連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』75 素問・三十七 『気厥論』
2025.06.25
投稿日:2025.06.27
山田大貴先生
「遠回りもしたけれど、たくさんの人達との縁がこの場所につながっています」。そう語るのは滋賀県長浜市で『鍼処和み月』を営む山田大貴先生。その言葉通り山田先生の歩みは、決して一直線ではありませんでした。鍼灸との出会い、福岡での修行、さらに海外での挑戦を経て開業。治療家としての成長の裏には、数々の出会いと偶然、そして「患者さんのために」という変わらぬ思いがありました。
高校時代、野球に打ち込んでいた山田先生は、腰のケガで歩くのも困難な状態に。複数の整形外科を受診したものの改善せず、知人の紹介で鍼治療を受けたところ、初回から効果を実感したといいます。その後も治療を重ねて完治に至ると、東洋医学に関心を抱くようになり、明治国際医療大学への進学を決めました。大学時代には、あるイベントをきっかけに、のちに師匠となる秋山勇人先生と親交を結ぶと、卒業後は秋山先生が治療院を構える福岡に移り、4年半にわたって修行を積みます。鍼灸の技術だけでなく、漢方や食養生など幅広い学びを得ました。
修行を終え、地元に戻るか迷っていると、大学時代の先輩から「スペインのサッカーチームでトレーナーをしないか」と声がかかります。
こちらは有料記事です。デジタル版に登録すると続きをお読みいただけます。
この記事をシェアする
あわせて読みたい