連載『汗とウンコとオシッコと…』238 溢泌(いっぴつ)

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投稿日:2024.06.10

あはき連載

 今年は「ザ・五月晴れ」といった過ごしやすい日が少なかった。また、季節外れの暑さや涼しさがあり、見上げるとスジ雲が漂い秋の空のようになっている。

 今年の司天は「太陽寒水」が入るので、高層の乾いて冷たい風が吹き下ろされやすい年回りだからだ。通常の夏モード(旧暦)で温められた海水と上空からの冷たく乾いた空気が触れ合うと、気化が激しく雲が増え、雨が多くなるのは当然だ。故に前半は涼しく暑さがずれるという状況になる。

 これは気象庁の予報と大きく外れていないので、古代人の気象観察の力量には頭が下がる次第である。こうなると、痺の病が多くなり、今年は稼ぎ時という嫌な言葉が頭によぎる。

「2カ月前から右足の甲に痺れがあるんです。腰椎ヘルニアと診断されて、薬を飲んでいますがかえって悪くなっているような感じがして……」と訴えるのは馬場さんという50代後半の身体ががっしりした男性。中小企業の役員で奥様の紹介で来院した。腰椎ヘルニアの特異的な所見はなく、年齢的に肝数値は標準、糖尿もなく、健康診断でも比較的健康である。毎週ゴルフに行ってカートに乗らずに人生後半戦を謳歌していた矢先の話だと言う。

 横転先生は「痺れているのは母趾側?」と問う。

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