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2024.11.19
投稿日:2020.11.25
「二宮彦可といえば、正骨範」ということで、今回は現存する江戸期の接骨術の有名な古典である『正骨範』の著述までの経緯などを深掘りしたいと思います。
『正骨範』に影響を与えた人物といえば、同じ吉雄流外科の門下生であった、長崎の吉原元棟(生年不明―1800年)です。元は武士で、『杏蔭斉正骨要訣』の著者。吉原の正骨術については師匠・吉雄耕牛が非常に賞賛し、「門下に委贄し、其術を学ぶを得」として、他の多くの弟子たちも吉原に師事します。彦可もその中の一人でした。
吉原から正骨術を学ぶ中、彦可は母法を十三、子法を十八会得します。それから浜田藩に帰国しようとした際、吉原は彦可に「私はこの手法を創設したけれども、まだ書物にして後世に残していない。もう年をとって老いているので、ぜひ私の志を継いでほしい」と伝えたといいます。彦可はその後、
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