エクスナレッジから新刊 足が速くなる解剖図鑑
2024.11.21
投稿日:2020.11.10
10月の終わりに木枯らしが吹き、鉛色の雲が出てきた。空が低くなり冬の到来を告げる北風が吹いたのだ。今年の立冬は11月7日だが、寒くなるのがやや早い気がする。こうなると身体の体表の血管は収縮する場合と、温めようと拡張する場合がある。血管が収縮すれば引き攣るような頸や肩、五十肩のような痛みが現われる。厄介なのは、血管は拡張したけど、運動不足や貧血傾向等で圧力が無い場合だ。結果的に弛緩して炎症状態を引き起こさないで、部分的な高張性脱水を形成し、浮腫んで発痛物質だけが出て、痛みが移動しやすくなる。いわゆる太陽の中風が崩れるというものだ。現代日本人は『傷寒論』に書かれたような交感神経優位の闘争型の生活をしていないので、発熱できる筋肉を有していない場合が多く、だるさや移動性疼痛ばかりを訴えることになる。
森畑の親友の高校教諭の服部氏が駆け込んでいた。頻尿で排尿痛があり、慌てて泌尿器科に行くと急性前立腺炎だという診断を受けた。薬をもらって、痛みは緩和したが、頻尿が収まらないということだ。恥ずかしいことに何回か「失敗」したそうで、何とかならんかということで来院したわけだ。
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