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連載『汗とウンコとオシッコと…』191 脱力弛緩

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 蒸し暑い時と涼しい時の差が激しい。夏だというのに夜は涼しく風が冷たいし、日中の気温も高いとはいえ風が冷たい。普通なら過ごしやすくはあるかもしれないが、新型コロナウイルスの感染予防でマスクを着用せざるを得ず、熱がこもって、疑似熱中症のようになる人が多い。通常なら身体で発汗を優先するために尿が相対的に不足するが、マスクや冷房に夜の涼しさのために通常発汗が阻害されてしまうのだ。
 前回の話のように、そこで下痢で出せるようなら、まだ、熱の排出はできるのだが、涼しさ、冷房で放熱できないと、熱がこもってしまう。例年であれば腫物や転筋が多いのだが、末梢神経の軽度な麻痺のごとく現れる場合がある。

「先生、3日前から左足に力が入らなくって、うまく歩けないんです。足首がダランとする感じで……立ち仕事なんですが、動き出す時に何度もこけそうになって、お医者さんに行ってデパスを出されたけど何にも変わらなくて……」
 来院したのは、年の頃は40代半ばの色白のポッチャリ型の女性、宮里さんという。

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