連載『未来の鍼灸・柔整を考える』第21回 パブリックヘルスとしての東洋医学
2024.11.12
投稿日:2024.11.07
セイリン株式会社主催のセミナー『ワールドワイドな鍼灸師を目指そう! 海外鍼灸事情とインバウンド需要への対応』が10月5日に同社東京営業所セミナールーム(東京都千代田区)とオンラインで開催された。
海外で活動経験のある向井陽子氏(向井鍼灸院院長)、宮口一誠氏(医療専門英会話セラピストイングリッシュ代表)、山川義人氏(Moxafrica日本事務局代表)、松永光将氏(フリーランス鍼灸師)の4名の講師陣が対談を行った。
向井氏は、オーストラリアの鍼灸事情について語った。オーストラリアは、コロナ以降ワーキングホリデーで渡航する日本人が増加し、英語力はもちろん技術、知識などがなければ就労は難しい現状にあるという。鍼灸で働くには、現地の4年制大学で学び資格取得が必要になる。
しかし、自身が講師も務める、日本で学び保険加入のうえ海外で働ける国際ライセンス 「Japanese needle therapy practitioner(鍼灸セラピスト資格)」で学ぶ、皮下に浅く刺すドライニードルのような手法であれば可能だと紹介した。求人は、都市部は少ないが郊外なら見込みもあると語る。
山川氏から鍼灸受療の動機について問われると、「審査機関を経て、病院を受診し薬の処方、と受診プロセスが煩雑なため、その前に体を整えたいと考える人が多い」と向井氏は回答。松永氏は、オーストラリアはビザの取得が難しい国の一つだといい、何年勤務したいのかを想定して働く国を選ぶよう伝えた。
宮口氏は外国人客の取り込みのポイントについて、現在集客業務に携わっている鍼灸院を例に解説。多く来院しているのは駐在している外国人で、駐在・インバウンド問わず、まず情報源とされるのはウェブサイトだと話した。
重視されやすいのが
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