連載『食養生の物語』138『令和の米騒動から』
2024.11.23
投稿日:2022.09.26
昭和61年に発足し35周年を迎えた文京鍼研究会による論文集、新刊『難経の論旨―古典医学のホメオスタシス』が社会福祉法人桜雲会より発刊された。A5判、430頁、5,500円(税込)。
治療対象は人体と気候の関係や恒常性維持機能を中心とした「トータル医療」。難経には素問・霊枢に見られる物語的・抽象的な要素はない。本書では難経をより分かりやすくするため「八十一の難」を並び替えている。病症学を通じて生体の基本的な構造を知り、その後の脈診で病因・病症を判断し治療法を展開するよう、現在の鍼灸師の学習パターンで述べられている。第一部は文献研究としての難経医学の病体像と脈状診による治療体系をまとめ、第二部は会員個々の臨床実践や研究を掲載している。
経絡治療を実践している鍼灸師はもちろん、これから難経を学ぼうとする方々への手引書。
株式会社nicori代表取締役で柔整師の長島康之氏の新刊『運動未満で体はととのう』が株式会社主婦の友社より発刊された。四六判、192頁、1,430円(税込)。
「体が思うように動かない」「立っているだけでもすぐ疲れる」といった不調で治療院に駆け込む人が後を絶たない。不調の原因は長年の不健康習慣にあるかもしれない。かかとに重心をかけて立ち姿勢を整える、吊り革を持つ時は脇をしめる、朝は布団の中でえびのポーズを取るなど、簡単に実践できるプチ習慣で、立つ、座る、歩くなどの正しい日常動作を身に付ける秘訣がたくさん。
20年間で延べ12万人の患者と向き合ってきた著者の元へ来院し、良い変化を感じた方々の体験談も巻末に収録されている。腕立てやランニングのようにハードな運動はしない前提の「運動未満」習慣で、不健康からの脱出を目指せる一冊。
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