連載『やわらか東洋医学』64 素問・二十六 『八正神明論』
2024.02.25
この篇では、月の満ち欠けによって治療法を変える話が出てきました。
岐伯
「新月の時は、体では肌肉がしぼんで経絡が虚し、衛気が去って体だけになっています。この時に治療をすれば、真気と邪気が重なって貼りついたまま深く沈んで取れなくなりますので、新月の時には、どんな治療もしてはいけません。 (さらに…)
連載『やわらか東洋医学』64 素問・二十六 『八正神明論』
連載『やわらか東洋医学』64 素問・二十六 『八正神明論』
2024.02.25
この篇では、月の満ち欠けによって治療法を変える話が出てきました。
岐伯
「新月の時は、体では肌肉がしぼんで経絡が虚し、衛気が去って体だけになっています。この時に治療をすれば、真気と邪気が重なって貼りついたまま深く沈んで取れなくなりますので、新月の時には、どんな治療もしてはいけません。 (さらに…)
『医療は国民のために』384 刺絡は「合法」であり、問題ないことを周知したい
『医療は国民のために』384 刺絡は「合法」であり、問題ないことを周知したい
2024.02.09
今回は、鍼灸師が行う「刺絡」について解説したい。養成施設等の教育現場では、教員の認識不足によって「法的にダメなもの」として教わり、「自分たちは刺絡をやってはいけないと授業で習った」という鍼灸師もいまだに存在する現状だ。
過去を振り返れば、平成9年4月30日に開かれた、小泉純一郎氏が厚生大臣時代の衆院厚生委員会で、それを問われて、「あの鍼を刺して血が出ない方がおかしい」と質問者が一蹴された。同年7月に厚生省大臣官房から『教科指導要領準則』が発行され、当時、作成担当を務めた厚生教官(国立リハセンター理療教育部)の芦野純夫先生が、「はり実技」(ウ)特殊鍼法に「刺絡鍼法」と名付けて書き込み、授業で教えられるようになったところである。 (さらに…)
第27回日本統合医療学会学術大会 健康長寿めざし統合医療の実践を
第27回日本統合医療学会学術大会 健康長寿めざし統合医療の実践を
2024.02.09
第27回日本統合医療学会学術大会が昨年12月16日、17日に静岡県コンベンションアーツセンターグランシップ(静岡市駿河区)にて開催された。テーマは『健康長寿と統合医療―こころ・からだ・たべもの・くすり』。4年ぶりの対面開催で500名を超える参加者が足を運んだ。
会頭講演で山田靜雄氏(静岡県立大学薬学部特任教授)は健康長寿と統合医療をテーマに講演した。
キューバが高度な福祉や予防医療への注力で注目を浴びている例や、アメリカでは補完代替医療の浸透に関する調査が国会で報告され、米国国立代替医療センターの設立(1998年)に至っている例を紹介し、海外ではかねてより国家ぐるみで予防や補完代替医療に携わってきたと示した。
統合医療について「近代西洋医学を中心として、伝統医学や相補医療を統合して全人的医療を患者中心に行うものである」と医学博士の故渥美和彦氏の言葉を引用し、医療従事者や地域住民が社会プロジェクトとして取り組む必要性を伝えた。WHOは健康を「身体、精神、および社会的によい状態、病気ではないとか、虚弱でないということではない」と定義しているとも示し、テーマにある「こころ・からだ・たべもの・くすり」は相互関係にあり健康に影響を及ぼすと説明した。中でも薬の多剤併用は各要素に深刻な影響を与えると問題視した。
また、社会や人とのつながりが死亡リスクに与える影響、運動により分泌されるホルモンの効果、自然や食物が五感を通じてもたらす効果なども統計などをふまえ解説し、統合医療の実践を呼びかけた。 (さらに…)
施術所向けオン資 「ユーザー登録」の手続き開始
施術所向けオン資 「ユーザー登録」の手続き開始
2024.02.09
4月運用開始に向け、専用アプリもリリース
4月から運用が始まる「柔整・あはき療養費のオンライン資格確認」で、1月31日から施術所等向け総合ポータルサイト(https://iryohokenjyoho.service-now.com/omf?id=omf_index)において「新規ユーザー登録」の手続きができるようになった。併せて、患者情報の読み取り時に使う専用アプリもリリースされた。
昨年末、現行の保険証を12月2日に廃止すると閣議決定され、確実に「マイナ保険証」を基本とする仕組みに移ることから、施術所でもこれを期限とし、患者がマイナ保険証を使える体制を整えることが不可欠となった。カードリーダーや端末(スマホ等)を用いて患者の資格情報を読み取るにも、専用アプリを利用するにも、購入機器の助成金を申請するにも、まずはポータルサイトから「ユーザー登録」の手続きが必要となる。厚労省も早めの準備を促している。 (さらに…)
連載『不妊鍼灸は一日にして成らず』70 強い院づくりとは
連載『不妊鍼灸は一日にして成らず』70 強い院づくりとは
2024.02.09
前号に続き経営についてのお話です。20年前、高校時代の親友が突然私のところに訪ねてきて「今日からお前のところの経理は俺が見るから」と、強引に当院の顧問会計士になりました。彼は銀行、国税局勤務を経て、公認会計士になっていました。彼には「大学も専門学校も出て、人より多くのお金がお前に投資されているのだから、サラリーマン以上の収入がなければ意味がない」という耳の痛いお小言を頂戴しました。
確かに私の出身大学からは、卒業時に三分の一が一部上場企業に就職し、一部は公務員になるなど、卒業生の約半分は生涯賃金が約2億円で、しかも老後には厚生年金という強い味方がつきます。「それに比べて俺は……」と現実を突きつけられたのです。当時、どん底鍼灸師だった私は、途方に暮れました。
それが現在、ホームページは必要最小限の内容にしてSNS集患やクチコミ集めはナシ。治療費は一人平均5,700円で、年間通院者8,000人以上(予約枠がほぼ満杯)を継続。これはまれではないかと思います。多くの患者さんに「来てよかった」と思ってもらえていないと、この数の達成は不可能です。 (さらに…)
晶文社から新刊 背中は語っている―〈からだのことば〉をときほぐす東洋医学
晶文社から新刊 背中は語っている―〈からだのことば〉をときほぐす東洋医学
2024.02.09
株式会社晶文社から新刊『背中は語っている―〈からだのことば〉をときほぐす東洋医学』が発刊された。著者は鍼灸師で小説家の松波太郎氏(さいたまのハリとお灸豊泉堂)。四六判、234頁、1,870円(税込)。
治療院でのワンシーンを切り取ったようなストーリー仕立てで、背中の“ことば”に目をむける大切さを語りかける。舞台の治療院には「痛い!」「毛が生えちゃってる」「黒ずみがある」など、様々な背中をもつ患者さんが訪れ、イラストとともに背中の特徴、東洋医学的解説、治療方法などを紹介。セルフケアも充実し、患者さんに話すようにツボの探し方や押し方を教える。
「口よりも、もっともっと大切な“ことば”があります」「言葉は口からしかないでしょ?」と、こんな具合に日常の鷹揚なやりとりや内面のつぶやきを聞かせてくれる主人公で著者の松波先生。読後はすっかりファンになってしまっているかも。 (さらに…)
連載『中国医学情報』227 アナトミートレイン理論と経筋理論による癌性疼痛の鍼灸治療
連載『中国医学情報』227 アナトミートレイン理論と経筋理論による癌性疼痛の鍼灸治療
2024.02.09
☆アナトミートレイン理論と経筋理論による癌性疼痛の鍼灸治療
『アナトミートレイン:徒手運動療法のための筋膜経線』(トーマス・W・メイヤーズ著、板場英行ら訳、第4版、医学書院、2022年)は、中国版(2016年)もあり経絡経筋との類似性に中国で注目されている。北京中医薬大学・李麗玲は、同大鍼灸腫瘤研究所・黄金昶(きんちょう)教授によるアナトミートレイン理論と経筋理論を結合した癌性疼痛の鍼灸治療法を紹介(中国鍼灸、2023年8期)。
<癌性疼痛の弁証>
実性癌性疼痛=常に腫瘍の進展期に発生。疼痛部位の拒按(押されるのを嫌がる)/筋肉の痙攣/運動制限/多様な疼痛(刺痛・冷痛・灼熱痛)/疼痛激烈/筋膜反応点は常に癌病巣付近/触わると筋緊張増加/圧痛や牽引痛が明瞭。
虚性癌性疼痛=多くは癌性悪液質段階に発生。疼痛は常に鈍痛、四方に拡散、定まった部位はなく原発部位から離れた部位にも発生。疼痛部位は喜按喜暖(押され温められるのを好む)/動作に力なく/動くと疼痛悪化/患者は常に「隠痛(持続性の微痛)・空痛(空虚感のある痛み)・墜痛(下腹部が重苦しく便意のあるような痛み)・酸痛(だるい痛み)があるが、その場所は分からない」と訴える/筋膜反応点が疼痛区域に沿ってあるいは通過する経筋に散在して分布。 (さらに…)
Q&A『上田がお答えいたします』同一日に複数のマッサージ施術を受けた場合の取り扱いは?
Q&A『上田がお答えいたします』同一日に複数のマッサージ施術を受けた場合の取り扱いは?
2024.02.09
Q.
はり・きゅう療養費は厚労省の通知により、疾病の種類、疾病の数及び部位数にかかわらず1日1回に限り支給するものであるとされています。そのため、複数の施術所で同日にはり・きゅうの施術を行った場合はどちらか一方しか療養費は支給されませんが、あん摩・マッサージ施術においてもこうした制限はあるのでしょうか?
A.
はり・きゅうは留意事項通知に「(略)疾病の種類、疾病の数及び部位数にかかわらず1日1回に限り支給するものであること」と明記されていますが、あん摩・マッサージにはこの点が明記されていません。同一日に複数の施術を受けた場合に療養費の請求は1日1回に限る規定は明記されていないのです。
しかし、「同意する疾病について、保険医が処置や投薬等の治療を行う場合、患者は療養費の支給を受けることは可能か」という問いに対し、「(略)同意した疾病か否かにかかわらず、保険医療機関において療養の給付として医療上のマッサージが行われた日については、患者は療養費の支給を受けることができない」との記載はあります。 (さらに…)
元・現MLBトレーナー師弟が共演 感覚を損ねない治療が重要
元・現MLBトレーナー師弟が共演 感覚を損ねない治療が重要
2024.02.09
昨年12月24日、日本スポーツ鍼灸師協会の特別セミナーが名古屋平成看護医療専門学校にて開催。同協会代表で日本人初のメジャーリーグベースボール(MLB)トレーナーでもある早川和浩氏と、現在MLBタンパベイレイズでトレーナーとして働く福田紳一郎氏が自身の経験や技術について実演も交えて解説した。
イメージを乗せて「痛いところ」に刺す
早川氏は痛みを止める、和らげることは鍼治療の得意分野だと語る。スポーツ現場では、受傷後に間を置かず施術することが多く、即効性を重視することから「痛いところ」「傷めたところ」に刺鍼を行うという。運動時痛の場合は負荷をかけることで痛む姿勢を再現し、その状態で刺鍼を行うと説明した。
(さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』234 優しさ故ドライ
連載『汗とウンコとオシッコと…』234 優しさ故ドライ
2024.02.09
本格的な冬の到来だ。大寒前から日本海側で雪が降りだし、太平洋側では北に向けば常に鉛色の雲が覆い被さる。シベリア寒気団の影響で北風や北西の冷たい風が多く、身体を芯から冷やしてくるのだ。太平洋側は日本海側で雪を降らせた後の乾燥した冷たい風が吹き下ろされ、身体をむしばむのだ。
また、機密性の高い部屋でのエアコンの温かい乾いた風も重なり、身体を乾燥させる。これが様々な変化を身体に引き起すのである。咽痛、唇の乾燥、目尻の荒れ等から始まり、夜に背中が痒くなったり、起床時に頸部が回らなかったり、便秘や切れ痔などの病、浮腫んでだるいなどの症状を多く見かけるようになる。
「先生、年末から右の背中が痛みだして、ここのところ、呼吸も苦しくて、肋骨のあたりが重く痛んで苦しいんです。医者は肋間神経痛だと痛み止めをくれたけれどぜんぜん効かなくて……」
と、はじめに譩譆から肝兪周囲を、続いて右不容から期門辺りをなでながらアラフィフの男性設計士・南さんが訴える。比較的大柄で、甘いものが好きだった彼を横転先生は運動で10㎏も落としてスレンダーにした経緯がある。 (さらに…)
連載『未来の鍼灸・柔整を考える』第12回 電子カルテの誤解
連載『未来の鍼灸・柔整を考える』第12回 電子カルテの誤解
2024.02.09
国は紙の保険証廃止を目指し、2023年秋からマイナンバーカードと保険証の紐づけを進めており、2024年冬に紙の保険証を完全撤廃することが決まっています(下図)。
複雑な保険業務の簡素化・効率化に加え、医療情報と各種検診や母子手帳、薬剤手帳、介護記録などの個人データを紐づけることで一本化し、パーソナルヘルスレコード(PHR)としてビッグデータ化することを目指しています。
このビッグデータは、医療費や介護費の抑制のために必要となる根拠に基づいた医療・健康・介護のデータ基盤となり、国の方針に大きな影響を与えることになります。そのため、医療だけでなく、薬や介護でもオンライン請求が進んでおり、そうしたシーンでもPHRの収集とビッグデータ化が始まっています。 (さらに…)
全日×日理工、鍼灸師の就業実態をアンケート調査
全日×日理工、鍼灸師の就業実態をアンケート調査
2024.02.08
公益社団法人全日本鍼灸学会と日本理学療法器材工業会が共同で、鍼灸師を対象としたアンケート調査を実施している。調査の目的は、「国民の鍼灸受療率の向上を目指して鍼灸業界団体、鍼灸学術団体の活性化を図るため」とされ、得られた結果は5月開催の第73回全日本鍼灸学会学術大会宮城大会にて発表予定としている。期限は3月31日(日)まで。
調査は専用フォーム(Googleフォーム)で行われ、
「『鍼灸安全対策ガイドライン2020年版』を読んだことはございますか?」
「折鍼に対するリスク管理について実施していることを教えてください」
「鍼灸治療の適応について何を根拠にして治療を行っていますか?」
など30問程度が設問されている。所要時間は5~10分程度。
【2月8日放送予定】NHKBS『フロンティア』で鍼灸や漢方が効くメカニズムを解説
【2月8日放送予定】NHKBS『フロンティア』で鍼灸や漢方が効くメカニズムを解説
2024.02.02
2月8日(BSP4K)/2月14日(BS)放送予定のNHKBS『フロンティア』のテーマは『東洋医学とは何か』。世界で注目されている鍼灸治療やツボや漢方が効くメカニズムの解説など、最新の研究結果もふまえ東洋医学の可能性を伝える。
結核患者の免疫機能アップのためのツボ刺激や灸が取り入れられているアフリカからは、実際に治療する様子をレポート。患者からは「良く眠れるようになった」「信用できる」などの声があがる。
メキシコからは、鍼を治療に取り入れている免疫学者が「ツボに強力な抗炎症効果が確認される」と話す場面も。
ツボが全身の免疫機能に影響を及ぼすメカニズムや、漢方薬が腸の免疫機能にどうアプローチするかを科学的に最新科学知見に基づき説明。東洋医学と近代医学融合のための取り組みについても紹介する。
同番組は科学、宇宙、文化、歴史、芸術、ファッションなど 様々な分野の“開拓者(フロントランナー)”にフォーカス 。ダイナミックな映像とともに世界観をガラリと変える未踏の知の最前線に踏み込む新感覚ドキュメンタリー。
『フロンティア』―東洋医学とは何かー
BSP4K:2月8日(木) 22:00〜22:59
BS:2月14日(水)21:00〜21:59
詳しくは番組ウェブページ( https://www.nhk.jp/p/frontiers/ts/PM34JL2L14/)を参照
【2月6日放送】日テレ『カズレーザーと学ぶ。』で鍼の効果をスタジオ解説!
【2月6日放送】日テレ『カズレーザーと学ぶ。』で鍼の効果をスタジオ解説!
2024.01.31
毎週火曜・夜10時放送の教養バラエティ『カズレーザーと学ぶ。』2月6日の放送に、鍼灸の専門家として粕谷大智氏(新潟医療福祉大学鍼灸健康学科長)が出演する。テーマは『疲れない体を手に入れる』。
粕谷氏は『ツボで本当に疲れは取れる!?脳内麻薬オピオイドの効能』のテーマでスタジオ解説を担当。「ツボの鍼が脳に伝わり全身に影響する」と末端のツボと脳、全身の関係を解説する。斉藤慎二氏(ジャングルポケット)が鍼の施術モデルになり、ビフォー・アフターに驚きの表情をみせる場面も。
同番組は、お笑い芸人・カズレーザー氏と少し難しい新知識を理解する教養バラエティ。最先端医療、AIの進化、遺伝子研究など、「知ればきっと人生が変わる」とセレクトした知識を、第一線で活躍する研究者らの解説から学ぶ。
MCは、カズレーザー氏と岩田絵里奈氏(日本テレビアナウンサー)。詳しくは番組ウェブページ(https://www.ntv.co.jp/kazu/#cxrecs_s)を参照。
【速報】オン資、1月31日からユーザー登録の手続き開始
【速報】オン資、1月31日からユーザー登録の手続き開始
2024.01.30
4月から運用を予定している柔整・あはき療養費のオンライン資格確認(オン資)について、1月31日から専用ポータルサイトで施術所側の「新規ユーザー登録」の手続きができるようになることが分かった。
本日(1月30日)開かれた日本柔道整復師会と全国柔道整復師統合協議会の共同による『オンライン資格確認共同説明会』の中で発表されたと、説明会参加者から聞いた。
今後、紙の健康保険証の廃止を見据え、オン資が導入されるが、利用するに当たって事前に施術者側でアカウント登録や端末申請が必要となる。
ポータルサイトでの登録手続きが始まることで、本格的にオン資に向けた準備がスタートする。
施術所等向け総合ポータルサイト
能登半島地震、あはき師が支援で現地へ 被災者、県職員らに施術ボランティア
能登半島地震、あはき師が支援で現地へ 被災者、県職員らに施術ボランティア
2024.01.25
令和6年元日に発生した能登半島地震では、災害支援鍼灸マッサージ師合同委員会(DSAM)、石川県鍼灸師会、石川県鍼灸マッサージ師会が1月7日から現地入りし、発災後間もない時期から施術ボランティアに当たっている。DSAMの被災地支援では、国の災害派遣医療チーム(DMAT)の拠点内に、初めて調整本部が設置され、連携しながら対応している。
医師ら災害医療チームと連携しDSAMが迅速に被災者の支援を
あはき中央団体で構成するDSAMは現在、1.5次避難所として機能している金沢市内の公共施設で被災者への施術ボランティアを中心に活動している。DSAM委員長の是元佑太氏は発災直後から情報収集や安否確認を始め、1月8日に金沢に入ると、石川県庁にあるDMATの調整本部内に「DSAM現地調整本部」を立ち上げ、物資や人員の調達・調整、避難者の健康支援活動の準備などを開始した。
(さらに…)
能登地震 あはき療養費、同意書で特例措置
能登地震 あはき療養費、同意書で特例措置
2024.01.25
取得困難なら申請時に省略も、4月末まで
令和6年能登半島地震の甚大な被害を受け、厚労省は1月16日付で、あはき療養費において同意書の添付省略を認めるなどの特例措置を通知した。4月末の施術分まで適用。
措置内容は、今回の地震により診療所の閉鎖や診療所に外来患者が集中しているなどの理由で、患者があはき療養費の同意書を医師から受け取ることができない場合を想定し、申請時の添付を省略できるというもの。例えば、初回治療の場合では、医師の診察を受けた上で、口頭を含めて施術の同意を受けていれば、同意書の添付がなくても申請を可能とする。だたし、療養費支給申請書の「摘要」欄等に、同意書を添付できない具体的理由及び診察年月日の記載は必要だ。再同意についても、医師から同意書交付を受けることが可能となるまでの間、前回交付の同意書に基づき、引き続き施術が受けられる(最長で令和6年4月末の施術まで。変形徒手矯正術は除く)。 (さらに…)
あはき受領委任 令和6年度の施術管理者研修
あはき受領委任 令和6年度の施術管理者研修
2024.01.25
オンライン・対面で計11回、受講申込みは随時開始
あはき療養費の受領委任を取り扱う上で受講が義務づけられている「施術管理者研修」の令和6年度の開催日程が、東洋療法研修試験財団より公表された。
4月6日を皮切りに、年度末まで計11回開かれる(下表参照)。費用は2万3,000円。オンライン研修に対面実施も交えて開催し、2日間(合計16時間)で療養費の適切な支給申請などを学ぶ。
※オンライン研修は全ての開催日で実施。
詳細は、試験財団HP(https://www.ahaki.or.jp/index.html)まで
短期連載『鍼灸教育 復興への道』第3回 専門職大学院の設立で医療の一翼を担う人材を
短期連載『鍼灸教育 復興への道』第3回 専門職大学院の設立で医療の一翼を担う人材を
2024.01.25
現行の鍼灸教育において、非常に違和感を覚えるものの中に、中医学中心の「東洋医学概論」があります。「日本鍼灸」は徒弟的な修練が必要な一方、「中医学」は理論重視で、新人教員でも教えやすい。しかし、中医学の弁証法で導き出した諸穴に、本来なら太くて長い中国針を刺して得気から捻転等の補瀉をする治療であるにもかかわらず、ディスポの細い毫鍼を中国針の代用としている状況です。これでは全く意味がありません。
その証拠に、業界誌『医道の日本』(既に休刊)において平成の始めから実施されていたアンケート調査のなかで、中医学で学んだ鍼灸師の激増と反比例して、「中医学で治療している」と回答した者の人数が「9%→6%→3%」と10年ごとに減少していました。また、全日本鍼灸学会も「日本鍼灸回帰」を宣言したとおり、急に導入された中医学が消化不良を起こしており、現在の鍼灸低迷を引き起こしたと思われます。中国針を使わずに得気も無視して、ディスポの毫鍼を補瀉もなく、「ただ刺すだけ」といったあきれてしまいたくなるようなこの実態とは一体何なのでしょうか。 (さらに…)
永岡書店から新刊 疾患とつながる 解剖生理図鑑
永岡書店から新刊 疾患とつながる 解剖生理図鑑
2024.01.25
株式会社永岡書店より新刊『疾患とつながる 解剖生理図鑑』が発刊された。著者は鍼灸マッサージ師でイラストレーターのゴロー氏、監修は医学博士の大和田潔氏。A5判、336頁、2,750円(税込)。
「基本的な体のしくみ」と「疾患」がつながる! 多くの授業や教科書では解剖学、生理学と、病態生理学を別々に学ぶのに対し、本書では解剖生理と疾患の知識を合体。つなげて理解することで体のしくみの不思議や面白さに気付くことができる。
「細胞・組織」「循環器系」「呼吸器系」「感覚器系」など10章で構成され、例えば「骨格・筋系」の章では、骨、軟部組織、筋の分類など解剖生理のあとは、骨粗鬆症、腰部脊柱管狭窄症と疾患を学べる。
全ての解説がイラスト付きで、さらに章に紐づく講義動画もあり。著者のマスコットキャラ・ゴロー先生と猫のニャロ助のナビゲートで楽みながら知識を身につけよう。 (さらに…)