連載『未来の鍼灸・柔整を考える』第9回 医療と健康の役割を考える

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投稿日:2023.11.10

あはき連載

 国が平均寿命から健康寿命の延伸に舵を切って久しくなりました。しかし、平均寿命と健康寿命の差は縮まるどころか広がる一方です。それはなぜでしょうか?

 1950年の平均寿命は60歳前後であったため、少しでも長く生きることが目標でした。長く生きるために必要な対策は病気の克服で、様々な検査技術や医療技術が開発されていきました。その結果、2000年には平均寿命が80歳近くになり、長生きすることが実現しました。また、2000年以降は病気の治療後も以前と同様の生活が行えるよう、ADLやQOLという概念が生まれ、重視されるようになりました。このように、医療は寿命の延伸に多大な貢献をし、長く生きることが当たり前な世界を作ったのです。そして、長生きできるようになると、次の目標として健康でいられる時間、いわゆる健康寿命が重視されるようになりました。

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