柔整療養費 「患者ごとに償還払い」6月から
2022.04.25
「自家施術」「患者照会未回答」等に該当で
6月1日に施行されることから、令和4年度の料金改定に併せて実施される。償還払いに変更する要件は、「自己施術」「自家施術」「患者照会をしても回答が無い」「複数の施術所で同部位の施術を重複して受けている」のいずれかに該当する患者。昨夏からの柔整療養費検討専門委員会の議論で、「要件」に加えるか否かで意見が分かれていた「長期頻回」は除外された。 (さらに…)
柔整療養費 「患者ごとに償還払い」6月から
柔整療養費 「患者ごとに償還払い」6月から
2022.04.25
「自家施術」「患者照会未回答」等に該当で
6月1日に施行されることから、令和4年度の料金改定に併せて実施される。償還払いに変更する要件は、「自己施術」「自家施術」「患者照会をしても回答が無い」「複数の施術所で同部位の施術を重複して受けている」のいずれかに該当する患者。昨夏からの柔整療養費検討専門委員会の議論で、「要件」に加えるか否かで意見が分かれていた「長期頻回」は除外された。 (さらに…)
3月22日付事務連絡 柔整療養費の「患者ごとに償還払いに変更できる事例」に関する疑義解釈資料(Q&A)
3月22日付事務連絡 柔整療養費の「患者ごとに償還払いに変更できる事例」に関する疑義解釈資料(Q&A)
2022.04.25
【患者ごとの償還払いへの変更関係】
問1
患者ごとの償還払いへの変更について、趣旨は何か。
答
患者ごとの償還払いへの変更については、個々の支給申請や施術所に着目した療養費の不正・不当な請求の是正を図る取組とは異なり、患者に着目した療養費の適正な支給を図るための事前の取組として、その後の施術の必要性を個々に確認する必要がある患者について、一定の基準で対象となる患者を限定し、一定の手続きを行った上で、保険者又は後期高齢者医療広域連合が患者ごとに償還払いに変更できることとするものである。
問2
患者ごとの償還払いへの変更が不適切に行われたと考えられる事例があった場合は、どのように対応すればよいか。
答
患者ごとの償還払いへの変更については、新たな取組であることから、厚生労働省において、実態を把握して、よりよい仕組みとなるよう改善を図っていくための相談窓口を設けることとし、万が一、患者ごとの償還払いへの変更が不適切に行われたと考えられる事例があった場合は、別紙(※下図参照)の連絡票により受け付けることとする(以下のアドレスにE-mail で送付してください)。
【相談窓口】
厚生労働省 保険局 医療課内 柔道整復療養費担当
E-mail : shoukan-judo@mhlw.go.jp
問3
患者ごとの償還払いへの変更について、当該患者の加入する保険者等が変わった場合の取扱い如何。また、患者が施術を受ける施術所を変えた場合はどのような取扱いとなるか。
答
患者ごとの償還払いへの変更については、保険者等ごとに行うものであり、当該患者の加入する保険者等が変わった場合は、償還払いへの変更は引き継がれない。
患者が施術を受ける施術所を変えた場合は、新たに施術を受ける施術所においても当該患者は償還払いとなる。
問4
「保険者等」とは、具体的には何のことか。
答
「保険者等」とは、受領委任協定・契約の1で定義されているとおり、「保険者又は後期高齢者医療広域連合」のことである。
問5
「自己施術(柔道整復師による自身に対する施術)に係る療養費の請求が行われた柔道整復師である患者」とあるが、自己施術に係る療養費の取扱いはどうなっているか。当該患者の償還払いへの変更の趣旨は何か。
答
自己施術については、療養費の支給対象外である。「自己施術(柔道整復師による自身に対する施術)に係る療養費の支給申請が行われた柔道整復師である患者」に対する施術について、その後の施術の必要性を個々に確認するため、保険者等が、一定の手続きにより、当該患者に対する施術を償還払いに変更することができることとするものである。
問6
「自家施術(柔道整復師による家族に対する施術、柔道整復師による関連施術所の開設者及び従業員に対する施術)を繰り返し受けている患者」について、「家族」、「関連施術所」、「繰り返し」はどのような意味か。
答
個々の具体的な状況に応じて保険者等が判断するものであるが、基本的には、「家族」とは同居又は生計を一にする者をいい、「関連施術所」とは以下のいずれかに該当する場合をいい、「繰り返し」とは自家施術が複数回行われることをいうものである。
(イ)施術所の開設者が、他の施術所の開設者と同一の場合
(ロ)施術所の代表者が、他の施術所の代表者と同一の場合
(ハ)施術所の代表者が、他の施術所の代表者の親族等の場合
(ニ)施術所の役員等のうち、他の施術所の役員等の親族等の占める割合が10分の3を超える場合
(ホ) (イ)から(ニ)までに掲げる場合に準ずる場合(人事、資金等の関係を通じて、施術所が、他の施術所の経営方針に対して重要な影響を与えることができると認められる場合に限る)
問7
「保険者等が、患者に対する35の照会を適切な時期に患者に分かりやすい照会内容で繰り返し行っても、回答しない患者」について、「繰り返し」はどのような意味か。
答
個々の具体的な状況に応じて保険者等が判断するものであるが、基本的には、「繰り返し」とは複数回患者照会を行うことをいうものである。
問8
償還払いに変更となった患者は、療養費支給申請書(償還払い用)をどこに提出することになるか。
答
償還払いに変更となった場合、患者が加入する保険者等に療養費を請求することとなる。療養費支給申請書(償還払い用)の提出先は、加入する保険者等に確認いただきたい。
『医療は国民のために』341 マッサージ療養費の料金包括化は同意書の簡素化とセットではなかったの?
『医療は国民のために』341 マッサージ療養費の料金包括化は同意書の簡素化とセットではなかったの?
2022.04.25
6月1日から適用される令和4年度のあはき療養費料金改定は、まさに社保審の検討専門委員会で議論の真っ最中だ。中でも、施術料よりも往療料の占める割合が多いと指摘された点を見直す議論が主体となっている。議題に上がっている「往療料の距離加算を廃止して一本化」と「離島・中山間地等への特別加算の新設」は問題なく改定に反映されると思うが、マッサージ及び変形徒手矯正術の「料金包括化」がどうなるか注目している。 (さらに…)
第24回あはき専門委 業界側、へき地特別加算で意見譲らず
第24回あはき専門委 業界側、へき地特別加算で意見譲らず
2022.04.25
「対象地域は介護を例に」「加算は往療料で」
3月24日、第24回あはき療養費検討専門委員会がオンラインで開催された。前回会議(2月22日)に引き続き、6月実施に向けた令和4年度料金改定に関する議論が行われ、「特別地域加算の創設」「マッサージ料金の包括化」を中心に意見が交わされた。
厚労省から、前回会議で出た意見を踏まえていくつかの変更点を加えた改定案が示された。
往療の距離加算廃止に伴い、離島や中山間地等の患者に必要な治療が提供できなくなる点を考慮して創設される「特別地域加算」については、その対象地域を「介護保険の特別地域訪問介護加算等」から「診療報酬における『医療資源の少ない地域』」に変更し、加算の位置づけを「往療料加算」から「施術料加算」へ変更すると提案された。両方とも、保険者が前回会議で述べた意見を受け入れた変更だ。
これに対し、あはき業界側の委員から見直しを求める発言が出た。日本鍼灸師会の中村聡氏は、「例えば、『医療資源の少ない地域』に該当する北海道・帯広市は平野部の広がる大きな街で、業界が要望していた離島や中山間というへき地のイメージとかけ離れる」と指摘し、介護保険における特別地域訪問介護加算の対象地域に戻すよう訴えた。また、「施術料加算」と位置付けた点についても、 (さらに…)
連載『介護予防研究会による柔整師・鍼灸師のための介護保険講座』15 共生型サービスの概要③
連載『介護予防研究会による柔整師・鍼灸師のための介護保険講座』15 共生型サービスの概要③
2022.04.25
今回は、介護保険と障害福祉のサービスを同一の事業所で一体的に提供できる「共生型サービス」(平成30年度開始)について、実際の現場でのサービス内容を説明します。
私が仙台市内に構える2カ所の「地域密着型通所サービス事業所」は、この共生型サービスの許可を受けていて、生活介護、自立訓練(生活訓練・機能訓練)、児童発達支援、放課後等デイサービスを提供しています。
まず、生活介護(介護給付)は、入浴や排泄、食事などの「介護」、調理や洗濯、掃除をはじめとした「家事支援」、その他の日常生活上で必要な「支援・相談・助言」を行っています。そのほか、創作的な活動、(社会参加を促すための)生産活動の機会提供、そして、身体機能や生活能力の向上のために必要な支援として、レクリエーションや軽い運動の支援などもプログラムに盛り込んでいます。精神面での支援についてもこの生活介護に含まるものと考えています。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』185 医療経営を学術的に学ぶのも面白い
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』185 医療経営を学術的に学ぶのも面白い
2022.04.25
薬学部でも医学部でも、経営学については習うことがありませんでした。鍼灸学校に在籍していた時には、簿記の付け方を習った程度でした。今回から少し統合医療の経営の話をしていこうと思います。
最近、友人がオススメと紹介していた、クリニック経営の書籍を買って読んでいます。どうやって患者数を安定確保するかについて、「患者満足度を上げるために、接遇を大切にし、待ち時間対策をする。時にはアンケートをして、ブランディングのために患者向けイベントをする……」といった内容が書かれています。
前回書いたように、医療はきわめて特殊な市場なので、広告が自由に打てません。保険診療を行っていると、特に制限があります。クリニック経営は、以前はそれほど苦労しなくてもできるものだったところ、今ではこのような本が売れるほど、皆苦労しているのですよね。 (さらに…)
連載『柔道整復と超音波画像観察装置』205 アキレス腱筋腱移行部断裂の一例
連載『柔道整復と超音波画像観察装置』205 アキレス腱筋腱移行部断裂の一例
2022.04.25
今回の執筆者:塚田 悟司(筋・骨格画像研究会)
【患 者】56歳男性、会社員
【主 訴】自宅で犬が階段から落ちてきてキャッチしようと踏ん張った際に負傷
【経 過】2週間ほど前に自宅で負傷。肉離れだと思い放置していた、下腿部の腫脹や痛みが中々引かず皮下出血斑がひどいため来院。
【病 歴】特記すべきものなし
【所 見】右下腿中央部(踵骨隆起から10〜15cm近位部)に圧痛(++)、下腿後面から踵部にかけて皮下出血斑(++)、足関節自動背屈可能だが運動時痛(+)、つま先立ち不能、Thompson test (+)、Matles test(+)、跛行(+)であり、アキレス腱断裂が疑われる。来院時健患比較写真【画像①】
(さらに…)
ナツメ社から新刊『まいにちのお灸と養生―心と体をゆるめて、すっきり巡る』
ナツメ社から新刊『まいにちのお灸と養生―心と体をゆるめて、すっきり巡る』
2022.04.25
株式会社ナツメ社から新刊『まいにちのお灸と養生 心と体をゆるめて、すっきり巡る』が発行された。著者は、お灸堂院長の鋤柄誉啓氏。ツイッターで毎日更新中の通称すきさん。B6判224頁、1540円(税込)。
つらい肩コリ、疲れがとれない……。そんな日々の不調を改善したいときに、気軽に自分でできる「お灸」のやり方と、お灸の効果を底上げして心身を健やかに保つ「養生」のヒントを紹介する。
初心者向けのセルフお灸として「台座灸」や「棒灸」を取り上げ、「どちらも熱源が直接肌に触れないので、やけど等の心配なトラブルも起こりにくく自宅で使いやすい」とアドバイス。据え方や注意点について図解をまじえて解説する。
肩コリをゆるめる「合谷」、疲労を和らげる「関元」等、効果を実感しやすい代表的なツボを厳選。据えやすいお気に入りのツボを見つけたくなる。
鍼灸院の待合室に置いておきたい一冊。
(さらに…)
5月のイベント(本紙HPより一部紹介)
5月のイベント(本紙HPより一部紹介)
2022.04.25
【1・2日】
日本頭蓋仙骨療法協会認定ベーシックセミナー
ウエルおおさか 大阪市社会福祉・情報センター(大阪市西成区)
主催:一般社団法人日本頭蓋仙骨療法協会
【8日】
長野式名古屋基礎セミナー・第2回「免疫系・気系」
尾張一宮駅前ビル「i-ビル」(愛知県一宮市)
主催:長野式臨床研究会名古屋支部
【22日】
長野式基礎セミナー東京「鍼灸臨床が面白くなる全6回コース」
ワイム貸会議室 お茶の水(東京都千代田区)
主催:長野式臨床研究会東京支部
詳細や最新の内容、掲載申込(いずれも無料)は「勉強会・イベント情報」 から!
レポート 第7回経絡経穴研究会が開催される!
レポート 第7回経絡経穴研究会が開催される!
2022.04.25
教育・臨床・調査研究からみた経穴
日本経絡経穴研究会主催の第7回研究会(全日本鍼灸学会認定指定研修C講座)が2年ぶりにリモートで開催された。
日本経絡経穴研究会は、経穴部位の国際標準化を担った第二次日本経穴委員会(2012年3月に活動終了)の活動を引き継ぐかたちで発足し、経穴部位の国際標準化の見直しや『新版経絡経穴概論』の改訂協力などに加え、年に一回経絡経穴研究会を開催し、その記録集を発行してきた。コロナ禍で延期が続いていたが、2022年3月6日(日)にリモート開催が実現し、教育・臨床・調査研究からみた経穴をテーマに3講演が行われた。リモートの利点を活かし、北は北海道、南は熊本からの参加があった。 (さらに…)
Q&A『上田がお答えいたします』 自家施術は療養費から排除されるのか
Q&A『上田がお答えいたします』 自家施術は療養費から排除されるのか
2022.04.25
Q.
柔整審査会の委員をしています。毎月柔整の療養費支給申請書を大量に確認しているのですが、特定の施術管理者からいわゆる「自家施術」の請求が後を絶ちません。保険のルールである一部負担金を本当に徴収しているのかもあやしいです。いっそのこと、自家施術は療養費に認めないと決めた方が適正化の観点から妥当ではないでしょうか。
A.
タイムリーな話題をありがとうございます。これについては、柔整療養費検討専門委員会での議論が終わり、6月より導入される不適切な患者を療養費の受領委任の取り扱いから排除し、保険者が当該患者を償還払いにすることができる方策に触れながら解説します。この中で、特定の患者を「真に不適切な患者」と認定し、償還払いに変更する具体例として、自家施術(家族や関連施術所の開設者・従業員に対する施術)を繰り返し受けている患者が挙げられています。施術内容、療養費支給申請書等の信頼性が客観的に確保されにくいとの理由で、療養費の適正な支給の観点から、その後の施術の必要性を個々に確認するために保険者が受領委任の取扱いを中止し、償還払いに変更できることとなります。 (さらに…)
連載『食養生の物語』107 『新種より新酒』
連載『食養生の物語』107 『新種より新酒』
2022.04.25
「ボジョレーヌーボー」というワインはご存知でしょう。ヌーボーとは秋に収穫されたもので造られるしぼりたてのワイン。フランスのボジョレー地区で夏に収穫したブドウで醸造された初物のワインで、11月の第3木曜日に全世界で一斉に解禁されます。ワインと同じように日本酒にも「新酒」があります。秋に収穫されたお米で造られたしぼりたてのもので、11月から出荷が始まりますが、解禁日が定められているわけではないようです。また、秋に収穫された米で醸造し、10月から3月の寒い時期に造られ、しぼりたてで火入れをせず「生酒」として春に出荷するお酒も同じく「新酒」。いずれも爽快感のあるフレッシュな味わいが特徴です。
外食が控えられるようになり、新酒を家飲みで楽しむ人が増えているようです。「酒は百薬の長」と言われる通り、お酒を飲むことで血液の循環がよくなり、ストレスの解消にもなり、ちょっとした不調であれば治ってしまうという人もいるでしょう。一方、『徒然草』には「百薬の長とはいえど、万の病は酒よりこそ起これり」とあり、健康を害する万病の元となりえるとも言われます。適量を楽しむことを外れ、量が過ぎてしまうのがいけないと言えそうです。 (さらに…)
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』42 素問・四 『金匱眞言論』
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』42 素問・四 『金匱眞言論』
2022.04.25
この篇は、五行色体表を文章で説明しています。文字を表に起こした巻物を、王様と岐伯が見ています。
王様:
岐伯は、これを全部覚えているのか?
岐伯:
はい、もちろんです。医者はたくさんの知識をきちんと整理して心に蓄えています。病気を診る時には、心眼を開いて見ています。
王様:
陰陽も五行と同じように表があって、医者は覚えているのか? (さらに…)
今日の一冊 新型コロナの不安に答える
今日の一冊 新型コロナの不安に答える
2022.04.25
新型コロナの不安に答える
宮坂昌之 著
講談社現代新書 990円
新型コロナのパンデミックが始まって3年。続く感染の波、置き換わりの進むオミクロン株と、読めない状況が続いている。「オミクロンは恐るるに足りないのか」「3回目の接種は必要なのか、打つならどちらのワクチンが良いのか」「イベルメクチンはなぜ認可されないのか」――誰もが抱く疑問からいわゆる「反ワクチン」的文脈まで、免疫学の第一人者が、どんな疑問にも答えを決めつけることなくエビデンスを基に1から検証。過剰な楽観論でも悲観論でもなく、「正しく知る」ことで「正しく恐れる」ための一冊。
編集後記
編集後記
2022.04.25
▽はじめまして。新天地で新生活の始まりです。春の陽気にいきなりヘビーな自己紹介で恐縮ですが、ちょうど2年前の春に交通事故に遭いました。頭部強打によるむち打ちと肘の打撲で、整骨院にしばらく通いました。症状について丁寧なカウンセリングや施術内容の親切な説明で、安心して治療に取り組めました。予期せぬ大怪我を負ったことでよりいっそう心身の健康に気を遣うようになりました。なおかつ女性として健康と美容のターニングポイントの年齢層です。少しでもタフで若々しく見えるようにまずは猫背の体質改善に努めています。未経験の業務にも意欲的に背筋を伸ばして挑みます。ゴールデンウィークがもうすぐ始まりますが、感染症対策と急激な温度差と交通事故には気を付けましょう!(山)