第30回日本刺絡学会学術大会 業権守る学会の歩みを回顧

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投稿日:2022.08.10

あはき学術・教育
複数回の摘発を経て政府回答へ

 日本刺絡学会の第30回学術大会が6月26日、タワーホール船堀(東京都江戸川区)で開催された。
 楠本淳副会長の会頭講演では、同会と刺絡鍼法の歴史が振り返られた。発足の契機とされたのは昭和62年8月、当時の栃木県鍼灸師会会長・福島慎氏が「三稜鍼での瀉血治療は医師法違反」と家宅捜索を受け、書類送検された事件。検察は「血を一滴でも取れば医師法違反」と罰金の支払いを求めたが、福島氏は拒否し鍼灸師の業務範囲だとして裁判で争う姿勢を示した。こうした問題に対処し、業権を擁護すべく、昭和63年に全国刺絡問題懇話会準備会が立ち上がったと述べた。同年「福島事件」が不起訴となった後も刺絡の研究・啓蒙活動を続け、平成4年に懇話会として正式に設立、平成6年に現在の学会名と改め、平成8年には『刺絡鍼法マニュアル』を発行した。

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