レポート 米国・AIMCでのトリガーポイント鍼治療講義
2017.12.10
この度、アメリカのカリフォルニア州サンフランシスコにあるAIMC Berkeley(Acupuncture and Integrative Medicine College, Berkeley:バークレー鍼・統合医療専門職大学院)にて、痛み治療の一つである「トリガーポイント鍼治療」に関する講演をさせて頂く機会を得ました。 (さらに…)
レポート 米国・AIMCでのトリガーポイント鍼治療講義
レポート 米国・AIMCでのトリガーポイント鍼治療講義
2017.12.10
この度、アメリカのカリフォルニア州サンフランシスコにあるAIMC Berkeley(Acupuncture and Integrative Medicine College, Berkeley:バークレー鍼・統合医療専門職大学院)にて、痛み治療の一つである「トリガーポイント鍼治療」に関する講演をさせて頂く機会を得ました。 (さらに…)
第26回日本柔道整復接骨医学会学術大会 スポーツ後は「温めろ」
第26回日本柔道整復接骨医学会学術大会 スポーツ後は「温めろ」
2017.12.10
運動生理学の観点から
第26回日本柔道整復接骨医学会学術大会が11月3日、4日、『地域のゲートキーパーとしての柔道整復師―安心・安全な柔道整復の提供のために』をテーマに大阪市内で開催された。
札幌医科大学医学部細胞生理学講座の當瀨規嗣氏が、『新しい運動生理学―スポーツケアを中心に』と題して特別講演を行った。スポーツ後の身体の冷却は、疲労や痛みからの回復とは無関係であることが近年の研究で分かってきていると述べ、冷却はむしろ回復を遅らせると指摘。 (さらに…)
第11回JATIトレーニング指導者研修・交流会 リオ五輪女子バレーチームの栄養指導を解説
第11回JATIトレーニング指導者研修・交流会 リオ五輪女子バレーチームの栄養指導を解説
2017.07.25
国際学会、2018年までの開催を視野に
NPO法人日本トレーニング指導者協会(JATI)の第11回トレーニング指導者研修・交流会が昨年12月18日、東海大学高輪キャンパス(東京都港区)で開催された。
『リオ五輪に向けた全日本女子バレーボールチームのコンディショニング』として、管理栄養士で、同チームのほかに野球日本代表チーム『侍ジャパン』、野球の上原浩治選手や大谷翔平選手など、多くの一流選手のサポートを行ってきた大前恵氏が講演。同チーム発足1年目、2014年のワールドグランプリで日本が銀メダルを得た頃は、まだカロリー計算や試合中の水分補給が不十分で、「金メダルを取ったらこれが常識になってしまうかも」と危惧していたと明かし、食事と栄養指導の重要性を強調。▽体格やポジション、選手特性に合わせて目標体重・体脂肪率を設定し、十分な炭水化物・蛋白質を摂取、▽外で摂った食事も写真をメールで送らせて栄養を計算、▽練習中は計器を付けて消費カロリーを測定、▽試合中の消費カロリーが1000㌔㌍を超えると必ず30分以内に炭水化物を摂る、▽スナック菓子は禁止するが、定義は100㌘中10㌘以上が脂質のものとし、和菓子などは自由――といった取り組みを紹介した。女性選手の傾向として、筋肉を付けることを嫌がる、隠れて間食するなど管理が難しい一方で、制限をかける意義を一人ひとりが理解しさえすれば、継続して守る力には長けていると説明。特に若い選手では、身体が大きいこと、あるいは痩せることのメリットや、どういう食べ物が夢を叶えるために良いのかといった説明を丁寧に行い、早い段階で正しい食習慣を身に付けることが重要となるとした。
国際シンポジウムでは、JATIと提携関係を結んだ豪州及び英国のストレングス&コンディショニング協会から、それぞれエミリー・ノーラン女子アドバイザー委員長、ブリジット・スワレス副理事長が来日し、両国のトレーニング指導普及や、指導者の地位向上の取り組みについて語った。座長を務めたJATIの長谷川裕理事長は、各国の団体と関係を深め、アジアのトレーナーを集めた国際学会の開催を2018年初頭までに目指すとの展望を示した。
このほか、『打撃系格闘技種目におけるチームトレーニング』(大野隆成氏・岐阜市役所)など12の講演・実技が行われた。
WFAS Tokyo/Tsukuba2016 実行・運営委員会 「10年後の実行委員会に残すべき事柄」総括
WFAS Tokyo/Tsukuba2016 実行・運営委員会 「10年後の実行委員会に残すべき事柄」総括
2017.02.25
鍼灸界の結束、次のステップへ
昨年11月5日、6日、23年ぶりに日本で開催された鍼灸の国際学会、WFAS Tokyo/Tsukuba2016を締めくくる総括の場として、2月5日、実行・運営委員会が東京都内で行われた。「10年後の実行委員会に残すべき事柄」を議案として大会を振り返った。
各種調査では、大会来場者から「現在の日本鍼灸を知る上で大変意義のある大会」「多くの海外の方も興味深く見学されていた」と実技を中心に好意的な評価が寄せられた一方、来場者やスタッフから「演者を増やし過ぎて一人当たりの講演時間が短い」「スタッフの負担配分が偏った」といった指摘もあった。また、「中国の演者が、血液が付着した酒精綿を再度使用した」「線香を持参して着火した演者がいた」などのトラブルも挙げられた。形井秀一副会頭は、フランスの団体間で起きた衝突を報告。同国の法律では鍼灸施術は医師が行う一方、EU法の加盟国の事情を反映する原則から非医師系の鍼灸関連団体も存在し、両者が参加していたという。形井氏は「他国に介入はできないが、事前に関係を知っておけば柔軟に対応できる」と、参加者の事情に通じておくことを呼びかけた。
なお、大会後に発売された、全実技セッションの様子を収めたDVDは既に2百枚以上を製作したといい、今後も長期的に受け付けていくとされた。
第20回日本統合医療学会 柔整師に「エコー」の使用を推奨
第20回日本統合医療学会 柔整師に「エコー」の使用を推奨
2017.02.10
擦過鍼、認知症の症状改善に有用
第20回日本統合医療学会が昨年12月23日から25日まで、東北大学医学部星陵キャンパス(仙台市青葉区)で開催された。テーマは『統合医療に科学の光を日本から』。
シンポジウム『医業類似行為・相補代替療法の社会化に向けて―現状と課題』の演者のうち、鍼灸・柔整業界からは東京有明医療大学保健医療学部柔道整復学科の山口登一郎氏と森ノ宮医療大学保健医療学部鍼灸学科の坂部昌明氏が登壇。 (さらに…)
鍼灸学会Tokyo 平成28年度 第3回研修会 筋膜性疼痛をエコーで評価
鍼灸学会Tokyo 平成28年度 第3回研修会 筋膜性疼痛をエコーで評価
2017.01.25
「臨床的触診」も指南
鍼灸学会Tokyoの平成28年度第3回研修会が昨年12月4日、東京大学医学図書館(東京都文京区)で開催された。
鍼灸師、理学療法士(PT)で、治療院や介護事業所などを運営する株式会社ゼニタの代表取締役社長・銭田良博氏が『筋膜性疼痛症候群の病態とエコーによる客観的評価、鍼治療の実際―2』と題して講演した後、超音波画像観察装置(エコー)のデモンストレーションを行った。
銭田氏は、筋膜性疼痛症候群(MPS)とはレントゲン、CT、MRIには映らないが、エコーで確認できる、筋膜に原因がある疼痛の総称であると概説。筋膜にはポリモーダル受容器など痛みを感じるレセプターがあり、体の「使い過ぎ」「使わなさすぎ」「誤った使い方」などに起因する筋膜の変性によって疼痛が生じると説明した。筋膜の変性はエコーで見ると、慢性痛の場合は筋膜の白い線状が厚くなっていることが多く、急性痛の場合は筋膜の不連続が見られるとした。
筋膜に限らず、内臓を取り巻く髄膜・胸腹膜、靭帯や腱などの膜様の組織も同様の疼痛発生源であり、これらを包括するFascia(ファッシア)という概念を提唱。自身が役員を務め、医師、PT、鍼灸師など多職種で構成されるMPS研究会では現在、ファッシアの疼痛の評価法「発痛源評価」の確立を進めるとともにファッシアの適切な訳語を模索していると述べた。
ミリ単位で探る指先を
また、層構造であるファッシアへのアプローチ法として「臨床的触診」を紹介した。経絡、経穴、筋の起始・停止といった平面的な位置関係だけでなく、解剖学的知識に基づく、「深さ」を意識した三次元的な触診が重要であると強調。痛みの発生源を解剖学的に明らかにした上で、患者が圧痛を訴える深さをミリ単位で探り、刺入する深さなどを決めていると話した。
銭田氏はエコーについて、治療時に利用するだけでなく、触診で得た所見や選択した治療法が正しいかどうかを客観的に確認することで、触診技術の精度を高めていけるものであると説明。治療家の指先は極めれば極めるほど、エコーに勝るとも劣らないプローブになると語った。
デモンストレーションではエコーの使用方法に触れた後、足関節の底背屈による前脛骨筋の動きなどから、膜よりも下で筋線維が動く様子などを見せ、動脈、静脈、神経を観察できるといった機能も実演した。