連載『やわらか東洋医学』73 素問・三十五『瘧論』
2025.02.25
瘧(おこり)は現代医学でマラリアのことです。症状が突然に始まる病で、その様子はまるで虎にいきなり爪で掴み掛かられて襲われるようなので、漢字の中に虎がいます。
岐伯
「発症の始まりはまず細い毛が立ち上がります。次に生あくびが出ます。 (さらに…)
連載『やわらか東洋医学』73 素問・三十五『瘧論』
連載『やわらか東洋医学』73 素問・三十五『瘧論』
2025.02.25
瘧(おこり)は現代医学でマラリアのことです。症状が突然に始まる病で、その様子はまるで虎にいきなり爪で掴み掛かられて襲われるようなので、漢字の中に虎がいます。
岐伯
「発症の始まりはまず細い毛が立ち上がります。次に生あくびが出ます。 (さらに…)
連載『やわらか東洋医学』72 素問・三十四『逆調論』
連載『やわらか東洋医学』72 素問・三十四『逆調論』
2024.12.25
王様
「人が熱で胸苦しくなるのはなぜだろう?」
岐伯
「それは陰気が少なく、陽気が勝っているからです」 (さらに…)
連載『やわらか東洋医学』71 素問・三十三『評熱論』
連載『やわらか東洋医学』71 素問・三十三『評熱論』
2024.10.25
この篇は、熱の病の中でも汗をかいても治らない難しい症例です。
王様
「労風というのは、どんな病なのだ?」
岐伯
「労とは、疲れすぎて、気が消耗して弱っていることです。労風は、病巣が肺の下にあるので、病人は激しく咳き込みます。息がしにくいので肩を上げた姿勢になり、目はぼんやりと上を向いています。鼻水のような粘りのある唾(痰)が出て、風が体に当たるのをいやがり、ブルブル震えて寒がります」
王様
「治すにはどうするのだ?」
岐伯
「まずはこわばった体が寝られる姿勢にしてやります。精気のある人は三日目に、中年の人は五日目に、精気の無い人は七日目に、咳をしたときに青黄色の膿のような鼻水が鼻や口から出てきます。武器の石弓の弾に用いる石ぐらいの大きさがあります。これが出なければ、肺が傷れるので、死にます」
【連載執筆者】
かしはらたまみ
あん摩マッサージ指圧師・鍼灸師
自身の子どもに東洋医学の概念を伝えるため「絵本」という表現を選択。色粘土を使った独自の手法で絵を描いている。これまでに『陰陽五行 まわるき』『おなかがいたくなるまえに』を自費出版し、ブログで『やわらか黄帝内経』も連載。絵本の購入はネット通販サイト・BASE「やわらか東洋医学」から。
連載『やわらか東洋医学』70 素問・三十二『刺熱論』
連載『やわらか東洋医学』70 素問・三十二『刺熱論』
2024.08.25
肝の熱病は、熱が出る前に、おしっこが黄色くなります。
心の熱病では、先に楽しく無くなります。
脾の熱病では、先に頬が痛くなります。
肺の熱病では、先に毛が立ち上がります。
腎の熱病では、先に腰が痛くなります。 (さらに…)
連載『やわらか東洋医学』69 素問・三十一 『熱論』
連載『やわらか東洋医学』69 素問・三十一 『熱論』
2024.07.25
この篇は、傷寒の病について書かれています。寒邪によって起こる熱が出る病のことで、現代医学のかぜ症候群・上気道炎が当てはまりますが、それだけでなく、さまざまなウイルス感染症も含まれると考えます。
岐伯
「熱の病で死ぬのは、病になって六日目か七日目で、熱の病が治るのは、病になって十日以上たってからです」 (さらに…)
連載『やわらか東洋医学』68 素問・三十 『陽明脈解』
連載『やわらか東洋医学』68 素問・三十 『陽明脈解』
2024.06.25
この篇では、有名な「屋根に上る病」が出てきました。
岐伯
「あの者が、裸で屋根に上って歌って騒いだのは、理由があるのです」
王様
「屋根に上る病ということか? そんな病があるのか?」 (さらに…)
連載『やわらか東洋医学』66 素問・二十八 『通評虚実論』
連載『やわらか東洋医学』66 素問・二十八 『通評虚実論』
2024.04.25
黄帝内経では、赤ちゃんや子供の病や健康についても書かれています。幼い子供が死ぬことは、いつの時代でも、とても悲しいことです。
王様
「小さい赤ちゃんが病気であれば、医者は必ず助けてほしいのだ」 (さらに…)
連載『やわらか東洋医学』65 素問・二十七 『離合眞邪論』
連載『やわらか東洋医学』65 素問・二十七 『離合眞邪論』
2024.03.25
間違ったやり方で鍼を刺してしまうと、気が抜け出て戻らず、病は治らないばかりかどんどん積み重なっていきます。 (さらに…)
連載『やわらか東洋医学』64 素問・二十六 『八正神明論』
連載『やわらか東洋医学』64 素問・二十六 『八正神明論』
2024.02.25
この篇では、月の満ち欠けによって治療法を変える話が出てきました。
岐伯
「新月の時は、体では肌肉がしぼんで経絡が虚し、衛気が去って体だけになっています。この時に治療をすれば、真気と邪気が重なって貼りついたまま深く沈んで取れなくなりますので、新月の時には、どんな治療もしてはいけません。 (さらに…)
連載『やわらか東洋医学』63 素問・二十五 『宝命全形論』
連載『やわらか東洋医学』63 素問・二十五 『宝命全形論』
2024.01.25
この篇では、世界で一番すばらしいものは「人」だと書かれています。本当でしょうか?
岐伯
「人は、天と地が父と母です。天から命を与えられ、地に生まれ、天と地の気が合わさってできています。ですから、人は一番すばらしいのです」
王様
「人だけでなく、他の生き物も、天と地の間に生まれているぞ?」 (さらに…)
連載『やわらか東洋医学』62 素問・二十四 『血気形志篇』
連載『やわらか東洋医学』62 素問・二十四 『血気形志篇』
2023.12.25
この篇では、道具を使って背兪穴の位置を決める取穴法が書かれていました。
「まず、細長い葉の草を用意します。
一本目で、乳首と乳首の間の長さを測ります。 (さらに…)
連載『やわらか東洋医学』61 素問・二十三 『宣明五気論』
連載『やわらか東洋医学』61 素問・二十三 『宣明五気論』
2023.11.25
五行の分類は、素問第四でたくさん出てきましたが、ここでは人の体に関する五行がたくさん説明されています。
「五臓には、それぞれが作る液があります。
心は、汗(体の表面のどこからでも出る)を作り
肺は、涕(目と鼻から流れ落ちる)を作り、 (さらに…)
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』60 素問・二十二 『蔵氣法時論』
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』60 素問・二十二 『蔵氣法時論』
2023.10.25
辛の味には、散らす力、
酸の味には、集まらせる力、 (さらに…)
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』59 素問・二十一 『経脈別論』
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』59 素問・二十一 『経脈別論』
2023.09.25
この篇では、勇者と怯者という性格の違いが、病に関わる話が書かれています。 (さらに…)
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』58 素問・二十 『三部九候論』
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』58 素問・二十 『三部九候論』
2023.08.25
三部九候診は昔の脈診法のひとつですが、今では詳細は分からなくなってしまっています。 (さらに…)
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』57 素問・十九 『玉機真蔵論』
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』57 素問・十九 『玉機真蔵論』
2023.07.25
この篇では「風は百病の長」という言葉が出てきます。 (さらに…)
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』56 素問・十八 『平人気象論』
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』56 素問・十八 『平人気象論』
2023.06.23
「平人」の意味は、日本語では普通の人を指しますが、中国語では健康な人という意味もあります。 (さらに…)
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』55 素問・十七 『脈要精微論』
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』55 素問・十七 『脈要精微論』
2023.05.25
この篇では、夢と病はつながっていると語られます。 (さらに…)
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』54 素問・十六 『診要経終論』
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』54 素問・十六 『診要経終論』
2023.04.25
治療をしようとする者は、まず、心を緊張させます。人に鍼を刺す、とはどういうことなのかをしっかり考えて、真摯な心で、必ず気を引き締めてから、用心深く行います。 (さらに…)
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』53 素問・十五 『玉版論要』
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』53 素問・十五 『玉版論要』
2023.03.24
王様は上古聖人が見つけた医学の知識が正しく未来に伝わることを願って本を作っています。 (さらに…)