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連載『織田聡の日本型統合医療“考”』170 寝違えやギックリ腰が増える時期

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 9月12日までとされていた新型コロナの緊急事態宣言が、首都圏や関西圏ではまた延長しそうですね。東京は新規感染者数がピークアウトしたようですが、依然、医療機関の逼迫は続いています。これから寒暖差が激しい時期に入り、体調を崩しやすくなります。平時と同じ医療が受けられない可能性がある今、交通事故も含めて十分にお気を付けください。

 ところで、こういう時期になると「寝違え」、いわゆるギックリ腰で受診される患者さんが増えます。だいたい急に寒くなった時と、春先で身体を急に動かし始めた時に起こしやすいのですが、どうして起こるのでしょうか?

 メカニズムについては色々な意見があります。例えば、寝ている間の無理な姿勢で、筋緊張が持続しこむら返りのような異常緊張・痙攣が起きている、圧迫により血液の供給不足、椎間関節の炎症などが原因……、など。ただ、はっきりしたことは分かっていません。一般的に検査しても画像で原因らしき所見をとらえることはできませんので、対症療法が主な治療となります。

 当院の漢方外来へも寝違えやギックリ腰で受診される方がいらっしゃいます。芍薬甘草湯のような筋痙攣によく使う処方や、疎経活血湯や四物湯のような血を補う処方で対応しています。芍薬甘草湯は、急性期の筋痙攣に頻用される処方で、こむら返りによく使用します。個人的にも、登山する際にいつも持参し、筋疲労から足がつった時に服用するとすぐに再び歩けるようになるので重宝していました。一方、副作用として甘草による偽アルドステロン症もよく知られていますので、漫然と服用することは避けるよう注意してください。疎経活血湯は、血液や水分の流れを良くし、血液循環や水分代謝を活発にするという意味を持つ名前の処方です。四物湯に桃仁・牛膝を加え、血液循環の改善作用を強化したものです。

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