日本東洋医学会第74回学術総会 鍼灸ができること多数報告

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投稿日:2024.07.10

あはき

 日本東洋医学会の第74回学術総会が5月31日から3日間、大阪市北区の大阪国際会議場とオンラインで開催された。メインテーマは『東洋医学を通した和の構築―病人さんに還る』。ライブ視聴も合わせて3500人以上が参加した。

「病人さん」を取り巻く多層構造、どこまで治療の手を伸ばす

三谷和男氏

 会頭講演では三谷和男氏(奈良県立医科大学大和漢方医学薬学センター・特任教授)が『病人さんに還る』と題して、若い頃に師事した中川米造氏と八瀬善郎氏から得た学びについて語った。

 「病人さん」とは、疾患だけでなくその人の人格や生活、心の在り様など全てを含んだ表現であると説明。自身の父、三谷和合氏も用いた言葉だと紹介し、漢方医学哲学の土台であるとした。

 人は一人だけで生きているのではなく、家族、職場、地域、社会といった多層構造の中で生きているとし、目の前の病人さんに対して治療の範囲をどの層まで広げるのか考える必要があるとした。

 また、西洋医学と東洋医学を併用できるという医療体系は欧米にはない日本固有のアドバンテージだと述べ、ガイドラインでは解決できないケースにこそ東洋医学の強みがあるとした。

複数のガイドラインで記載、鍼灸のポジションは

 会期中は特別鍼灸セミナー『診療ガイドラインと鍼灸治療』も設けられ、癌、顔面神経痛、認知症などのガイドラインに記載されている鍼灸治療について掘り下げられた。

福田氏による実技供覧の様子

 福田文彦氏(明治国際医療大学鍼灸学講座・特任教授)は癌患者に対する鍼灸治療についてガイドライン上での扱いを中心に解説した。

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あはき

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