明治国際医療大学大学院 養生学寄付講座 アクセル・エンジン・ガソリンで身体分析
2019.02.10
「養生アプリ」、4月以降配信予定
明治国際医療大学大学院鍼灸学研究科の養生学寄付講座開設記念講演が1月12日、キャンパスプラザ京都(京都市下京区)で開催された。
同講座は昨年、『養生による新しい医療体系の構築と指導者の育成』を行う構想を実現するために、同大学院研究科長の伊藤和憲氏を構想リーダーとして開講された。構想では、ウェブサイトやアプリを用いて、誰もが手軽に自分の体質や困っている症状について調べた上で、養生を学んだり、治療家へのマッチングを行ったりできる場を作っていくとしている。今回の講演は一般の市民に向けて開催され、『養生アプリ』の利用へ誘導することを視野に入れたもの。なお、ウェブサイト(https://www.yojyo1192.com)では、既に一部コンテンツの公開を開始しており、養生アプリ「YOMOGI」は4月以降の配信開始を予定している。
「健康で美しく長生き」テーマに
講演は『健康で美しく長生きするための秘訣―現代における養生生活を考える』をテーマとし、伊藤氏が講師を務めた。
「病気にならないため」に行う予防と、「より健康に、美しく」なるための養生との違いを説明し、物差しを変えていくことが必要だと説明。その具体的な取り組みとして、まずは自分の身体について知ることが必要だと述べ、参加者ら全員で、▽脚を前後にそろえて立つタンデム肢位を何秒間維持できるか、▽両掌と両肘を合わせた状態で、肘をどこまで上げられるか、▽片足立ちを何秒間維持できるか、▽ふくらはぎの太さが、両手の人差し指、親指で作った輪の中に入るか、▽脈拍や舌の色、といったテストを実施。身体の状態を示す要素を、自律神経系・免疫内分泌などの『アクセル系』、ホルモン・循環・運動機能・脳機能などの『エンジン系』、食事・呼吸・リズムなどの『ガソリン系』、と自動車に例え、タンデム肢位が維持できない人はアクセル系に不調があるといった傾向を解説した。伊藤氏は、「養生アプリが本格的に稼働すれば、テストを自分で行い、身体のタイプに合わせた養生の動画や、治療にアクセスすることができるようになる」と話した。