連載『織田聡の日本型統合医療“考”』161 医療が止揚する(その2)
2021.04.23
コロナで臨床の現場が大きく変わったのか――もちろんコロナ対応で大変と言われていますが、一般社会で見られるような根底からの劇的な変化はありません。世の中では「ポストコロナ」といわれるように確かに変化が大きいでしょうが、私が一番大きな変化だと思うのは「遠隔」という手段の利用拡大です。人は家を出ることなく「コト」を済ませられることが、案外多いと気が付いてしまいました。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』161 医療が止揚する(その2)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』161 医療が止揚する(その2)
2021.04.23
コロナで臨床の現場が大きく変わったのか――もちろんコロナ対応で大変と言われていますが、一般社会で見られるような根底からの劇的な変化はありません。世の中では「ポストコロナ」といわれるように確かに変化が大きいでしょうが、私が一番大きな変化だと思うのは「遠隔」という手段の利用拡大です。人は家を出ることなく「コト」を済ませられることが、案外多いと気が付いてしまいました。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』160 医療が止揚する(その1)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』160 医療が止揚する(その1)
2021.04.09
東京は桜が咲いたと思ったら、あっという間に散ってしまいました。世の中は三日見ぬ間の桜かな――はかないものですね。新年度が始まり、周りの環境が変わり新しい気持ちになれる季節ですが、なかなかコロナは収まりません。アフターコロナとか、ウィズコロナとか言われますが、今後のヘルスケア、特に補完医療の進む道を思案してみます。
1880年頃にコッホが炭疽菌や結核菌などの病原体を発見してから、まだ140年ほどしか経っていませんが、西洋医学の発展はその病原体の発見や顕微鏡の発明から加速してきました。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』159 リテラシーの重要性
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』159 リテラシーの重要性
2021.03.25
東京も桜の開花が発表されました。昨年に続き観測史上最速記録タイのスピード開花です。靖国通り沿いの桜もチラホラと花が開き始めています。この原稿を書いている今まさに1都3県の緊急事態宣言も解除される見通しとなりましたが、PCR陽性者数の微増も観察されており、今後も気になるところです。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』158 新型コロナのワクチンについて
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』158 新型コロナのワクチンについて
2021.03.10
「大本営発表のよう」と揶揄されるように、新型コロナワクチンの情報がなかなか政府から出て来ないので、私も接種がいつになるのかいまだ分かりません。統合医療に近い医師であれば、皆がワクチンを嫌厭しているような気配を感じていますが、本来の統合医療は、できるだけ正確な情報を得て、その場その場の状況に合わせてリスクとベネフィットを鑑み、どうするかを考える医療ですので、当然ワクチンに関しても一概に良い悪いと言えるものではありません。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』157 サウナで整う
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』157 サウナで整う
2021.02.25
朝目覚めたら、好きなアロマオイルを選んでゆったりとスチームサウナに入り昼前から仕事を始める。どこかの温泉宿に逗留している作家のような、スローな一日のスタート。まだアロマセラピーなど誰も知らない学生の頃、そんな生活を夢見ていました、今の現実は程遠く、もう少し心の余裕がほしいと思います。
先日、診療を少し早めに切り上げて、神奈川県茅ヶ崎市にある「8Hotel 茅ヶ崎」へ高校の同級生に会いに行ってきました。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』156 新しい神経筋電気刺激機器の普及に注力
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』156 新しい神経筋電気刺激機器の普及に注力
2021.02.10
やはり、緊急事態宣言は延長されてしまいましたね。1月最後の週末も東京・渋谷は人が多く、マスクを着用していない人もちらほら。「子どもへのマスクは虐待だ」との主旨のプロパガンダも飛び交っていて、カオスを感じました。ただ明らかにPCR陽性率は下がりつつあり、2月中旬からワクチン接種もスタートするようで、収束へ向かうことを期待したいです。
実は私は、ここ数年、新しい神経筋電気刺激機器の開発と普及に力を入れてきましたが、このコロナの混乱でなかなか思うように活動ができずにいます。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』155 甘酒で鬱々とした気分を和らげよう
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』155 甘酒で鬱々とした気分を和らげよう
2021.01.25
2回目の緊急事態宣言が発出されています。昨年春に比べると人出も十分に抑制できていないようですが、粛々と禍難が過ぎ去るのを待つしかなさそうですね。
最近は、私のSNSの「S/N比」が低くなってしまい、情報源として活用できていません。今、チラっと見てみましたが、実に様々な意見や主張が流れてきます。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』154 再度の緊急事態宣言を前に
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』154 再度の緊急事態宣言を前に
2021.01.08
昨年4月に続いて、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する緊急事態宣言が再び発出される見通しとなりました(1月5日時点)。経済への影響を最小限に抑えるために、飲食店などに限定した対策となるようですが、鍼灸マッサージ・柔整業界にも少なからず影響はあると思われます。首都圏の1都3県を対象としたものですが、昨年同様、状況次第で全国に区域が拡大されることもあるかもしれません。
1年以上続いているこの混乱を見ていると、様々な問題・課題が浮き彫りとなり、また意見の違いで生じる衝突もあり、神経をすり減らしながら、精神的にも肉体的にも経済的にも世の中はもうヘトヘトです。皆さんも同じでしょう。そんな中で、精神的負担の和らげ方やストレスリダクションは今の時代に必須の技術だと思います。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』153 大掃除に思う、「柑橘類」の作用
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』153 大掃除に思う、「柑橘類」の作用
2020.12.25
大掃除の時期になりましたね。今年はコロナで右往左往しているうちに、あっという間に過ぎ去っていきました。日本でもワクチン承認申請がなされたようですし、来年は騒動が沈静化することを祈りながら、掃除で気分を一新いたしましょう。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』152 「難を転ずる」南天と生薬入りの飴について
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』152 「難を転ずる」南天と生薬入りの飴について
2020.12.10
「アメちゃんいる?」――。いわゆる「大阪のおばちゃん」は、常にバッグに飴をしのばせていて周りに配るといいますが、実は私のカバンにもいくつか入っています。コロナ禍で飴の消費は伸びているかと思いきや、落ち込んでいるようですね。通勤・通学時など飴を口にする場面が減ったことに加え、マスクの着用やインバウンドによる需要減少も背景にあると、業界大手某社が分析していました。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』151 施術所で利用する機器に関する情報は自らアップデートを
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』151 施術所で利用する機器に関する情報は自らアップデートを
2020.11.25
私が代表を務めている健康情報連携機構では、ヘルスケアに関係する正しい情報を見極めるリテラシーの底上げを目的に教育事業を展開しています。医療や補完医療で利用される色々な機器が市場に出回っている中で、当機構でも独自に「ラクリス」という機器を開発していますので、この機器の情報を正確に伝える講習会も実施しています。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』150 コロナ禍と田舎型の統合医療
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』150 コロナ禍と田舎型の統合医療
2020.11.10
本来ならば行楽の秋で賑わうはずの初秋。コロナ禍で冷え切った観光業を中心に経済対策として展開される「Go To キャンペーン」を使ったわけではないのですが、先日、統合医療を学んだ米・アリゾナ大学の先輩である山本竜隆先生の施設のある朝霧高原(静岡県富士宮市)を久しぶりに訪問しました。山本先生は、12年前に朝霧高原の無医村へ東京から移住して診療所を開設し、地域の医療を支えながら、4万坪の広大な土地に富士山静養園、日月倶楽部という滞在型リトリート施設(https://wellness-union.jp)を立て続けにオープンされました。私はどちらかというと都会型の統合医療を推し進めていますが、山本先生は田舎型の統合医療の展開を進めています。滞在しているだけでストレスが軽減されるような素敵な施設です。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』149 秋の味覚の「銀杏」
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』149 秋の味覚の「銀杏」
2020.10.23
前回取り上げた「栗」に引き続き、同じように臭いがきつい秋の味覚といえば「銀杏」ですね。東京の国会周辺には、イチョウの木がたくさん植えられていて、秋になると道一面に実が落ちます。歩いていると結構立派な銀杏も見られ、この辺りでは拾いに来る人も少なくありません。中には踏まれて歩道がベトベトになっている箇所もありますが、ここ数年は行政の委託を受けたと思われる業者が熟す前に実を落として回るために、以前と比べて歩道はきれいです。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』148 栗の季節
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』148 栗の季節
2020.10.09
栗の美味しい季節になりました。栗きんとんや栗ご飯、もう召し上がられたででしょうか。今回は少し趣向を変えて、「食べ物」のお話を。
日本で栽培される栗は野山に自生する柴栗を原種に、ヤツブサグリやタンバグリなど大粒で甘い実をつけるように品種改良されてきています。栗のスイーツといえば、栗きんとん。私は岐阜出身なので、中津川の栗きんとんに子どもの頃から親しみがあります。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』147 コロナ禍で発熱しないためにできること
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』147 コロナ禍で発熱しないためにできること
2020.09.25
私のクリニックでは、インフルエンザのワクチン接種への問い合わせが増えてきました。コロナ禍で多くの人が感染症対策を講じていたためか、昨シーズンのインフルエンザの流行レベルは、定点受診者数のピークで見ても、過去2年間と比較しても、50%にとどまりました。今シーズンもおそらく流行はかなり抑えられるのではないでしょうか。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』146 コロナ禍の医療サービスは患者目線で
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』146 コロナ禍の医療サービスは患者目線で
2020.09.10
コロナの影響で、医科や歯科の診療報酬もそうですが、柔整・あはき療養費の請求件数も大きく減少していると聞いています。特に第1波の頃、受診したくても外出を控えて、じっと自宅で痛みなどを我慢している患者も多く、適切な医療・施術を受けられない場合がありました。病院でも手術がストップしていたという話はよく聞かれました。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』145 消毒と夏の感染症の話
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』145 消毒と夏の感染症の話
2020.08.25
私のクリニックでは訪問診療も行っており、都心ゆえ自家用車よりもカーシェアリングの方が、経費的に節約できるため、その都度、近所で借りています。コロナの流行以降は、車のドアポケットに消毒スプレーのボトルが配置されるようになり、中身は何だろうと、よくボトルのラベルを確認しています。ある時、塩素アレルギー云々との記載があり、次亜塩素酸系の消毒薬だろうと思い、試しにハンドルにスプレーしてみました。ところが、全く塩素の臭いはありません。おそらく炎天下の車の中に置きっぱなしにしていることで、いつの間にか失活したのだろうと思われます。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』144 コロナ問題、なぜ混乱が続くのか
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』144 コロナ問題、なぜ混乱が続くのか
2020.08.07
もうコロナの話はやめるつもりでしたが、陽性者が増え続ける現状を見て、再度取り上げようと思います。楽観的な考え方と悲観的な考え方、私の周りの医療者の友人も真っ二つに分かれています。何が正解なのか分からない以上、議論をぶつけ合うのは健全なことなのですが、最近は過激過ぎる議論も散見され、問題の異様さを醸し出しています。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』143 想定力
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』143 想定力
2020.07.22
『木を見て森を見ず』とか『視野が狭い』とか言いますが、問題解決において、物事を観察する範囲が狭いと、適正な判断は到底できません。世の中には絶対というものはないので、あらゆる想定をしながら、その確率を予測しながらベストの方法を決断して進まなければなりません。当然そこにはリスクも伴うので、良い方向の確率だけでなく、失敗した時のリスクや、周りへの影響も勘案しながら決断をしなければなりません。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』142 異色のキャリアパスで差別化も
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』142 異色のキャリアパスで差別化も
2020.07.10
私が薬学を卒業した頃は、薬剤師と鍼灸師の両免許を取得する人が結構いました。当時、「薬剤師は患者に触れてはいけない」という都市伝説もあり、調剤業務に従事するよりも臨床に近いキャリアを積みたいと考える者は、薬剤師の免許取得と同時に鍼灸学校に入学することを考える、といった風潮でした。特に漢方などを得意とする薬局で、東洋医学のくくりで薬局を開局しながら、近隣に鍼灸院を開設しているところも見かけました。私の薬学時代のサークルの先輩には鍼灸師から医学部に入学した者も3人いて、私の周囲では医療と鍼灸との関係が非常に近いところにありました。 (さらに…)