令和4年実施の国試、日程決定
2021.09.10
あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師のそれぞれ30回目となる国家試験の日程が、9月1日に厚労省ホームページ上で発表された。
あマ指師は令和4年2月26日(土)、はり師及びきゅう師は同年2月27日(日)、柔整師は同年3月6日(日)に実施される。
合格者はいずれも、同年3月25日(金)の14時から、厚労省ホームページなどで発表される。
令和4年実施の国試、日程決定
令和4年実施の国試、日程決定
2021.09.10
あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師のそれぞれ30回目となる国家試験の日程が、9月1日に厚労省ホームページ上で発表された。
あマ指師は令和4年2月26日(土)、はり師及びきゅう師は同年2月27日(日)、柔整師は同年3月6日(日)に実施される。
合格者はいずれも、同年3月25日(金)の14時から、厚労省ホームページなどで発表される。
本紙主催座談会 #音楽と鍼灸 「メガパン先生」×学生で
本紙主催座談会 #音楽と鍼灸 「メガパン先生」×学生で
2021.09.10
”アーティスト専門鍼灸師”目指す後輩らと語る
「勝ち負けなく、みんな笑顔で帰れる音楽」支え
7月31日、鍼灸柔整新聞主催イベント・座談会「♯音楽と鍼灸」を大阪医専(大阪市北区)で開催しました。ミュージシャンの支援活動で知られる「アーティスト鍼灸師」、メガパン先生こと野田峻也先生(大阪医専特別講師)と、その姿に憧れ、同じ道を歩む鍼灸学生3名の対談です。アーティストを支えるのに必要なものは――学生さんと共に聞きました。
町の鍼灸師との違い「ゴールの高さ」
最初のテーマは、アーティスト鍼灸師とはそもそも町の鍼灸師とどう違うのか。学生さんたちは町の鍼灸院に、▽長時間患者さんを診たり、逆に数をこなす、▽痛みや症状ありき、▽高齢者や部活の学生中心といった印象があり、アーティスト鍼灸師には逆に調整が主というイメージがある様子。対するメガパン先生の答えは……「どちらの治療も一緒です!」。普通の患者さんも「明日の大事な仕事までに何とかしてほしい」といった思いは変わらず、違いがあるとすれば「求められるゴールの高さ」。例えばリハーサルで声が出ない。メイクして打ち合わせをしたらステージまでの時間は5分足らず――そんなケースでも「これだけは何とか」の要望を吸い上げ、叶えるのが役割と語りました。
ツアー・フェス活動 信頼は「一回勝負」で
次は実際の活動をメガパン先生が紹介。ツアーでは2時間前に来て挨拶周りをし、楽器と一緒に搬入してもらったベッドを楽屋に広げてスタッフにヒアリング。アーティスト到着後、多い要望は「まだ起きていない身体を起こす」こと。喉への刺鍼や、背中を緩めて肺活量を上げる施術を1人最大30分程度行います。リハーサルにも同席し、声や動きを自分の耳と目でチェック。音響やマネージャーの意見も聞き「もう少し高音を」など本番前の細かな要望に対応。時に本番中も舞台袖に待機、一時的に引っ込んだ1分程度の間に、口にライトをくわえて立ったまま施術することもあるとか。複数の現場を掛け持ちしているため、早朝に飛行機に飛び乗って移動中に睡眠を……といった日も多いそうです。
人数の多い音楽フェスでは4、5人のスタッフと現場入り。 (さらに…)
レポート 第71回日本東洋医学会学術総会で医療連携シンポジウムの座長を務めて
レポート 第71回日本東洋医学会学術総会で医療連携シンポジウムの座長を務めて
2021.09.10
「縦横自在」に連携する鍼灸師の実践報告
8月13日~15日、第71回日本東洋医学会学術総会がWEB開催されました。当初は昨年に仙台で開かれる予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い1年延期されました。しかし、依然としてコロナ感染の勢いは収まらず、企画・運営に関わる先生・関係者の大変なご苦労もあった中で、鍼灸関連のシンポジウム『地域医療における医療連携と鍼灸の実践について』の座長として参加する貴重な機会をいただきました。(寄稿者:一寸法師ハリ治療院 中沢 良平)
テーマにある「医療連携」については、「一次医療→二次、三次医療」の上位へ、または「三次、二次医療→一次医療」と下位へ紹介する縦の連携(リファラルシステム)が存在します。 (さらに…)
12月開催のあはき施術管理者研修、申込み9月17日まで
12月開催のあはき施術管理者研修、申込み9月17日まで
2021.08.27
鍼灸・マッサージ療養費の受領委任を取り扱うため、義務化された「施術管理者研修」の12月4日(土)、5日(日)開催分の受講申込みが25日から始まっている。定員は350名で、受付期間は9月17日(金)まで。
オンライン研修で実施。費用は2万3,000円で、2日間(16時間)にわたって、適切な療養費の支給申請などを学ぶ。
東洋療法研修試験財団ホームページ「施術管理者研修」
第五回伝統鍼灸臨床セミナー 小児の治療、古典にヒント
第五回伝統鍼灸臨床セミナー 小児の治療、古典にヒント
2021.08.25
日本伝統鍼灸学会による第五回伝統鍼灸臨床セミナー『小児科における診察・診断・治療―産後のケアと育児支援』が7月4日、日本医学柔整鍼灸専門学校本校舎(東京都新宿区)及びオンラインで開催された。
手塚幸忠氏(日本伝統鍼灸学会学術部)の講義では、乳幼児によくある病気の予防法として古典の記述を確認。▽皮膚が未熟なうちは薄着をさせて、暖かくしすぎないこと(諸病原候論、小児必用養育草)、▽風や日に当てること(諸病原候論)、 (さらに…)
レポート『愛知県大府市主催の防災イベントに参加して』
レポート『愛知県大府市主催の防災イベントに参加して』
2021.08.25
エコノミークラス症候群の予防法を指導
8月7日、愛知県大府市の地域防災スクール事業の一環で開かれた「ぼうさい体験ラリー」に参加しました。今回、大府市より当会・愛知県鍼灸マッサージ師会に要請があり、当日は「避難所でのエコノミークラス症候群予防」のブースを担当。来場した小学生とその保護者に向けて、災害時の避難所生活で引き起こるエコノミー症候群の予防体操を指導しました。参加者の災害関連死に対する関心度は非常に高く、高学年くらいの子どもであれば真剣に聞き入れ、体操に取り組んでくれました。コロナ禍でしたが、感染対策もしっかり行いつつ、下腿のみへの循環促進施術も実施。併せて、早い段階から水分補給と循環改善を促さなければ、エコノミー症候群の発症を抑えられない点を説明したほか、車中泊では特に注意が必要になると伝えました。それ以外にも予防体操のやり方や、避難所内で役立つであろうセルフツボ療法などをまとめた資料5点を配布。全ての資料は小学生にも分かりやすい内容で作成していますので好評でした。
改めて、「はりきゅうマッサージ施術」を提供するだけではなく、日頃から自助としての健康維持に関する知識を地域住民に伝えることも我々あはき師の大切な役目だと実感したところです。大府市とは今年3月に地域包括連携協定を締結し、実際に災害が起きれば急性期からでも当会へ支援要請を行うこととなっています。今後の活動に向けて貴重な機会をいただけたと思います(愛知県鍼灸マッサージ師会 知多支部長 中井雄二)。
厚生労働省『令和2年度 療養費頻度調査』から 鍼灸療養費 都道府県別支給状況
厚生労働省『令和2年度 療養費頻度調査』から 鍼灸療養費 都道府県別支給状況
2021.08.25
調査は、令和2年10月の1カ月間に行われた施術に係る療養費支給申請書が対象。支給申請書のうち、全国健康保険協会管掌健康保険で6分の1、国民健康保険で10分の1、後期高齢者医療制度で10分の1の割合で抽出している。1件当たりの平均支給額は約12,327円。
以下に表を掲載する。『令和元年度 療養費頻度調査』を基に、昨年度の金額と、そこからの増減比率も掲載した。 (さらに…)
労災特別加入の対象拡大で、厚労省が意見募る
労災特別加入の対象拡大で、厚労省が意見募る
2021.08.19
4月に柔整師が対象職種に新たに加えられた「労災保険の特別加入制度」について、厚労省がさらなる対象拡大を検討するため、ホームページ上で意見を求めている。
受付期間は9月17日まで。追加すべき職業や業務のほか、仕事中に労災に該当するけがや病気になった事例などを募る。
労災保険は本来、雇われて働く人が対象だが、傷害のリスクが高い仕事(個人タクシーや建設業)に従事する個人事業主を対象に「特別加入制度」を設けている。柔整師の追加については、昨夏、日本柔道整復師会が意見要望を行い、厚労省の労災保険部会の議論を経て追加された。
「特別加入制度の対象範囲の拡大の提案・意見」の募集要項
施術所名に「やわらぎ」使用、中止要求 業界騒然、「悪質だ」と批判
施術所名に「やわらぎ」使用、中止要求 業界騒然、「悪質だ」と批判
2021.08.10
7月下旬ごろ、施術所名称に「やわらぎ」を使う施術所宛てに、商標権を侵害されたとして、「やわらぎ」の文言の使用中止を求める警告書が送り付けられていたことが分かった。少なくとも全国20の施術所に送付されているようで、受け取った施術所を動揺させるにとどまらず、柔整・あはき業界全体を騒然とさせている。
送り主は同業の柔整師!?
警告書は、「やわらぎ」の商標権利者の代理人である弁理士を通じて送られており、商標使用代として35万円も要求。また各施術所に対し、どのような対応を取るかを、7月末までに回答するよう迫っている。
複数の業界関係者によると、商標権利者は同業者である柔整師であり、他にも (さらに…)
宮城の柔整・あはき社団が県に要望 初の連名でコロナ支援を
宮城の柔整・あはき社団が県に要望 初の連名でコロナ支援を
2021.08.10
宮城県柔道整復師会と宮城県鍼灸マッサージ師会、宮城県鍼灸師会が7月15日、新型コロナウイルス対策経費の支援に関する要望を連名で行った。同一県内で、ともに療養費を取り扱う柔整・あはきの社団が団結し、行政へ働きかけたのは宮城県においては初、全国的にみても珍しい。
当日は、各団体の会長らが県庁を訪れ、宮城県議会議員・菊地恵一氏などの同席の下、佐野好昭副知事に要望書を手渡した。要望は、▽施術所で必要な感染症対策経費の支援、▽施術者への応援金支給、▽対策を講じた施術所を県民に向けて積極的に公表、の3項目。特に「経費支援」について、デルタ株の流行に伴い、外出自粛の影響で患者数減が想定される上、感染症対策のための衛生材料購入の負担増が余儀なくされていると、支援の急務を訴えた。 (さらに…)
静岡・熱海土石流災害 疲弊の消防隊員へあはき施術
静岡・熱海土石流災害 疲弊の消防隊員へあはき施術
2021.08.10
地元社団・専門学校ら合同で支援
7月中旬から下旬かけて、静岡の鍼灸マッサージ師が中心となり、熱海市伊豆山地区で発生した大規模土石流で救助活動などに当たる消防隊員への施術支援が行われた。活動を行ったのは、地元の静岡県鍼灸マッサージ師会と静岡県鍼灸師会、東海医療学園の合同チーム。
当初、あはき中央団体で構成する災害支援チーム「DSAM」からの打診を受け、避難者への施術を実施する予定だったが、コロナ禍によるクラスター発生の懸念などから活動が見送られていた中、熱海市消防本部から、泥だらけの現場で日夜救助や土砂撤去を続ける隊員が疲弊しているので疲労回復を図ってほしいとの申し出があり、実施された。
コロナ対策徹底、今後は被災者に
(さらに…)
メディカ出版から新刊 「マンガとエビデンスでわかるプラセボ効果」
メディカ出版から新刊 「マンガとエビデンスでわかるプラセボ効果」
2021.08.10
漫画「マンガとエビデンスでわかるプラセボ効果」がメディカ出版から発行された。原案・解説は森ノ宮医療大学鍼灸情報センター長の山下仁氏。マンガは犬養ヒロ氏、医学監修に児玉和彦氏(医療法人明雅会こだま小児科理事長)。A5判155頁、2,530円。
「薬効成分がなくても効いてしまう?」「プラセボだとわかっていても……」「症状が改善しても検査値は変わらない!?」など、全18話。鍼灸院併設の寺で働く主人公『風来瀬坊(ぷらせぼう)』と悪だくみばかりの同僚『野瀬坊(のせぼう)』を中心としたドタバタの日常を通じて、プラセボ・ノセボ効果を解説する。プラセボ効果を悪用したインチキ療法を監視するためにも、医療者のみならず社会全体にプラセボへの理解が必要だと原案・山下氏の談。
『医道の日本』の連載『鍼灸臨床インシデント』で人気を博したタッグが送る、読み物としても楽しい一冊。 (さらに…)
全日本鍼灸学会の第70回大会福岡大会より コロナ禍のあはき支援でシンポ
全日本鍼灸学会の第70回大会福岡大会より コロナ禍のあはき支援でシンポ
2021.08.10
多職種連携、クラスター対応も
6月4日~6日に開催された全日本鍼灸学会の第70回大会福岡大会で、コロナ禍での鍼灸マッサージ支援に関するシンポジウムが行われ、DMAT事務局福島復興支援室の小塚浩氏と小早川義貴氏、全日本鍼灸マッサージ師会スポーツ・災害対策委員会委員長の仲嶋隆史氏が登壇した。
小塚氏は、各地で災害支援活動に携わるDMATの活動を紹介。大規模災害と局地災害は死者の数で比較されがちだが、家族や住まいを失った被災者の心の負担は同じだと述べ、多くの場合、自らも被災者である避難所運営職員への配慮が必要だと指摘。 (さらに…)
11月開催のあはき施術管理者研修、申込み20日まで
11月開催のあはき施術管理者研修、申込み20日まで
2021.08.05
鍼灸・マッサージ療養費の受領委任を取り扱うため、義務化された「施術管理者研修」の11月13日(土)、14日(日)開催分の受講申込みが7月末より始まっている。定員は350名で、受付期間は8月20日(金)まで。
オンライン研修で実施。費用は2万3,000円で、2日間(16時間以上)にわたって、適切な療養費の支給申請などを学ぶ。
東洋療法研修試験財団ホームページ「施術管理者研修」
「やわらぎ」使う施術所へ名称中止要求、「悪質だ」と関係者
「やわらぎ」使う施術所へ名称中止要求、「悪質だ」と関係者
2021.08.02
7月下旬ごろ、施術所名称に「やわらぎ」を使う全国の施術所(例:やわらぎ接骨院、やわらぎ治療院等)宛てに、商標権を侵害されたとして、「やわらぎ」の表記の使用中止を求める警告書が送り付けられていることが分かった。警告書を受け取った施術所からは「悪質だ」という声が上がっている。
弊紙が把握しているだけでも、全国で20近い施術所に送付されている。差出人は、「やわらぎ」(商標登録番号6374562号)の商標権利者の代理人である弁理士。警告書には、店舗やウェブサイト等での名称使用の中止を求めた上、商標使用代として金銭(35万円)も要求されている。また7月末を期限に、各施術所にどのような対応を取るかの回答も求めている。
警告書を受け取った施術所では、弁護士や弁理士、所属する施術者団体を通じて反論に動き出している。また、同様の要求を受けた施術者同士で連携を取り合い、商標登録の無効審判手続きといった異議申し立てを行うことも視野に入れているという。警告書への対応でお困りの際は、やわらぎ接骨院・相澤明敏先生(yawaragi1998@gmail.com)まで。
筑波大学理療診療部(施術所)の患者数等、コロナ禍で激減
筑波大学理療診療部(施術所)の患者数等、コロナ禍で激減
2021.07.28
筑波大学はこのほど、研修生や教員など鍼灸師の有資格者が臨床活動を行う理療診療部(施術所)の、令和2年の患者数等を公表した。同大学によると、令和2年は「コロナ禍の真っただ中」ということもあり、患者数等は激減。令和元年の施術所の開設日数は177日だったのに対し令和2年は119日、延べ患者数は4,522人から2,288人へ、新患数は175人から63人、1日平均患者数は25.5人から19.2人へと減少した。
令和2年の主訴別では運動器231例、泌尿生殖器7例、中枢神経7例など。運動器の内訳は腰80例、頸肩背部60例、膝関節27例などとなっている。
詳細はPDFの10ページ目。
あマ指師課程新設巡る裁判 大阪二審も「19条合憲」
あマ指師課程新設巡る裁判 大阪二審も「19条合憲」
2021.07.25
最高学府・大学の新設も「ノー」
晴眼者のあん摩マッサージ指圧師養成課程の新設を認めなかった国の判断は憲法違反だとして、平成医療学園が訴えを起こした裁判で、7月9日に大阪高裁で二審判決が言い渡され、永井裕之裁判長は「あはき法19条の規定は不合理でない」とした一審判決を支持し、学園側の控訴を退けた。新たな争点となっていた、あマ指研究・教育を主眼に置いた大学での新設の訴えも否定された。学園側は上告する方針だ。
原告側の平成医療学園グループは、東京と仙台でも同様の訴訟を起こしているが、大阪での二審判決も棄却されたことから、3地域全てで控訴審(二審)に敗訴する結果となった。 (さらに…)
【経絡治療対談――基礎理論の統一化を図ろうとする動きがある今】第4回・中医学の対抗軸として日本伝統鍼灸の確立を
【経絡治療対談――基礎理論の統一化を図ろうとする動きがある今】第4回・中医学の対抗軸として日本伝統鍼灸の確立を
2021.07.25
【第1回】【第2回】【第3回】【第4回】
昭和に生まれた、日本の伝統鍼灸である「経絡治療」。経絡を重視し、脈の変調を整えて、身体を根本から治す。その基本原則に今こそ立ち返らなければならない――。そんな危機感から一度は袂を分かった岡部系の経絡治療学会と井上系の日本鍼灸研究会が連携を決意、現行の教科書の読み直しを共同で行い、経絡治療における基礎理論の統一化を図ろうとしている。
経絡治療学会会長の岡田明三氏(写真右)と日本鍼灸研究会代表の篠原孝市氏(同左)が、ともに危機感を持つのは、中医学の台頭だ。中医学に対して、日本独自の鍼灸をどう打ち出していくべきなのか。今後の活動について話してもらった。(鍼灸ジャーナリスト・山口智史)
世代を超えたタブーなき議論が必要だ
――「今、学校で使われている教科書『東洋医学概論』の見直しから共同でやっていく」とのことですが、どういった点に問題がありますか。
岡田 なにしろ、現代中医学がベースになっていて、日本語になっていませんからね。「疏泄」などという用語が平気で使われており、読むほうも何か分かった気になりがちですが、『素問』『霊枢』『難経』のどこにもそんな言葉はありません。
篠原 現代中医学の用語や概論書は、中国伝統医学の20世紀後半という時点の実情を反映して作られたもので、世界標準というわけではありません。教育のおおもとである学校の教科書が、現代中医学の焼き直しになっているのは、非常に問題だと思います。 (さらに…)
日本小児はり学会 第9回特別講習会 注意すべき学校感染症解説
日本小児はり学会 第9回特別講習会 注意すべき学校感染症解説
2021.07.25
コロナ禍で来院傾向変化も
一般社団法人日本小児はり学会第9回特別講習会「小児Common Diseaseの鑑別」が6月20日、オンラインで開催された。
橋本奈津子氏(ちかこどもくりにっく院長)は、小児科で必ず教えられるものとして「子供は大人のミニチュアではない」との標語を紹介。発達の段階に応じて注意すべき疾患が異なり、急性疾患にかかりやすいため信頼できる小児科医との連携が重要だとした。また、学校保健安全法で定められた学校感染症を基準に、▽百日咳は生後3カ月から四種混合ワクチンで予防されるが4~5歳で最も抗体が落ち、その年齢の兄弟がいる場合の感染に注意が必要、▽RSウイルス・ヒトメタニューモウイルスによる呼吸器感染症は年齢により症状の重症度が変化し、死亡原因となることもある、▽マイコプラズマによる呼吸器感染症には様々な肺外病変の報告がある――など、第2種・第3種の18疾患について、臨床上の注意点を挙げた。
最近の小児科の傾向として、 (さらに…)
慢性疼痛のガイドラインに鍼灸収載 “低評価”ながら議論の俎上に
慢性疼痛のガイドラインに鍼灸収載 “低評価”ながら議論の俎上に
2021.07.25
7月発行された『慢性疼痛診療ガイドライン』(真興交易医書出版部)に、鍼灸に関する評価が記載されたことが分かった。慢性の痛み政策研究事業として厚生労働行政推進調査事業費補助金で運営され、痛み関連の10学会が参加する慢性疼痛診療ガイドライン作成ワーキンググループが編集したもの。平成30年に発刊された『慢性疼痛治療ガイドライン』では、リハビリテーションの章でヨガ、太極拳、気功、ピラティス、ラジオ体操などが、いずれも「弱く推奨」とはいえ収載された一方、鍼灸治療の記載はなかった。今般の『診療ガイドライン』はこれを基に、成人の非がん性慢性疼痛において頻度の高い疾患を中心に、より広く深く臨床に即した内容を目指して作成されたもの。 (さらに…)