日東医第50回学術大会 エビデンス充実で鍼灸は更に前へ
2025.04.24
日本東洋医学系物理療法学会の第50回記念学術大会・総会が3月8日、9日に東京呉竹医療専門学校にて開催された。大会テーマは『国民の健康に貢献する鍼灸手技療法の歩むべき道』で、特に臨床実践について、議論・報告がなされた。大会長講演では山口智氏(埼玉医科大学医学部客員教授)が鍼通電治療の歴史や機序を解説。症状に応じた東西医療の使い分けや、使用する周波数の違いなどを紹介し、今後も治療法の確立と機序の解明、専門家の育成に取り組んでいきたいと語った。
鍼灸に求められることは、先進医療に鍼の技術応用
医師であり参議院議員でもある古川俊治氏(自民党、「鍼灸マッサージを考える国会議員の会」事務局長)による特別講演が行われ、超高齢社会を迎える日本における医療の行方と、東洋医学・鍼灸治療の役割について語った。
講演の冒頭で古川氏は、急速に進む高齢化社会において、いかに不健康な期間を短くするかが社会保障費の抑制にとって重要であると述べた。その上で「歩行機能は生存率に直結する」と強調し、運動器の健康に寄与する鍼灸治療には今後さらに大きな期待がかかると語った。近年注目されている認知症への対応についても触れ、 (さらに…)