第74回全日本鍼灸学会学術大会名古屋大会の見どころ【清水会頭インタビュー】

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 5月30日~6月1日に「第74回公益社団法人全日本鍼灸学会学術大会名古屋大会」がウインクあいち(名古屋市中村区)で開かれる。

 6年ぶりの愛知開催に加え、大会テーマも『女性のみかたⅡ―フェムテックによる女性のWell-beingに貢献する鍼灸』と、再び女性にスポットを当てた大会となる。開催まであと1カ月半、また、事前参加登録の締め切り(4月18日まで)も迫るなか、会頭の清水洋二氏に大会の見どころを聞いた。

第74回(公社)全日本鍼灸学会学術大会名古屋大会サイト

参加申し込みの受付ページ(事前参加登録の4月18日まで)

「フェムテック」という視点で鍼灸を考える機会に

――大会テーマに『女性のみかたⅡ-フェムテックによる女性のWell-beingに貢献する鍼灸』を掲げられましたが?

 清水会頭:現在、経済産業省の主導で「フェムテック事業」が展開されています。今回、会頭をお引き受けし、私自身の専門分野とも合致していたため、テーマとして選ばせてもらいました。

 「フェムテック」なる新しい視点で鍼灸を考える良い機会にしてもらいたいです。

――その「フェムテック」を考える上で、注目のプログラムを教えてください?

 清水会頭:まず、国立成育医療研究センターの小宮ひろみ先生(女性の健康総合センターセンター長)による基調講演1『女性の健康支援とフェムテック』です。小宮先生の所属される女性の健康総合センターは、経産省主導のフェムテックは組織には関していませんが、厚生労働省主幹の組織であるため、目指しているところは同じですので、そうした観点から貴重な話をお聞きできると思います。

 次に、基調講演2『フェムテックとAI』です。関西医療大学フェムテック寄附講座の菅万希子教授に登壇いただきます。鍼灸は医学的研究が中心でしたが、これをマーケティング手法にて捉え、その分析をAIで行うことによる可能性のお話となります。

 そして、特別講演2『これからのフェムテックと鍼灸マッサージへの期待』では、京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻健康情報学分野の中山健夫先生に、ヘルスケアの領域や医療経済学的な可能性について語っていただき、特別講演3『フェムテックのミカタ~実践からの学び!』では、近畿大学東洋医学研究所の武田卓先生に、実際にフェムテック事業を産学・産官学連携で行われている現状についてお話いただく予定です。

 また、『女性の潜在鍼灸師の復帰について問題提起から復帰システムに繋ぐ』をテーマとしたディスカッション2では、3名の医療職(看護師、歯科衛生士、鍼灸師)の方々に登壇してもらい、職種ごとの潜在者(資格を持っているものの、現在その資格で就労していない者)に向けた対策の現状のほか、様々な事情で就労できていない女性鍼灸師が今後どうすれば就労できるようになるかをディスカッションしていきます。女性の医療職の現場で働きやすい環境をどう構築できるかなど深掘りした議論を期待しています。

 このほか、衆議院議員でフェムテック議連代表の野田聖子先生による市民公開講座『フェムテック推進のための政策方針(仮)』や、教育セミナー2『みんな気になる? 気になる! 鍼灸!』、シンポジウム6『フェムテックによる女性のWell-beingに貢献する鍼灸』、実技セッション『フェムテック!Well-being!社会が求める鍼灸師に必要なイロハー原点回帰と新たなる挑戦』など、数多くのフェムテック関連のプログラムを用意しています。

会頭の清水洋二氏

――大会テーマ関連以外にも、ぜひとも足を運んでほしいプログラムやセッションは?

 清水会頭:教育講演2『その症状、鍼灸治療で良いの? 知っておきたい「レッドフラッグ」』やシンポジウム5『我が国における癌患者に対する鍼灸治療の現状と今後の展望』、ディスカッション1『救急・集中医療における鍼灸の可能性を探る』にもぜひ注目してください。

 ちなみに上記講演は、全て当学会の学会認定(専門鍼灸師)につながる内容となっています。

――そのほか、運営側からお伝えしたいことは?

 清水会頭:今回の名古屋大会は、一般演題以外の許可が得られた講演等は「アーカイブ配信」をします。

 また、学生の方から臨床の先生方にお役立ちできる豪華な「ワークショップ」も開催します。教育研修部若手分科会主催の「日々の臨床を形にする:やさしい抄録作りのステップ」をはじめ、臨床情報部安全性委員会主催の「鍼灸安全対策ガイドライン2025年版 おもな改訂のポイント」、経絡経穴委員会主催「学生協働交流シンポジウム・経絡経穴学教育の再構築〜学生参加型で考える、教え方・学び方〜」などです。

――最後に、改めて今回の名古屋大会の見どころを?

 清水会頭:鍼灸師の先生方をはじめ、参加された皆様がお互いに研鑽し、交流を深め、大会後に「来て良かった」と思える大会にしたいですね。その実現のためにも、大会実行委員や当学会会員、そして関連団体を含めて多くの方々と共に現在準備を進めております。

 そして、日本のガラパゴスである名古屋にせっかくお越しいただくので、是非とも「名古屋めし」もご堪能いただければと思います。

ひつまぶし:名古屋を代表する料理の一つ。最初はそのまま、次に薬味を添えて、最後はお出汁をかけて召し上がると、一杯で3度異なる風味を楽しめます。

味噌カツ:濃厚な味噌ダレが食欲をそそる一品。熱々のカツにかぶりつけば、きっとスタミナが湧いてきて、ご飯が進むこと請け合いです。

手羽先:甘辛くスパイシーな味わいが特徴で、つい何本も手が伸びてしまう美味しさ。ビールとの相性も抜群です。

きしめん: つるつるでもちもちとした平打ち麺が特徴です。個人的にはカツオ出汁の効いた温かいきしめんがおススメ。

モーニング:名古屋市内の喫茶店文化は独特で、ドリンク代のみでトーストや卵などが提供される驚きメニューです。少し早起きして、お得なモーニングをぜひ。

 本学術大会が実り多きものとなりますよう、多数の皆様のご参加を心よりお待ちいたしております。

あはきイベント情報インタビュー

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