10月消費増税に伴う療養費料金改定 改定率0.44%でプラス改定
2019.09.25
10月からの消費増税に伴い、柔整・あはきの両療養費とも「改定率0.44%」でプラス改定されることが決定した。厚労省が9月10日付で発表。料金が引き上げられるメニューは、柔整で初検料や再検料、マッサージで温罨法や変形徒手矯正術、はり・きゅうで初検料など。10月1日より施行される。
今回の改定は、消費税10%への増税によって治療院における仕入れ等のコスト負担増を補填する特例的なもの。改定率は、「診療報酬の改定率の2分の1」という従来の考え方が踏襲され、0.44%のプラス改定となった。
柔整療養費では、初検料が60円引き上げられて1,520円となり、再検料も10円引き上げられて410円となったほか、整復料や固定料、後療料等の骨折・脱臼に係るメニューを中心に料金が上げられた。マッサージ療養費では、温罨法が30円引き上げられて110円、変形徒手矯正術が10円引き上げられて790円など。はり・きゅう療養費は、初検料の引き上げ額100円で、1術1,710円、2術1,760円などとなった。
今回決定した改定内容は、9月6日に開かれた両療養費の検討専門委員会で厚労省が提示した料金改定案がそのまま採用された。ただ、当日の専門委員会では、保険者側の委員が改定率に対し「消費増税に係る改定は、政策改定と違い、それなりの計算根拠が必要なはずだ」と詰め寄る一幕があった。厚労省による「施術所の確定申告等から分析したが、サンプル数が少なく、活用できるデータとならなかった」との説明では、なかなか合意が得られず、最終的に座長一任として議論が終了していた。