連載『織田聡の日本型統合医療“考”』227 統合医療を社会実装するには?

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投稿日:2024.01.25

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 先日、京都大学を訪問しました。私の開発した微弱電流を用いた健康機器『Billy’s care system』 を用いた共同研究の打ち合わせでした。

 Billy’s care systemは補完医療にカテゴライズされます。統合医療的な観点から、医療と医療以外のものをうまく併用することは、時に相乗効果を生み、望ましい結果となります。同時に、医療以外のものには嘘や紛らわしいもの、怪しいものも含まれているので、かえってアナジー効果(負の相乗効果)を生む場合もありえます。そのためにも補完医療の整理が肝要です。

 統合医療の西洋医学と補完医療の境を考える時、健康保険適用の可否、エビデンスの有無、など境界線はいくつもありますが、京都大学と推し進めようとしているのは、「健康産業の社会実装」というテーマです。この場合の境界は、健康産業は西洋医学の外にあるものという認識で進められています(中には西洋医学の方まで横断的なものもありますが……)。具体的に述べると「アプリケーション」のようなものです。例えば、血圧の変動を記録しながら行動変容を促すようなものは、一見医療のように見えますが、予防という観点からみると健康産業に含まれます。

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