接骨院・整骨院の数は5万カ所強で「横ばい傾向」、令和6年末時点
2025.08.26
全国の柔整施術所数が令和6年末時点で5万924カ所となり、2年前からわずか8カ所の増加でほぼ横ばいだったことが分かった。厚労省がこのほど、隔年で施術所数等を集計した『衛生行政報告例』の令和6年版で示した。 (さらに…)
接骨院・整骨院の数は5万カ所強で「横ばい傾向」、令和6年末時点
接骨院・整骨院の数は5万カ所強で「横ばい傾向」、令和6年末時点
2025.08.26
全国の柔整施術所数が令和6年末時点で5万924カ所となり、2年前からわずか8カ所の増加でほぼ横ばいだったことが分かった。厚労省がこのほど、隔年で施術所数等を集計した『衛生行政報告例』の令和6年版で示した。 (さらに…)
商品紹介 トワテック『鍼電極低周波治療器 パルスマ8s』
商品紹介 トワテック『鍼電極低周波治療器 パルスマ8s』
2025.08.25
新たにスウィープ機能を搭載してリニューアル
トワテック株式会社(東京都文京区)が、『鍼電極低周波治療器 パルスマ8s』に新たにスウィープ機能を搭載し、リニューアル発売している。
スウィープ機能は1Hzから100Hzまでの選択した周波数の範囲内を折り返して出力し続けるモードで、疼痛抑制の効果が高く、付帯的に自律神経系へ作用するため、自律神経疾患や精神疾患といった「内因性疾患」や眼精疲労等へのアプローチが期待できる。この新機能を含む6つの出力モードに加え、24パターンの周波数調節機能や同製品独自の「柔らかな通電感覚」によって幅広い施術を可能に。また、8回路モデルながら、重さが1050g(乾電池除く)と、軽量で訪問施術にも適している。
価格は52,800円(税込)。同機能を搭載した4回路モデル『パルスマ4s』もラインナップされており、38,800円(税込)。
製品・販売に問い合わせは同社メール、もしくはホームページの問い合わせフォーム(https://www.towatech.net/f/apply)から。
製品情報はホームページ(https://www.towatech.net/f/lp/PULSE)より。
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』76 素問・三十八 『欬論』
連載『あはき師・絵本作家 かしはらたまみ やわらか東洋医学』76 素問・三十八 『欬論』
2025.08.25
この篇は、咳について書かれています。
黄帝
「なぜ肺の病は咳が出るのだ?」 (さらに…)
大鍼師会の令和7年度生涯研修会 「新潟から新たな鍼灸の可能性を発信」
大鍼師会の令和7年度生涯研修会 「新潟から新たな鍼灸の可能性を発信」
2025.08.22
新潟医療福祉大学の粕谷氏が登壇、NSGグループの「新潟スタディ」紹介
公益社団法人大阪府鍼灸マッサージ師会(廣野敏明会長、大鍼師会)が7月27日、本年度の『第1回生涯研修会』を同会会館(大阪市阿倍野区)とオンラインのハイブリッドで開催した。
講師には新潟医療福祉大学の鍼灸健康学科で学科長を務める粕谷大智氏が招かれ、同学科の鍼灸教育事業の戦略に加え、同大学を含む100超の法人からなる「NSGグループ」全体で進めている地元・新潟での鍼灸師の雇用先確保などの取り組みについて語られた。 (さらに…)
商品紹介 レッティ『AI東洋医学』
商品紹介 レッティ『AI東洋医学』
2025.08.20
ソフトウエア開発事業などを行う株式会社レッティ(名古屋市中区)が、鍼灸師と共同開発のもと、AIを活用した鍼灸治療支援アプリ『AI東洋医学』をこのたびリリースした。
AIにより鍼灸治療のサポート・提案をしてくれる点が大きな特長。アプリ画面上の初診問診票に五臓チェック機能が含まれるほか、記録した主訴・問診をもとに確認すべき弁証法をAIが提案する。また、五臓六腑・気・血・津液などを点数化し、効果的だと思われる経穴も示してくれる。施術記録も表示された人体図の経穴をタップするだけで可能。さらに、院運営を効率よく行うツールとして、予約・患者情報の管理機能も備える。
利用料金は月額1万円(ダウンロード後、40日間は無料で試せる)。アプリの利用にはiPadが必要。
アプリに関する問い合わせは、同社メールへ。ダウンロード先は、Apple Storeから。
オン資の協力金、「取り組み報告」は9月末が期限
オン資の協力金、「取り組み報告」は9月末が期限
2025.08.19
オンライン資格確認(オン資)を導入した柔整・あはき施術所が、患者等に対し、マイナンバーカードの利用を促した場合、国の推進する医療DXに協力したとして支給される協力金(5万円)について、実際に活動をしたことを報告する「専用フォーム」が7月上旬に開設されたが、このほど報告期限についても公表され、「9月30日まで」と決まった。
協力金を受け取るためには、5月から7月までの間に、▽患者等に対してマイナ保険証の利用促進を図る声掛け、▽チラシの配付またはポスター掲示、の両方に取り組む必要があり、その後、取り組みを行ったことを証明するため、厚労省へ報告しなければならない。 (さらに…)
連載『現場で使える! 治療家のための実践英会話 』7 「〜の症状はありますか?」と聞いてみよう
連載『現場で使える! 治療家のための実践英会話 』7 「〜の症状はありますか?」と聞いてみよう
2025.08.18
「〜の症状はありますか?」と聞いてみよう
宮口先生/宮 鍼灸師の佐藤さん/佐
【会話】
佐: 「外国人患者さんが“my arm feels funny”と言っていたのですが、“funny”って『面白い』という意味だけじゃないんですよね?」
宮: 「うん。『しびれてる』って伝えたかったんでしょう。ならば、 (さらに…)
Q&A『上田がお答えいたします』異なる施術所から同じ患者の訪問施術料を算定できる?
Q&A『上田がお答えいたします』異なる施術所から同じ患者の訪問施術料を算定できる?
2025.08.15
Q.
訪問施術料において、2カ所の施術所から同一患者のマッサージ施術を請求することはできますか? 例えば、月の前半をA治療院が、月の後半をB治療院が受け持ち、それぞれから療養費を申請する場合などです。さらにこの2院は、本院・分院の関係でも、グループ内の施術所同士でもないなど経営上の関係がないとしたらどうでしょう?
A.
昨秋から訪問施術料が創設され、さらに今後、後期高齢者が増え続けることに伴って需要も伸びることから、一人の患者さんを複数の施術者が「シェア」するようなパターンも想定されますね。
受領委任の取扱上は、同時に複数の施術所で施術を受け、それぞれ療養費の支給申請を行うことは、必ずしも制限されていません。しかし (さらに…)
京都・三寳寺で恒例の暑気封じほうろく灸祈祷開催
京都・三寳寺で恒例の暑気封じほうろく灸祈祷開催
2025.08.12
7月19日に京都市右京区にある三寳寺(さんぼうじ)でほうろく灸祈祷が行われ、約80人が参加した。三寳寺では約80年前より土用の丑の日に暑気払い・頭痛封じ・中風封じとしてほうろく灸祈祷を恒例で行っている。
ほうろく灸祈祷では、読経が始まりしばらくすると参加者の頭にほうろくが載せられ、僧侶が順番に火をつけて回った。煙が立ち込める中、僧侶は木剣にて九字を切り、声高く経をとなえ、悪鬼邪霊の障りを取り除く祈祷は山場となる。
ほうろくに描かれているのは日蓮宗秘伝の経文。経文を (さらに…)
『鍼灸師・柔整師のための痛み学―UPDATE』6 痛みにおける扁桃体の役割
『鍼灸師・柔整師のための痛み学―UPDATE』6 痛みにおける扁桃体の役割
2025.08.12
ここまでは痛みに関する基本的な診療を解説してきました。
ただ、痛みは複雑であり、同じような疾患名で状況(グレード)であっても同じ痛みになるとは限りません。そして、鍼灸治療で報告されているエビデンスに関しても、正常な鎮痛機構が働くことが前提であり、鎮痛機構が正常に働かないとガイドライン通りのエビデンスは得られないのです。そのため、「エビデンスが存在する=鍼灸治療に効果がある」とはならず、患者さんの置かれている状況が効果を決めていると言っても過言ではありません。そこで、今回からは、鎮痛機構に影響する因子について考えてみたいと思います。
そもそも、痛みは (さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』252 熱三重奏
連載『汗とウンコとオシッコと…』252 熱三重奏
2025.08.10
毎日暑すぎる。一際、目に留まるのは南方の花のようなノウゼンカズラだ。アメリカの囚人服のようなオレンジ色で、色調に呼応するかの如く薬効は血症であることが面白い。 (さらに…)
第30回日本緩和医療学会学術大会 緩和医療において鍼灸の必要性を医師にアピール
第30回日本緩和医療学会学術大会 緩和医療において鍼灸の必要性を医師にアピール
2025.08.08
第30回日本緩和医療学会学術大会(会頭:田村恵子氏/大阪歯科大学)が7月4日、5日に福岡市内にある福岡国際会議場で開催され、がん患者における鍼灸治療についての講演や体験会が行われた。
がん患者に対する鍼灸の実際を解説
今回初めての試みとなる日本緩和医療学会と公益社団法人全日本鍼灸学会の合同シンポジウム『緩和ケアにおけるがん患者に対する鍼灸治療の現状と今後の展望』において、緩和医療における鍼灸のメリットや課題が話された。座長を務めたのは、石木寛人氏(国立がん研究センター中央病院)と山口智氏(埼玉医科大学)。
山下仁氏(森ノ宮医療大学)は、鍼灸は伝統療法ゆえ科学的検証は遅れていたが論文は増加傾向にあり、2024年末時点で国内の19の診療ガイドラインにおいて28の推奨に関する記載があると伝えた。肯定的な推奨は疼痛や脳卒中後の肩手症例群など18あり、病態によっては日常臨床以上に慎重な感染症対策が不可欠となる。
鍼灸が評価されにくい理由として、無治療との差は明らかでも偽鍼は刺激による効果が出てしまい真の効果との差が検出されにくいと話した。また情報源に関し、健康情報全般はテレビやインターネットが主流なのに対し、鍼灸は医師の勧めや口コミが多いとの調査結果を示し、医師の理解を深める努力とともに、専門知識を身に付けた鍼灸師が施術する必要性を強調した。
萩原彰人氏(国立病院機構埼玉病院)は、鍼は日英の慢性疼痛診療ガイドラインにおいて推奨されていると示し、下行性疼痛抑制系の賦活などによる鎮痛作用に優れていると説明した。緩和ケア病棟の患者に対しては、痛みに苦しむ中での侵襲刺激の敬遠や、出血傾向などから接触鍼が有用だと紹介。医師である自身が刺さない鍼に興味を持ったのは、化学療法誘発性末梢神経障害(Chemotherapy-induced peripheral neuropathy : CIPN)に対し、有害事象なく、ほとんどの被験者が大きく改善した小川恵子氏(広島大学病院漢方診療センター長)らの研究結果に驚いたからだという。小川氏の在籍する病院では鍼治療を提供し、外来では不定愁訴、がん疼痛、化学療法の副作用を、病棟では悪心、倦怠感、食欲不振、全身痛、呼吸困難など緩和ケアを中心に行っている。
病鍼連携が望まれるが療養費の問題などがあるほか、さらなるエビデンスの構築や医学部での卒前教育、鍼灸適応の明確化など、医師と鍼灸師が顔の見えるコミュニケ―ションのもと課題に取り組むべきと訴えた。
(さらに…)
商品紹介 山正『ヒマラヤもぐさ』
商品紹介 山正『ヒマラヤもぐさ』
2025.08.07
ネパール産のヨモギを使った点灸用もぐさ
株式会社山正(滋賀県長浜市)が、ネパール産ヨモギを使用した点灸用の『ヒマラヤもぐさ』を今夏に新発売した。1箱30g入。
2013年に数量限定で販売していたが、近年ネパールより乾燥ヨモギを安定的に輸入することが可能となり、定番商品として点灸用もぐさのラインナップに加えた。
特長は、国産ヨモギと一味違う香りと風合いを持つヒマラヤ育ちのヨモギを、灸製造の老舗である同社工場で丁寧に精製している点。原料コストを抑えつつ、点灸用として高品質のもぐさを継続して提供できる環境が整ったといい、「ネパールの自然の恵みと、日本の伝統的なもぐさ製造技術が合わさって生まれた本製品を、ぜひ臨床活動に役立てほしい」と同社。
製品に関する問い合わせは同社(0749-74-0330)へ。また、製品情報はホームページ(https://moxa.net/products/tenkyu/)より。
第二回医療功夫学術集会 治療家が功夫を学ぶ意義とは
第二回医療功夫学術集会 治療家が功夫を学ぶ意義とは
2025.08.06
「中国医学×功夫」を実践する日・中の専門家が登壇
第二回医療功夫(いりょうカンフー)学術集会が7月13日に森ノ宮医療学園専門学校アネックス校舎(大阪市東成区)で開催された。
代表の奥圭太氏は「体を養い鍛えていることを医療に発展させる方法を、これまで実践してきた先生に聞き、皆で考えたい」と伝えた。「現代と伝統の交流」とのコンセプトのもと、当日は匿名で参加できるラインのオープンチャットを開設し、投稿されたコメントもふまえ議論の内容を決めていく参加型の学会となった。また、学会用にChatGPTをカスタムした独自AI「シャオフーちゃん」をリリース。参加者はそれぞれの端末で武術や中医学の疑問を解決しながら講演を聞いた。
太極拳の世界王者から感覚を研ぎ澄ます方法を学ぶ
葛西眞彦氏(易簡太極拳推手発展協会)は太極拳の型のひとつ「小太極」を、治療家の感受性の鍛錬にもなるとして教えた。足を前後に開き、手の動作とともに重心を前後にゆっくりと移動させながら、全身が連動して力まず動かせる最適解を模索する。練習を積むことで相手の力みや反応に繊細に気づくことができる「感覚センサー」を磨くことができ、治療家が患者を診る能力の向上にも応用できるという。講義は体験型で進み、参加者は体を動かしながら感覚を確かめた。
健康でないと正しく患者を診ることはできない
李立祥氏(天津中医薬大学)は、専門としている医療と功夫の融合について (さらに…)
連載『中国医学情報』245 難治性の末梢性顔面神経麻痺の鍼治療 ほか
連載『中国医学情報』245 難治性の末梢性顔面神経麻痺の鍼治療 ほか
2025.08.05
☆難治性の末梢性顔面神経麻痺32例の鍼治療―水平刺法・円皮鍼法併用
湖北省の武漢市中医病院脳病科・王非らは、罹患期間2カ月以上の難治性の末梢性顔面神経麻痺患者で、標穴には水平刺法(原文「排針平刺」)、本穴には円皮鍼法(原文「撳針」)を用いた結果を報告(中国鍼灸、2024年9期)。
対象=同院の32例。男14例・女18例、年齢26~70(平均46±10)歳、罹患期間2カ月~2.5年(平均4.7±3.8カ月)。
治療法=治療は毎週3回(水・金・日曜日)、1クール5回で計4クール(20回)治療。
<水平刺法>
①取穴―いずれも患側。1)陽白と左右1cm各1穴、2)四白と左右1cm各1穴、3)巨髎と左右1cm各1穴、4)頬車と左右1cm各1穴。
②操作―仰臥位。0.16×13mmのディスポ鍼使用。上記穴で鍼尖を足の方向に向け皮膚から15度の角度で斜刺(快速進鍼)し、その後鍼尖を患者の人体正中線方向に向け、皮下の浅い筋膜に平行に約10mm刺入。毎穴捻転手法を約1分間行い、得気後に置鍼30分間。
<円皮鍼法>
①取穴―足三里(左右)・関元。いずれも補益強壮の要穴で、気虚症状を改善できる。
②操作―0.25×1.3mmの円皮鍼を刺入貼付し、患者に弱くから強めに、 (さらに…)
東京都が物価高対策で3.9万円支援、8月中旬より順次申請開始
東京都が物価高対策で3.9万円支援、8月中旬より順次申請開始
2025.08.04
東京都がこのほど、物価高に直面する施術所の負担軽減のため、「緊急対策支援金」を給付することを発表した。
支給額は1施術所当たり3万9,000円で、12月以降に支給する予定という。
対象となる施術所は、都内で開設しており、療養費の受領委任取扱いを行っている、または償還払いによる保険診療を行っている所に限る。出張専門による施術所も対象に含まれる。
申請手続きの方法は2通りで、①書面申請、②デジタル庁が運営する補助金申請システム「Jグランツ」。申請の受付期間は、書面申請が8月18日~9月16日(webによる事前申込が必須)、Jグランツが10月1日~10月20日となっている。
東京都医療機関等物価高騰緊急対策支援金(令和7年度)
『ちょっと、おじゃまします』世界一周を経てたどり着いた幸せを届ける治療院 京都市中京区<痛みの治療院サラヴァ!>
『ちょっと、おじゃまします』世界一周を経てたどり着いた幸せを届ける治療院 京都市中京区<痛みの治療院サラヴァ!>
2025.07.31
京都市中京区で完全個室治療院「痛みの治療院サラヴァ!」を営む森脇毅先生。その施術には、異国の風土や多様な現場で培った技術と感覚がにじんでいます。
森脇先生は、地元京都の大学を卒業し、一般企業へ就職するも、緑内障を患い3年で退職。自分のこれからを考える時間が必要だと感じ、単身ブラジルへ向かいました。半年にわたった滞在では、多様な価値観が交錯し、個人主義が色濃く表れるブラジル社会に触れ、「もっと自由に生きていいんだ」と衝撃を受けたといいます。
帰国後は「視覚障害があってもできる仕事」を模索し、手技療法に関心を持つようになりました。器材を使わず、場所も選ばない点に魅力を感じ、専門学校へ入学・卒業すると、複数の治療院で経験を積みながら、セミナーにも積極的に参加。実践と学びを重ね、治療家としての土台を固めました。
治療技術に行き詰まりを感じ始めたころ、森脇先生は「世界一周の旅に出よう」と決意します。最初の訪問地インドでは、 (さらに…)
1年以内の施術利用率「14.5%」、リクルート社の2025年あはき柔整実態調査から
1年以内の施術利用率「14.5%」、リクルート社の2025年あはき柔整実態調査から
2025.07.29
「接骨・整骨」で利用率高く、10代の「若年層」に広がりみせる
ここ1年以内に「あん摩・指圧」「鍼灸」「接骨・整骨」のいずれかを利用した割合が「14.5%」だった。株式会社リクルートの美容に関する調査研究機関・ホットペッパービューティーアカデミーが4月中旬に行った『鍼灸・接骨院に関する利用実態調査2025』で報告した。前年調査より1.5ポイント減少したとしている。
調査は、全国の15歳から69歳までの男女5,500人にインターネット上で実施した。各施術の中で最も利用が高かったのは「接骨・整骨」の8.7%で、特に10代で利用率(前年比1.8ポイント増)が伸びている。
療養費(健康保険)の有無に関する質問もあり、「保険適用なし」での利用率は10.5% (さらに…)
第75回日本東洋医学会学術総会 東洋医学の力を知り未来に生かす
第75回日本東洋医学会学術総会 東洋医学の力を知り未来に生かす
2025.07.28
第75回日本東洋医学会学術総会が6月6日から3日間、京王プラザホテル(東京都新宿区)にて開催され3,360人が足を運んだ。テーマは『東洋医学のエビデンス―漢方・鍼灸の実力と未来』。
伝統の英知と現代の科学の融合で生活の質を向上させる
会頭講演では久光正氏(昭和医科大学名誉教授)が同大学で初めて本格的に東洋医学研究に取り組んだ武重千冬氏(同大学医学部生理学講座2代目教授)の成果を振り返った。武重氏の研究は1971年の鍼麻酔のニュースが契機となり、メカニズムの生理学的解明に着手したことに始まる。
「催眠でなければ動物にも効果がある」との観点で、当時進行中であった動物催眠との異同性の検証を皮切りに、ツボの認知は浅かった中、全身の電気抵抗の測定により足三里相当部位の特異性を確認。鍼通電実験を行い鍼麻酔の有効性を示した。また、鎮痛の継続性から神経性と体液性因子によること、下行性痛覚抑制機構の関与、動物の種により無効群が存在することなどを発表し、世界で評価を得たと誇らしく語った。
自身の研究としては、瘀血を血液の問題であるという観点から、ラットの特定部位への鍼通電で血液流動性や血小板凝集能の改善ができると示したほか、今大会で瑞宝中綬章叙勲記念講演を行う寺澤捷年氏(富山大学名誉教授)により考案された「瘀血の判断基準」にある「舌の暗赤紫色化」等の症状を、血液流動性との相関性から検証し有効な項目であると示した。久光氏は「東洋医学のエビデンスは歴史の中での実績や文献、口伝なども含む広義なものと考えたい。伝統の英知と現代の科学の融合により生活の質の向上に貢献できると信じている」と結んだ。
(さらに…)
連載『生殖鍼灸から始まる領域拡大』6 耳と免疫
連載『生殖鍼灸から始まる領域拡大』6 耳と免疫
2025.07.25
現在、耳疾患の学習と臨床研究に取り組んでいます。修正を重ねながら千人を超える患者さんに治療を行ってきた結果、昨年から明らかに改善率が上昇したのです。そこで昨年来院した約60人の患者さんの経過を耳鼻科の効果判定法に基づき計算すると、有効率が約80%に達しました。次に、今回の修正で改善率が大きく上昇した根拠ですが、やはり重要な知識が免疫学にたくさん潜んでいます。
例えば、ヘルペスウイルス5型であるサイトメガロウイルスの抗体保有率が近年低下しているとされています。これは、衛生的になりすぎて幼少期に不顕性感染を済ませて抗体を保有しているはずが、成人になってから一次感染が成立すると顕性化しやすいと考えます。成人になってからおたふく風邪やはしかに罹患すると大変なことはご存知でしょう。 (さらに…)