セイリン主催 鍼灸・柔整合同企業説明会 学生と企業をマッチング
2019.07.25
30社が出展、79人が来場
セイリン株式会社が6月23日、企業と専門学校生のマッチングイベント「鍼灸・柔整合同企業説明会2019in大阪」を大阪市内で開催した。整骨院などのグループ企業30社が出展し、79人の鍼灸・柔整学科在籍の学生が来場した。
アスリート向けのケアを行う鍼灸整骨院や美容鍼灸、往療専門、介護事業を展開しているグループなど特色のある多彩な企業が出展。「土・日完全週休二日制」を掲げていた企業が複数あり、担当者らからは「企業の体裁をとっている以上、『週休二日』であることも重要だ」「今時の学生さんは他の業種に就職した友人と比較するから」といった声が。一方、「少し前までは給与や福利厚生など、待遇面を最も気にしている学生が多かったが、ここ最近は『何が学べるか』に重点を置く学生が増えてきたように感じる」との意見もあった。後日、出展社らに当日の学生の傾向を尋ねたところ、「鍼灸治療を行っているのか、行っているのであれば1日の平均施術人数は?」「教育プランはあるのか?」といった質問を投げかけられたといい、ある企業の担当者は「総じて能動的な印象を受けた」と話していた。
コンサルや治療家の講演も
説明会に先立ち、企業の人事コンサルトやキャリア支援などに携わっている山村涼氏(一般社団法人キャリアラボ講師)が講演。「数社よりも数十社を比較検討するべき」「選ぼうとしている企業が、今後の社会の変化をどのように見据えているかまで考慮しよう」といったアドバイスを行った。講演第2部は穴田夏希氏(神戸ゆうこう病院)、建部陽嗣氏(京都府立医科大学)、谷口隆志氏(softiness代表)らが登壇した。穴田氏は理学療法士として訪問リハビリテーションなどに従事した経験から、鍼灸師は地域の医療の輪の中に入れていないと指摘。建部氏は、鍼灸師は他の医療職に対してコンプレックスがあるのではないかと述べ、「殻を破るべきだ」と訴えた。谷口氏は鍼灸・柔整は「健康産業」の一部であると説き、まだまだ伸びしろも可能性もあると語った。