JATAC FESTA2019 『超・実技!』テーマに
2019.04.10
筋膜リリースなど指南
NPO法人ジャパン・アスレチック・トレーナーズ協会(JATAC)の九州ブロックが3月10日、九州医療専門学校(佐賀県鳥栖市)で『JATAC FESTA2019』を開催した。
大会テーマは『超・実技!』とし、小川勝氏(福岡天神医療リハビリ専門学校柔道整復学科副学科長)が「筋膜リリースを用いた筋・筋膜へのアプローチ〈基礎編〉」、篠原純司氏(九州共立大学スポーツ学部教授)が「スポーツ活動における足関節捻挫のメカニズムと再発予防について」、坪井望氏(株式会社Link Function Project代表取締役)が「腰痛における診断的トリアージとコンディショニング」と題して、それぞれ実技講演を行った。小川氏は、筋膜及び組織間をリリースすることにより軟部組織の正常な可動性を取り戻すことができるとして、徒手による筋膜リリース法を紹介。頚部から肩部にかけておよそ26工程あるリリース法を実演、指導した。篠原氏は、足関節捻挫は痛みなどの症状を我慢して運動しても大きな問題は無く予後も良好な傷害だと誤解されがちであると指摘。悪化や再発するケースも少なくなく、多様な後遺症が長期にわたり残存することもあるとする報告もあると述べた。後遺症の中でも、反復性足関節捻挫を誘発する大きな要因となる慢性足関節不安定症(CAI)の発生率は40~75%であると説明。CAIを評価する精度が高いとされる評価法、Star Excursion Balance Test(SEBT)などをレクチャーした。坪井氏は、腰痛の原因は近年の診療ガイドラインでは器質的要因だけでなく心理社会的要因も示唆されており、腰痛には多角的なアプローチが必要だと解説。足関節部及び体幹部の歪みから来る腰痛について、評価法やコンディショニング法を披露した。
ほかに高田徳雄氏(JATAC福岡支部)が湘南乃風のツアー『風伝説―一五一会TOUR2018』の福岡公演でメンバーらのケアに当たった際のレポートなど活動報告5題が行われた。