第74回全日本鍼灸学会学術大会名古屋大会の見どころ【清水会頭インタビュー】
2025.04.15
投稿日:2025.04.16
3月23日にセイリン株式会社主催によるセミナー『鍼灸パワーアップ DAY2025』が東京都立産業貿易センター(東京都港区)で開催された。テーマは『1日で業界の“今”をキャッチ!』。当日は、会場とオンラインを合わせ約150人が参加した。
会場の様子
特別企画『現代社会における鍼灸師の役割と未来の鍼灸の可能性』では、学生時代を同期として共に明治国際医療大学で過ごした鈴木雅雄氏(福島県立医科大学会津医療センター漢方外科・鍼灸部教授)と伊藤和憲氏が(明治国際医療大学鍼灸学部長・教授)が登壇した。
鈴木氏は「病院で働く鍼灸師」の目線から講演を行った。内科病院で鍼灸師が求められるのは、「困っている患者を医師と一緒に助けること」だという。外来患者を、医師の治療が必要な症状か見極め各科に送り出すことに始まり、急性期を過ぎた患者の痛みや不調を緩和する。しかし、医師は鍼灸の知識が乏しいというハードルがあり、鍼灸で成果が出れば、こちら側から機序などを解説し、次の紹介につなげているという。
また、鈴木氏は病院の赤字経営問題などにより、厚労省で「医療の前向きな撤退」が検討されていると伝えた。大病院のみを残し、在宅医療での対応を推進する方向性にあり、医師は専門性や在宅医療を求められる中で、鍼灸師の未来は明るいと話す。鈴木氏が勤務している同センターでも、地域医療に鍼灸を組み込む取り組みが進んでいると報告した。
伊藤氏は、鍼灸の発展のため手を尽くしたが業界は変わらず、企業やマスコミ、医療の世界に身を置いた経験をもとに「ヒールの視点で話す」と前置きし、講演を始めた。
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