今日の一冊 文豪と感染症―100年前のスペイン風邪はどう書かれたのか
2021.11.10
永江 朗 編
朝日文庫 748円
『はやり風をおそれいましめてしぐれ来し浅夜の床に一人寝にけり』『はやり風一年おそれ過ぎ来しが吾は臥りて現ともなし』(斎藤茂吉・歌集「つゆじも」より)――20世紀初頭に全世界で流行したスペイン風邪。大正時代の日本の文豪たちも、その脅威に直面していた。当時の世相を反映した作品描写や書簡など、14篇を紹介。斎藤茂吉は病床で経を聞き、芥川龍之介は辞世の句を詠み、幼い子供たちを抱える与謝野晶子は死の恐怖を訴え、菊池寛はマスクを憎悪した。コロナ禍に通じる、一世紀前のパンデミックを振り返る。




