生が治した経緯がある。 (さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』210 条達せず……
連載『汗とウンコとオシッコと…』210 条達せず……
2022.02.10
まだまだ太陽寒水の六気の影響が強く残り、平野部でも車が立往生するくらいの雪が降った……。しかし、日差しはすでに春の気を醸し出している。早朝、霜が降りた所に太陽光線が当たると激しく気化しているのが観察できる。立春を迎える前にすでに木運太過の気が到来しているのだ。その表れとして、患者の訴える症状は例年なら仙腸関節痛や、膝の痛み、少腹痛などの上がらない病が多い時期だが、今年は頸部、腱板損傷の病名がつく肩の痛みが多い。また、上がり過ぎるから四肢末梢が虚血になり、しもやけやRA因子が無いのにもかかわらず苦肉の策として関節リウマチの病名を頂く状態が増えている。
でも中には、これに該当しない場合もある。今回はそんなお話……。
月曜日、母親に連れてこられた患者は16歳。水泳部の男子高校生だ。 (さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』209 出るのは何故だ?
連載『汗とウンコとオシッコと…』209 出るのは何故だ?
2022.01.10
年が明けた。年末から厳しい寒さが訪れてこそいるが、温暖化のために、急激に冷え込む時期は短い冬だろう。既に春の気が訪れつつある。梅の木だけでなく桜の木までもが小さな芽を付け出し、開花の準備を行っている。
やはり今年は木運太過のようだ。この年の特徴は、土地から水分が気化して上昇し、それが風を呼びモノを揺らし騒がしくさせる「鳴紊啓坼」(メイビンケイセツ)といわれる状態で、比較的暑くなる年だ。人の病は木象の眩暈や耳鳴などが現れやすく、少陽胆経上に問題を引き起こし、転筋、仙腸関節痛などが酷くなる歳回りと予想される。特に、木象とあいまって女性では子宮の煩いが多くなることであろう。
「先生、この子なんです。心配で……婦人科に言ってもよく分からないって言われたんですよ」
12歳の女の子を連れた母親が訴える。中田さんという母娘だ。なんでも8月くらいからオリモノと出血が多く、なかなか止まらないらしい。当人は、身長は155センチ、体重は48キロで至って健康そうな様子。学校での精神的な問題や、学習面の問題もなく、運動面でもクラブチームに入り水泳をやっているということである。ただ、この出血の問題が出だしてからあまりプールに行けないことが唯一のストレスだという話だ。 (さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』208 繰り返される弛緩
連載『汗とウンコとオシッコと…』208 繰り返される弛緩
2021.12.10
南の空に分厚く張り出す雲がある。逆に北の空を見上げると南に比べて雲が薄い。海水温が高いのだ。その証拠に立冬付近、カンパチやカツオなどの魚が太平洋側で取れたとか。雲の動きは、南が厚い状態が11月終わりまで続き、ようやく逆転しだした。北側で刺すような青い空に鉛色の雲が乗っかる、冬の到来だ。水温が下がりだし、逆に南の雲が薄れ出した。運気で言うと今年は太陰が司天、太陽が在泉なので相剋関係の「勝」の気候変化が出やすかった。『素問』にある通りだ。来年は少陽司天で木運太過だから眩暈、震えなどの神経伝達異常の木象が増えることが予想される。
「先生、また出血が酷くて、生理が10日以上あって腰や足がだるくて……」
本日来院しているのは、40代前半の小柄な女性だ。 (さらに…)