札幌市、あはき自費施術を助成対象に
2018.10.25
―新制度の目的「高齢者の健康保持・増進」―
札幌市は10月から、65歳以上の市民を対象とした「はり・きゅう・マッサージ施術料助成事業」を始めた。療養費の支給や医療扶助が適用となる場合は助成の対象外で、自費の施術を想定したもの。運動器疾患の治療にとどまらず、高齢者の健康目的を掲げた、自費の施術を対象とする助成は珍しい。
65歳以上、施術1回に千円
助成額は施術1回当たり千円で、各年度につき1人5回まで。助成を利用できるのは市内で開業している施術所で、事前に市と協定を結ぶ必要がある。協定によれば、標準の施術料金は3千円とされている。
札幌市には昭和37年以来、国保加入者を対象にした鍼灸マッサージ施術の助成制度が存在していたが、今年3月に新規の受け付けを終了。高齢者の健康の保持・増進を目的に、新制度への移行を決めた。
以前の助成制度と比較すると、助成の対象を65歳以上の全市民としたことで、利用できる人数は大幅に増える見込み。市担当者への本紙の取材によれば、「最終的にどの程度の申請があるかはまだ分かりません」としながらも、早速、助成券の申請のため、多くの市民が市役所などを訪れているという。